読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
かつて人気を博したゲーム「ゼビウス」の巨大要塞が突如現実世界に実態化したことで、世界各地が危機にさらされていた。それにより負傷した動物戦隊ジュウオウジャーのジュウオウタイガーが運び込まれたのは、仮面ライダーエグゼイドこと宝生永夢やポッピーのいる病院。だがそこに宇宙戦隊キュウレンジャーまで現れ……。
時期的には仮面ライダーはエグゼイド、スーパーヒーロー大戦はキュウレンジャーのときのコラボ映画ですね。お祭り映画って感じでヒーロー側も怪人側もたくさん登場してわちゃわちゃと戦っています。
残念ながらエグゼイドとキュウレンジャーは嗜んでいない(そもそもあんまり特撮に嗜んでいない……)ので多分本編でむにゃむにゃした人たちとかが出ていてそれを見ていた人たちはきゃーってなるんでしょうが、私はとにかく「ポッピーやっぱめっちゃ可愛いわ……」と思ってました。可愛いよね!?
あとマントばさばさなってるのはめちゃくちゃかっこいいなあと思いました。特撮の映画を見るときってお祭り感があってわいわい楽しく見るときと、アクターさんの動きやカメラワークが凝ってて面白いときとあるんですが、これは後者だった。
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女優の卵であるミア。売れないジャズピアニストのセブ。夢を抱いて必死にそれを追う二人が偶然出会い、恋に落ちる。夢を叶えるために同じ速度で歩いていけるはずだと思っていた恋は、一方の成功によって少しずつずれ始めていき……。ミュージカルとダンスを交えて描かれる作品。
夢を追う人はこれを見るとキツイ気持ちになる、という前評判を聞いていて恐々見ましたが、私は爽やかな作品だと思いました。それぞれ形は違うけれどいまに満足しているし、夢を完全に諦めたわけでもない。ただ若い恋人たちが人生の岐路に立って別れただけだと思う。キツイという部分をあげるとすればすごく都合のいいお話だったところかなあ。結局二人とも才能があったおかげで思い描くものやそうでなかったものを実現できたという、幸せな成功例を見せられたのはちょっとなあと思ったかもしれない。
けれど映画なんだから夢のあるお話でいいと思うし、ミュージカル映画として作ったならイマドキ風で面白かったと思います。きらきらしたビビッドなミュージカル映画でオシャレだったし綺麗だった。
デザイナーとして靴を作っていたドリューは会社に多額の損失を出してしまい、仕事を追われる。自殺を考えていたところに父の訃報が届き、親戚と折り合いの悪い母に代わって単独で父が亡くなったエリザベスタウンへと向かうことになった。その行きの飛行機の中で客室乗務員のクレアと出会ったことで、父の葬儀までの短い非日常が優しく鮮やかに彩られて……。
傷ついた大人の男性の再生と、家族と出会いと別れの物語。恋愛に振り切っていないところが爽やかで面白かった。
父の死という非日常に、いつもと違う自分の行動。付き合いの薄い親類たちの大集合や、葬儀。そこで発生する出会いと恋はやっぱり非日常で、こういう作品でもなければ起こらないんじゃないかなあという非現実的なところもあり、休日になにも考えずにぼーっと見て明日から頑張る、というような作品だったなあ。
親戚大集合がどこの国もこういう感じなんだなあというのが楽しかった。お母さんのスピーチはお国柄って感じがしましたが、個人を愛しているから賑やかにするっていうのはなんかいいよなと思う。
自分の中で何かが死んで、新しく生まれる。父の死からクレアと出会い、クレアによって導かれて日常に戻っていく。少しだけ非日常のお土産を持って。優しくてきれいな作品でした。
小学生のゲンキはゲーム大会「モンスター甲子園」で優勝し、景品としてシリーズ最新作「モンスターファーム200X」のCD-ROMを手に入れる。早速起動して遊び始めようとするが、突然テレビの中に吸い込まれ、気がつくとモンスターファームの世界に入り込んでいた。ホリィとスエゾー、そして新たに召喚したモッチーと出会ったゲンキは、世界を支配しようとしている悪モンとその親玉である魔王ムーを倒すべく、伝説のモンスター・ヒノトリを復活させるべく旅を始める。
低年齢層向けの異世界召喚もの。テクモのゲーム「モンスターファーム」「モンスターファーム2」を原案としていて、当時ゲームにはまっていたこともあってかぶりつきで見ていました。円盤石の秘密は第1シーズン。魔王ムーを倒すという、勇者もののRPG風のストーリー。
ギャグ要素もありますがシリアスな展開も多く、敵側にも個性があり、特に敵側から離反したピクシーとブルーマウンテン主従はラスト周辺の苦しい展開もあってすごく好きでしたし、改めて視聴してやっぱり好きだと思いました。勇ましく賢く美しいピクシーと、彼女に仕える忠誠心厚いブルーマウンテン。ピクシーの危機にブルーマウンテンが選択することは……という。当時「ゲームの世界に即していてめちゃくちゃ面白い」と思いました。
最終話はこんなビターな終わり方だったかなあと思いつつ、子どもの頃、一生懸命に見ていた気持ちも蘇って、楽しかったです。
異世界エルハザードに転移してきた高校生の誠たち。神の目を巡る騒動の果てにイフリータとの再会を目指す誠だったが、偶然装置が起動しクレタリアへと移動してしまう。新たな水の大神官クァウール・タウラスも加わって、誠たちは望むところへ帰ることができるのか。
テレビ放送版の「神秘の世界エルハザード」とは別の話、OVA版の続きとしての「異次元の世界」です。なのでテレビ版では存在しなかった登場人物がいたり、人物の年齢や立場が変わっていたりと、テレビ版から続けて見るとどういう話なのかなと首を傾げてしまう、OVA版が好きな人のためのシリーズという感じ。
ばらばらなところにいるキャラクターたちが最後に向けて集まってくる感じは見ていて面白いなあと思ったんですが、13話目の温泉回は必要だったのか?笑 という。
魔女の血を引くキキは13歳になり、一人前の魔女になるためにどこか別の街を見つけて修行することになった。やがてたどり着いた街でパン屋のおソノに出会ったキキは、そこでお届けもの屋を営むことにする。
実写映画。原作は遠い昔に第1巻を読んだだけなので話はさっぱり覚えていなくて、ジブリアニメの方が親しみがあります。
日本めいた国のどこかで生きている魔女の少女と、列島にある小さな街のお話になっていて、どこか一昔前の町並みになっていたり、都会の風景が映らないことから、上手く現代とファンタジーが融合しているような雰囲気が面白かったです。
でも結構魔女に対してあたりの強い人が出てくるのが精神的にきつかったかなあ。そんなにぎゃあぎゃあ言わなくていいじゃないかと思ったかも。
キキはちゃんと年相応の13歳で、こまっしゃくれたところや小生意気な雰囲気が薄れていて、主人公としてはこちらの方が好感が持てるかもしれません。まだまだ子どもっていう雰囲気がいいなと思いました。
虚弱体質の療養のため、小学校卒業までを過ごした亡き祖母宅を訪れた嘉月は『思い出帖』という不思議な帖面を持つ三尾の狐のあやかし・仙狐と出会った。
仙狐は記憶を喰うあやかしで、喰われた記憶は忘れられ『思い出帖』に描かれるという。親友を思い出せないことに気づいた嘉月は記憶を取り返そうとするが、仙狐が喰うのは「どうしても忘れたい」と願われた“辛い記憶”だけ。嘉月が失った記憶には親友の秘密と仙狐の犠牲が隠されていて……。
懐かしさと切なさが胸を締め付ける、あやかし郷愁譚。(裏表紙より)
病弱な体質で療養のために亡くなった祖母の家に住むことにした嘉月。祖母は生前絵を描いていたといい、その腕前は現在イラストレーターとして仕事をしている嘉月が目を見張るほど。しかしその上この世ならざるものと関わりを持ち、力を持っていた人物らしい。
そんな祖母と関わりがあったという三尾の狐・冬青と同居しながら、街を覆う「記憶をなくす」怪異に向き合うお話。
可愛らしい表紙に反してなかなかホラーなシーンが多く、古い家の持つ独特の雰囲気やそこに現れる妖しのものの描写がリアリティありすぎて、何度か背筋がぞっとしました。
一方で、大きいもふもふと青年の心の交流は種明かしを踏まえると実に微笑ましいです。なんだよーお互いに好き同士なんじゃんかよー笑
夏流城での林間学校に参加した四人の少年を迎えたのは、首を折られた四本のひまわりだった。初めて夏流城に来た光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城の中で、互いに疑心暗鬼を募らせるような悪意を感じる事故が続く。光彦たちを連れてきた「みどりおとこ」が絡んでいるのか。四人は「夏のお城」から無事帰還できるのか。短く切ない夏が終わる。(裏表紙より)
『七月に流れる花』の男子サイド。と言いながらも直接関わりはほとんどなく、女子部側の登場人物である佐藤蘇芳がちょっと出るだけなので、入り組んだお話ではありません。
林間学校に参加した四人。何者かが自分たちを害そうとしている気配を感じり、かすかに疑心暗鬼になる彼ら。五人目がいるのか? それともみどりおとこが自分たちを狙っているのか?
事情を知っている男子側ならではの謎と回答で、「みどりおとこ」の正体(推測?)は恩田作品らしいちょっとグロテスクなやつだなあと思いました。林間学校という閉鎖空間、男子部、女子部、みどりおとこ、などなど好みの設定だったので本当に長編で読みたかった……。
六月という半端な時期に夏流に転校してきたミチル。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、全身緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。逃げ出したミチルの手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城——夏流城での林間学校への招待状が残されていた。五人の少女との古城での共同生活。少女たちはなぜ城に招かれたのか? 長く奇妙な夏が始まった。(裏表紙より)
これ長編で読みたかった……。
少女たちの不思議な林間学校。一夏の出来事。ノスタルジー溢れる設定で短いのがもったいない。謎と解答の部分は実に恩田作品らしいものだったので本当に長編で読みたかったよー。
読み始めは小学生だと思っていてそうじゃないと気付いたときに「この作品では作中に語られていないことがある」と気付けばよかったんですが、ミチルの気持ちに沿ってびくびくしながら読んでしまった。真夏に読んだらじわりと汗を書くようなホラー、みたいなSFみたいな作品でした。
男子側の謎が残っているのでそちらも読もうっと。