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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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若年認知症―本人・家族が紡ぐ7つの物語
2006年4月の刊行。若年認知症がまだほとんど知られていない状況で、本人と家族に話を聞いたものを掲載したり、若年認知症について書いていたり、家族会や施設などの紹介があったり。
今ではメディアで若年認知症について以前よりも知られるようになったと思いますが、家族に認知症の人がいると、本当に辛いんだな……と。若いだけに力が強くて暴力を振るってしまう、というのが一番怖いし危険なんだと思いました。
脳機能が低下している人を見ると、切なくなります。知っている人にその症状が現れている人がいるんですが、以前と比べてしまって、どうしても悲しくなるしどうしてって思っちゃう。まだうまく距離を作れないし割り切れてないんだなあ。
この本が出てから十年経つので、今ではどうかというのを知りたい。
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初恋
1968年12月10日、三億円事件の真相は、府中の雨に消えた。
孤独な少女の初めての恋は、昭和史最大の謎を闇へ葬った。(帯より)

両親の離婚により、やがて天涯孤独となったみすずは、親戚の家をたらい回しにされる日々だった。引き取られた先にで疎まれてきたみすずは、新宿のジャズ喫茶《B》に流れ着き、そこで仲間を得る。やがてその内の一人、岸から、お前しかできないと、あることに協力するよう依頼され……。
私だけがその秘密を知っている、というセンチメンタルに満ち満ちているのかと思いきや、前半は淡々と、孤独な少女がいずれ置いていく子どもの部分(初恋)に重大な秘密を抱え、そのことが重大だったとばかりに大事なことはほとんど語らず、後半はあっという間に時間が過ぎ去ってしまう構成。長々と書かれた《B》でのことや岸とのことだけが必要だったとばかりに、三億円事件はただのおまけみたいな印象でした。
不思議な印象の話だったなあ。
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!〈特別収録〉中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。(裏表紙より)

初めて読む湊かなえ作品。中でも『告白』は衝撃的だというように聞いていて、最近テレビの「ボクらの時代」に出演されていたので、読んでみようかなーと手に取りました。
面白かったです。うわあああああってなる連続で、最後まですごかった。
一人の死をきっかけに、全員が疑心暗鬼になっていく話かと思ったら、そうではなく、語り手を変え、同じ事件のことを話しつつも、自分の話もするという。自分ことだから、自分が信じていること、正しいと思っていることだけを、自分を弁護しながら話す。それがすごく気持ち悪い(褒めてます)。
ラストに絶句でした。「後悔した」とは絶対に言わない森口先生が怖かった。完全に復讐者の姿になっている気がした。
面白かったです。
本の森の狩人 (岩波新書)
書物が溢れんばかりに出版されている現在、本当に面白い作品とはどのようなものか。狩人となった筒井康隆が、本の森に分け入り獲物を渉猟して歩く。実験小説あり、古典あり、SFあり、ミステリーあり…。作家の鋭い眼力に照らしだされた豊饒な作品群を、多彩な人物を登場させ、様ざまの文体を駆使して描く書評は文学の新たな悦楽である。(カバー折り返しより)

筒井康隆は「富豪刑事」と「パプリカ」しか読んだことがない……ので、書評の語る人が作品登場人物でもいまいちピンと来ず、書評なのだろうか……? という内容でもあったので、筒井康隆の本ではあるけれど、読書案内にはならない本だと思いました。自分ではちょっと読まない方法で読んでる感じだなーと思いながら読んでました。「これ面白い!」じゃなくて、なんだか別の視点から紹介しているような……。
LEGEND OF BASARA D-1 [DVD]LEGEND OF BASARA D-2 [DVD]LEGEND OF BASARA D-3 [DVD]
世界崩壊後の日本。山陰地方にある白虎の村に、予言された子どもが生まれる。運命の子ども、タタラ。圧政に苦しむ民を救う運命を持ったその子には、双子の妹がいた。その少女、更紗の運命は、兄タタラが殺されたことから始まる。

「BASARA」のアニメ化作品。物語は、関東に行って青の王のからくりを暴くまで。
1998年の映像だということで、色々と時代を感じますが、この時期のアニメって丁寧だよなあとかうまいこと作ってるなあとか、そんな余計なことを考えてました。
更紗と朱里の二人のシーンで、やたらとときめきゲージがぐーんと昇るので、動悸がやばい。漫画の時にはじれじれじれって感じで結構読んでてもどかしくて悶えてたんですが、今になってこうしてアニメを見ていると、男女のふれあいの描き方が、ロマンチックだわーという見方をしてしまっています。ヒーローの好みが変わったのだろうか……。
全巻読み返したいなー! という熱が高まる話の途切れっぷりなので(ここからもっと盛り上がっていくんだよー!!)、ちょっと本棚探ってこようかな……。
3枚目には、インタビューとか、作画現場に突撃とかいうおまけが入っていて、そういうところにも時代を感じました。パソコンで作業してない!!!
2015年に読んだ本(今年発刊にあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。今回もやります。

読了した本は287冊。小説85冊。絵本36冊。エッセイ5冊。漫画108冊。その他46冊。画集・写真集1冊。レシピ本4冊。雑誌等2冊。
今年は、読むのも遅くなりましたが、買うことも少なくなりました。傾向もちょっと変わって、一般書籍、ライトノベルの他に、福祉分野の本を読んだり、新書を結構読んだりしたかな。
今年も500冊が突破できなかったので、もうちょっと冊数を少なくするべきなのかな、と思いつつ……。
2015年の個人的ヒット作。

高殿円『プリンセスハーツ』シリーズ
プリンセスハーツ―麗しの仮面夫婦の巻 (ルルル文庫)プリンセスハーツ―大いなる愛をきみに贈ろうの巻 (ルルル文庫)
やっとシリーズ読破できたよ……! 楽しかった、美味しかった、ごちそうさまでした! 世界観があるのはもちろんのこと、ジルとルシードの主役たち、それを囲むサブキャラクターたちの個性豊かさがすっごく楽しかった。パルメニアシリーズ、もっと展開してほしいなあ!

淡路帆希『紅牙のルビーウルフ』シリーズ
紅牙のルビーウルフ (富士見ファンタジア文庫)紅牙のルビーウルフ7  君に捧げる永遠の花 (富士見ファンタジア文庫)
『花守の竜の叙情詩』から入った作家さんだったんですけれども、デビューに当たるこのシリーズを読んだら、文章も話の展開もキャラクターも何もかも素敵すぎて、毎回読んで元気が出ました。番外編集まで全部安定して面白かった。

雪村花菜『紅霞後宮物語』シリーズ(既刊2巻)
紅霞後宮物語 (富士見L文庫)紅霞後宮物語 第二幕 (富士見L文庫)
なろう発で、新人賞受賞でデビュー、という経歴に興味を惹かれて読み始めました。中国の歴史のすっごくどろどろしたあれでそれな部分を、すごく上手く使っていて、楽しくも大人の味に仕上がっている印象で、この先も楽しみにしているシリーズだったりします。元軍人の33歳の皇后さまの、地に足ついたリアリストぶりと人間らしい性格の部分が、とても惹きつけられる。

宮木あや子『雨の塔』
雨の塔 (集英社文庫)
高貴な身の上ながら、なんらかの事情で、外界から隔絶された謎の寄宿学校に追いやられた少女たちの、学園っぽい、閉じられた世界の話。女同士のちょっとしたあれそれや、世界を俯瞰して目を細めている感じとか、取り残された孤独な気配とか、そういうもので琴線が鳴りまくってました。

田中芳樹『銀河英雄伝説』
銀河英雄伝説〈VOL.1〉黎明篇(上) (徳間デュアル文庫)銀河英雄伝説〈VOL.20〉落日篇(下) (徳間デュアル文庫)
アルスラーンがアニメ化するという流れから、読むのが止まっていたのを再開したところ、あんまりな展開に最後まで楽しませていただきました。まさに星のきらめきのような人々の物語だった。

中山星香『花冠の竜の姫君』『花冠の竜の国2nd』
花冠の竜の姫君 1 (プリンセスコミックス)花冠の竜の国2nd 1 (プリンセスコミックス)
無印を子どもの頃に読んでから、ずっと好きな作家さんなんですけれども、ちょっと試しにと思って読んでみた次世代編が胸を打ち抜いたので、次世代もの萌えを発症してしまいました。姫君が次世代、2ndは次世代の彼らが生まれるまでの夫婦の生活(冒険?)を描いたものです。番外編集出ないかしら……。

御徒町鳩『腐女子っス!』
腐女子っス! (7) (シルフコミックス)
これ今年発行で完結だったのか……と読書履歴を見返しててびっくりしたんですが、完結してました。
オタク高校生としての学園もの、三人の友情もの、夢を追いかけるということ、ヲタ活の楽しさと苦しさ……みたいなものがぎゅぎゅっと詰まっていて、楽しいシリーズでした。私は、えりが書いた小説を読んでもらったところの巻で泣きました……。

以上! まだ楽しみにしているシリーズはありますが。ひとまずはここまで。
今年は、映画はミニシアターで見た「みんなの学校」(http://minna-movie.com/index.php)が特に印象的でした。
「her」も面白かった。
her/世界でひとつの彼女 [DVD]
お年よりと絵本でちょっといい時間―老人福祉施設での読みきかせガイド
図書館員として勤め、小学校など子どもたちへの読書活動に加え、老人福祉施設での読み聞かせボランティアを始めた山花さんの、エッセイ(日記・実践記録?)がメインの、読み聞かせガイドブックです。
子どもへの読み聞かせガイドは、結構色々出ているものの、お年寄りに向けた選書や、歌など、そういう風にプログラムするのかーと分かって興味深かった。聞いている人たちの反応も、ほほーなるほどーと。
読み聞かせガイドと銘打ってあるので、サービス側の視点からどうこうという本かと思いきや、どちらかというと介護福祉士の実践記録の方が近い印象です。お年寄りとどういう話をして、反応があったか、ということを書いている。読み物としても面白かったです。
親と教師のためのガイド (性虐待を生きる力に変えて)
子どもの性的行動・きょうだい間の性虐待、という副題が付いています。子どもが被害に遭った場合、周囲の大人はどのように対応すればいいか、というガイドです。精神科医のように具体的に、という行動ではなく、そういう人たちにつなぐ前段階として、まずどのように行動すればいいかというもの。
子どもの変化を見逃さないようにすること(変化の具体例つき)、言ってはいけないこと、言ってあげるべきこと。軽く事例も挙げられています。最後には資料が付いていて、相談機関のリストあり。2004年の刊行でした。
女の一生 (岩波新書)
「月経とは?」「摂食障害について教えてください」「セックスが苦痛です」「むなしくてたまりません」「子どもがひきこもっています」「別れたい」「恋をしました」「一人で死ぬのが怖い」……。年を経ても尽きない女の悩み。いくつもの修羅を引き受け、ひたすら生き抜いてきた著者が、親身に本音で語りかける人生の極意とは。(カバー折り返しより)

女性ならではの悩み、女性としての身体、病気、恋愛、結婚、家族、人生などなど、一生にまつわる悩みを著者の伊藤さんが回答する形式。もうすっぱりきっぱり、中庸性とか平等とかなく、完全に女性の視点からの回答でした。「援助交際していたことを彼に言えない」の答えが「言わなくていい。その時は必要だった。彼に向かい合っている今、やってないならそれでいい」ということなのだから、清々しい。
私はここまで人生も達観できてないし、というか女性という性別も俯瞰できていないので、読んでいてまだぴんとこずに読みました。多分、好みとしては少女性のなんたらを読む方が楽しいからなんだとも思うんですけれども。
白竜の花嫁7(仮) (一迅社文庫アイリス)
「君は竜の《花嫁》で、私の妻だ」
白竜のシュトラールの“花嫁”となった小国の姫、澄白。名ばかりの花嫁である自分を傍らに置き続けるシュトラールに、彼への恋慕を胸に秘める澄白は喜びと共に哀しみを感じていた。黒竜を追い地上に降り立った澄白たちは、塔に住む王女と若きドラゴン学者に出会い——。
花嫁への独占欲を強める竜と恋心を抑え続ける姫君、切なく純粋な想いの行き着く先にあるものとは…? 人気作第七弾!(裏表紙より)

もうシリーズ七巻なのかあ。思えば遠いところまできたものです。
澄白→シュトラールの一方通行が、ちょっとずつ形を変え始めた巻だったなあ。前巻でシュトラールが澄白に執着しているというのは明らかになっていましたが、今回はシュトラールが澄白にかなり気を使っている……というのか、譲歩している? 尊重している? 守るべき個体という認識ではなくなりつつある……のか? 囲い込み(という表現もどうかと思いますが)をしなくなって……ないかもしれませんけれど、ちょっと対応の仕方が変わったような印象を受けました。それでも自分の考えていることを率直に表すのには変わりがないので、「ちょっとあなたその行動の意図を明らかになさい!」というシーンが主にp152からのところなんですけれども、無言で迫ってくるシュトラール様たいへんごちそうさまでしたァァァァアァア!!!
あと無駄にマントを脱ぐところに萌えた私をお許しください。なんだかすごく人間臭い上に色っぽかった。
サブキャラクターの配置もこれまでと少し違い、転機の巻だったなーと思いました。それぞれに愛の形があって、それぞれの異種族婚ですが、彼女彼らと接してきた澄白は自分らしい心の形をどうやら見つけつつある様子。ちょっと安心して読み終わりましたが、今度はシュトラールを狙う輩も現れているので、また話が動きそう。
1〜3巻重版出来の帯に、まさか別の展開があるのでは……などと妄想しつつ、続きを楽しみにしています。二人の関係がどう変わるかなあ!?
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Author:月子
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