読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

陰陽師「本家」の当主・神島桐子は東京に出て来た。自らを囮にして東京を震撼とさせている「人喰い」事件に迫ろうと。その途次で神島の遠縁という武見志郎という現世と異界を行き来する奇妙な青年に出会う。彼は桐子の放った術をあっさりとかわしたばかりか、異界からの情報を伝えてきた。興味を感じた桐子だが…? 千年を生きる雷電、鬼同丸のふたりの鬼と若き鬼使い・桐子の活躍を描く大人気新シリーズ第2弾!!(裏表紙より)
事件はますます深まり、どうやら陸軍が関わっていて、人体実験をしている可能性が……? という進展はほとんどない感じですが、桐子と志郎がちょっと近付いておおーおおおー! と思うなどする二巻です。あとやっぱり弓生は大真面目に可愛い。
というか、このシリーズどこまで出てるのかなあと思って調べたら、ネタバレを踏んでしまい、なにそれ詳しく!!! ってなっている状態です。まあ、志郎の話し方を見ていると、だいぶと桐子のことを理解してくれそうな感じなので、そういうことになるかもしれないなあ。あああ進展が気になるー!
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時は大正15年。桐子はわずか10歳で安倍晴明の流れをくむ陰陽道「本家」神島家の当主となる。術修行の名目で東京へと出てきた桐子だが、実際は中央に反逆する術者たちを呪詛するためであった。しかし、呪詛の対象者の中に早臣の名を見つけた桐子は、呪詛の目的に疑問を抱く。そして、使役鬼の聖と弓生に真のねらいを探ることを命じて…。全ての真相が明らかになる時、当主として桐子が下す決断とは!?(裏表紙より)
下巻。桐子が行わなければならない呪詛、その目的とは。裏で誰が何を思って動いているのか。
「鵺子ドリ鳴イタ」を読んでいると誰が死んでしまっているのかがわかっているのですが、まあ兄の死の真相と、狩間の目的はそうだろうなあというものでした。鵺子ドリ〜でどうして兄の死を桐子が悪いのではないと言った人がいたのかが腑に落ちた。やっぱり、こういう呪詛系の家系だから病んでいく人が多いんだろうなあ。桐子はこれからそれに風穴を開けるのか、どのように当主業をやっていくのかが楽しみです。
聖の言動にだいぶと救われている部分があると思っていたのですが、ちらりと見える弓生の素みたいなところがかなり好きだなと思いました。こいつ、真面目に見せかけて結構冗談を言えるタイプだな?

神島桐子は、わずか10歳にして安倍晴明の流れをくむ陰陽道「本家」神島の当主となった。時は大正15年。帝都・東京は死者九万1千人を超した関東大震災から、ようやく立ち上がり、復興しかけていた。しかし、未だ妖魔や怨霊が跋扈してもいた。桐子は平安時代から生き続ける鬼、鬼同丸、雷電の二人の鬼をつれ、帝都に蔓延る霊たちを調伏していたが…? 後に天才陰陽師と呼ばれた神島桐子の誕生秘話とは?(裏表紙より)
キャンパス文庫版で発行されたものの新装丁版。新章の「鵺子ドリ鳴イタ」を読んだら事前情報が欲しいなと思ったので、鵺子ドリを読み進める前に先にこっちを。
新当主となった桐子は、十歳だとまだ言動に可愛げがあるなあ笑 まだまだできないことがいっぱいあるっていう感じがして、聖がそれを見抜いているのがなんだかいいですね。
すごくいやあな感じがする狩間さんは、桐子にどう影響していたのか上巻からはあまり読み取れなかったので、その辺りのこともわかるだろうかと下巻を楽しみに読みます。

千年を生きる鬼・戸倉聖と志島弓生——彼ら二人を中心に、登場人物それぞれの生き様を鮮やかに映した「封殺鬼」が、装いも新たに登場! 今回の舞台は社会情勢が不安定でオカルトブームが起き、奇妙な人食い事件にも揺れている、昭和初頭の東京。表の陰陽師が捨てた「力」の系譜を継ぐ裏の陰陽師にして若干十歳で当主となった美少女で「鬼使い」神島桐子が中学生だった頃の物語を描く新章が、ついに幕を開ける!(裏表紙より)
実は初めて読む「封殺鬼」シリーズ。キャンパス文庫版の続きという位置付けでいいのかな。桐子が当主になった時に、兄と信頼していた人が死んでいるというのはわかるので、特に違和感を感じずに読みましたが、その辺のことをちゃんと知っていたらもっと面白く読めたのではないかと思うと惜しい(『花闇を抱きしもの』は買ってあるのでそのあたりでわかるかな?)
昭和初期の東京。人を食らう化け物騒ぎが世間を賑わしていますが、まだまだ序章といった感じで、怪しい団体や黒幕めいたものは登場しますが、まず顔見せといった様子。底知れぬ実力を持っていそうな武見志郎くんがすごく気になります。

20世紀初頭、ベルリンに存在した人と人以外の存在を繋ぐ探偵事務所。長い任務から帰還した探偵ジークは、人狼の少年の世話と新しい依頼を押し付けられた。依頼の背後に見え隠れする人狼の影——巨大な陰謀は静かに幕をあけ、二人を陰惨な事件に巻き込んでいく。第2回C★NOVELS大賞特別賞受賞作に書き下ろし短編「クリスの奮闘録」を収録。(裏表紙より)
ドイツにある、人外たちが所属する探偵事務所。探偵ジークが人狼の少年エルを押し付けられたことから、人狼にまつわる事件に関わることに。
次から次へと人外のものたちが起こす騒動がなんだか楽しい。全然落ち着かないし、新しい人物が頻繁に出てくるし、ひっきりなしに面倒ごとが起こるんですが、エルが可愛くて癒されます。それからジークの正体がなんなのかと思いながら読んでいくと、そうきたかーと。でもだったらアドルフは助けられなかったのかな……嗅覚が鋭いとかないんだろうか……とちょっと悲しくなったりもしました。
エルの可愛さは短編の「クリスの奮闘録」でいかんなく発揮されていて、ごろごろしました。それから誰かから見たジークも、本編を読み終わった後だと面白いなあなんて思ったり。
![(P[こ]3-1)一鬼夜行 (ポプラ文庫ピュアフル)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51mjIaZhEXL._SL160_.jpg)
江戸幕府が瓦解して五年。強面で人間嫌い、周囲からも恐れられている若商人・喜蔵の家の庭に、ある夜、不思議な力を持つ小生意気な少年・小春が落ちてきた。自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張する小春と同居する羽目になった喜蔵は、様々な妖怪沙汰に悩まされることに――。
あさのあつこ、後藤竜ニ両選考委員の高評価を得たジャイブ小説大賞受賞作、文庫オリジナルで登場。〈刊行に寄せて・後藤竜二、解説・東雅夫〉(裏表紙より)
百鬼夜行から落ちてきてしまった、妖怪の小春。正体は妖怪なのでは? と周囲から恐れられている強面で無愛想な喜蔵。なんだかんだと一緒に暮らすことになった二人だったけれど、喜蔵の周囲で妖怪による事件が起こり始め、それに首をつっこむ羽目に。
なんだかかなり文章が読みづらいなあと思ったんですが、恐い恐いと言われている喜蔵の優しいところや、生意気なことを言いながらもちょっとした寂しさみたいなものを抱えている小春の姿が生き生きとしているなあと思いました。
刊行に寄せてを読んで、発行年を見たら2010年7月。今はかなりあやかしものってメジャーなので、そうかこのころはまだ少なかったのかあと思いました。

パピヨンの姿をした八百万の神・モノクロと暮らして四ヵ月。祖母の家に帰省した美綾は、自身の才能や適性を見出せず、焦燥感を抱いていた。東京へ戻る直前、美綾は神官の娘・門宮弓月の誘いで夜の氷川神社を訪れ、境内で光る蛇のビジョンを見る。それは神気だとモノクロは言う。美綾を「能力者」と認識した「視える」男、飛葉周は彼女につきまとい、仲間になるよう迫る。(裏表紙より)
第二巻。前回の事件の人たちは出てこず、新しい事件に巻き込まれる美綾。今度は神官筋の女性、弓月と、同じく神官筋だけれども危険な能力を持つ飛葉の二人です。
この話の全体像が見えない、というかどこに決着するんだろうなあと思いながら読んでいるのですが、あくまで美綾は普通の人で、たまたま神霊やら古いものに関わってしまったという立ち位置を貫くのかな、という事件の決着でした。最後、乗り込んでいくんじゃないかと思ったのに、使った手段がごくまっとうだったので。
このシリーズの空気感、大学生ということだったり、友人関係、キャンパスやサークルの雰囲気なんかがしっくり馴染む(リアルとはまた違って、ああこんなふうだったなっていう)感じがすごく好きです。美綾の高校時代の友人、愛里がすごくいいですね。他のみんなと一緒にいるときには気付かなかったのに、二人で会うようになるとその人がくっきりとして、「なんか、いいな」って思う感じ、わかります。

フェアリーの気をひくな。フェアリーを見つめるな。フェアリーを見る力を持つ少女アッシュリンは、彼らの不気味な世界など、見えないふりをしてきた。ところがある日、人間の男の姿をまとったフェアリーに誘いをかけられる。人間とフェアリーの間で揺れるアッシュリン。RITA賞YA部門受賞、ローカス賞推薦作品に選ばれた、ロマンティック・ファンタジーの決定版。シリーズ開幕。(裏表紙より)
フェアリーを見ることができる17歳の少女のロマンス。作中にも匂わせるものが出てきますが、ステファニー・メイヤーの『トワイライト』の流れをくむようなYA小説です。いろいろとものすごく現代的。
アッシュリンの学校での位置ははっきりしませんが、フェアリーが見えるせいでいきなりびっくりしたり、男性に対する経験が少ない、真面目よりの風変わりな子という感じ。友人はいますがみんな奔放なので、妖精との関わりを恐れて常にびくびく警戒しているアッシュリンはいまいちそれに乗り切れない。でも、アッシュ以上に風変わりな青年セス(親から譲られた財産で列車の車両を買い、それを家に改造して暮らして、学校に行かずに大学に行くかアートスクールに進学するか考えている。口にピアスを開けている)とは友達以上恋人未満の関係。
そんなアッシュリンが、サマーコートとウインターコート、簡単にいうと夏のフェアリーと冬のフェアリーの争いに巻き込まれ、サマーコートの女王になるかどうかの決断をせまられる。
結末はハッピーエンドで、意外なほどうまくいったなあという感じ。アッシュリンを誘惑するサマーコートの王キーナンは、アッシュの前に失敗してしまった女王候補のドニアにまだ気があり、ドニアは女王になる試しが失敗した時に「次に試しを受ける者に警告する」という義務を負うのでよく登場してキーナンのことを忘れられないでいるのがわかるのですが、こちらもうまくいって。羽住都さんの表紙の美しさから想像していなかった軽さだったのでちょっとびっくりしたのですが、結末が面白かったです。

オンブリア——それは世界でいちばん古く、豊かで、美しい都。そこはまた、現実と影のふたつの世界が重なる街。オンブリアの大公ロイス・グリーヴの愛妾リディアは、大公の死とともに、ロイスの大伯母で宮廷を我が物にしようとたくらむドミナ・パールにより宮殿から追いやられる。だがそれはふたつの都を揺るがす、怖るべき陰謀の幕開けにすぎなかった……2003年度世界幻想文学大賞に輝くマキリップの傑作ファンタジイ!(裏表紙より)
亡くなった大公の愛妾リディアが、宮廷を追い出されるところから物語は始まる。ドミナ・パール(黒真珠)と呼ばれる老獪な女によって宮廷が支配されていく中、亡くなった大公の妹の子ながら父親が不明の父なし子と揶揄されるデュコンや、地下世界影のオンブリアに暮らす魔女フェイ、その蝋人形のマグが、光と影の世界の変革の現場に居合わせることに。
美しいと言われながらも薄暗く古びたオンブリア。ごちゃごちゃとして判然としない魔法が潜む影のオンブリア。表裏になった世界を行き来する者たちが最後に目にするものは、混然としていた世界の縁が綺麗に整理された新しい世界……ということでいいのかな。光は光に。影は影に。繋がってはいるけれど影が光の世界を支配することはない、という感じ。
最後に変化した人たちの姿が見られるのは楽しいですね。リディアが生き生きとしているのが嬉しかったですし、父親に笑顔で迎え入れられたのもじんわりと感動しました。

魔族達に伝わる、魔族に強力な力を与えることができる人間“花嫁”の伝説。水神を祀る神社の娘・小夜は洪水と病で相次いで両親を失い、絶望し、神域の湖に身を沈める。だが、そこは魔族達の世界への入り口であった。湖城の魔王・ヴィリは、奴隷の身から前魔王を倒し、魔王の座に就いたが、力を失い、その座を追われつつあった。ヴィリに凶刃が迫る中、小夜はヴィリの“花嫁”になれるのか!?(裏表紙より)
水害の折に父が行方不明になり、母は心と身体を壊して入院中。親戚の家族に世話になるも、ついに母の死が訪れた。居場所を希求する小夜は、母が亡くなったその日、実家の神社の神域である湖に行き、白睡蓮が咲くその水の世界に焦がれて沈んだところ、目が覚めた時には不思議な異界にやってきていた。
淡くて、胸を締め付けられるような切ないファンタジー。弱いことを憎み恐れる魔王ヴィリと、繊細だけれど芯の強い小夜が、二人寄り添うお話でもあります。この優しくてちょっとだけかなしいお話に、イラストがすごくマッチしていて、小夜ほんとかわいい美少女……! って思ってました。そして言動にちょっと弱さが透けてみえるヴィリのかわいいこと。ちょっと病んでいる風なのがはらはらして、小夜が負けないかどきどきしました。
寄り添った二人がこの先どんな道を歩みのか気になるなあ!