忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[323]  [324]  [325]  [326]  [327]  [328]  [329]  [330]  [331]  [332]  [333
マルグリートの輪舞曲―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
■美少女は再び足を止め、キアランを見上げてきた。
その長い髪はまるで純金のように眩く、その瞳はまるで最高級の翠緑玉のように深く鮮やかだった。
「あたしを誘ってるの?」《優しい狼》
■「あら、友達のお願いは聞いてくれるものよ」
「誰が? 誰の?」
「あなたが。わたしの」
いつこの女性の友達になったのだろうかと、ヴァンツァーは真剣に思い返してみた。《初戀の詩》
■「あのな、海賊」
ジャスミンはにっこり笑って言った。
「わたしはドレスアップした妻を一人で劇場に送り出すような甲斐性なしと結婚した覚えはないんだ」《怪獣の宴》
赤いマーガレットに絡む、にぎやかで彼で麗しい中篇三話の登場!(裏表紙より)

金銀黒天使に暗殺者組、怪獣夫婦とオールスターな中編。表紙は麗しい女性三人組(間違っていないよ!)
物語は、リィの姉ドミューシアが、憧れのフットボール選手キアランに侮辱されたことから始まる。
怒り狂うリィは復讐のため、問題の少年に接触を開始する、とい「優しい狼」。
先日知り合った女性ジンジャー(『サイモンの災難』より)について知ったヴァンツァーは彼女の頼みでパートナーのふりをすることに。そこで誘拐事件に巻き込まれる「初戀の詩」。
ジンジャーの舞台を見に行くことにしたジャスミンとケリーは、そこで何故か女性になっているリィと、ヴァンツァーとすれ違い、更にジャスミンは誘拐事件の解決に乗り出してしまう「怪獣の宴」。
リィが起点になっているかと思えば、実は最後で別の物語に繋がっていたという中編三話。とんでもない人々のくせに、最後の「怪獣の宴」でのクーア夫妻がなんかほっこり可愛いのが、もう!!
PR
47都道府県女ひとりで行ってみよう (幻冬舎文庫)
日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるというのはもったいないなぁ。というわけで、全部行ってみることにした。33歳の終わりから37歳まで、毎月東京からフラッとひとり旅。名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく。その時の自分にちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。(裏表紙より)

ちょうど旅行に行っていたので、じゃあ旅行エッセイを読もうということで。
47都道府県に毎月一度旅をする。有名な観光地や名物を食べるわけでもなく、その日その時ぶらっと出掛けて、その時行われている催し物を見たり、ぶらぶらしている。旅ごとにそこでの経費を計算したものと、旅の一コマである四コマ漫画を添えてあります。
この緩さ、羨ましいなあ! つい旅行となるとつめつめにしてしまうから。
これを読んでいたところは和歌山だったんですが、和歌山の回が後ろの方で笑 どういうところに行ったのかなーと思っていました。「那智の滝」かあ。行ったことないなあ
サイモンの災難―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
サイモンはどきりとした。
校門から出てきた少年の一人がサイモンを一瞥し、すぐに視線を外した。他の少年たちとまったく同じ仕草に見えたが、決定的に違っていたからだ。
その鋭い視線はサイモンを貫き、サイモンの心の奥底までを一瞬で見透かした。
「きみ!」
一見したところ物憂げにさえ見える、それでいて深い知性を感じさせる、冷たく整った抜群の美貌。
「きみ、映画に出てみないか?」
「警察に通報されたくなければ、ここがどこなのかよく考えてから話したほうがいい」
この警告にサイモンは歓声を上げて喜んだ。
サイモンが無謀にも声をかけたことで事件は起こ——いや、未然に防がれたのかも知れない。その奇妙な事件は…(裏表紙より)

新人映画監督が作品を作ろうとしたことによって、事件が発生。ヴァンツァーが関わってしまったことによって、天使たちに怪獣夫婦まで加わってしまい、大騒ぎになってしまう。映画(演技)といえばこの人でしょう! というわけで、ジンジャー・ブレッドの回でもあります。
こう思うと、スカウィ組もやっぱりチートだよなあ……。ジンジャーと怪獣夫婦の絡みが好きだ。
作中の「彼女の作為」は「薮の中」みたいな話だなーと思った。もっと恐かったのは、サイモンの母親の話でした。うん、こういう人、いるよな。
挿絵も映画を撮っているということで凝っていて、最後の挿絵恐い! ジンジャー恐い! でも飴と鞭がたまらない! 好き!
ピクテ・シェンカの不思議な森 魔法の指輪と失くした思い出 (ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ) (コバルト文庫)
普通の少女だったムイは、祖父から領地を受け継ぎ、ピクテ・シェンカの森の領主となった。しかし、森には異界から来た魔物たちが棲んでいた! 以来、なんとか魔物たちとも仲良く暮らしてきたのだが、ある日森に棲む狼の王・ラーシェンから贈られた指輪をつけたムイは、突然子供の姿になってしまった! そして記憶が次々と消えてゆく中、ムイは謎の男に連れ去られてしまい……!?(裏表紙より)

ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ第5巻。新しい契約書を作ろう! の続き。魔法の指輪をはめられたムイが、記憶封じの魔法をかけられた幼い頃の姿に戻り、少しずつ記憶を失ってしまう。
ムイがフィンドルに対して理解を始めたよ! やっとあれがツンデレだと分かったかー。これからどういう風に接していくのかな。
子ども好き一族の双子たちが可愛い。挿絵の幼いムイも本当に可愛い。べたべた甘やかしもっと見たかったなあ! 小さな子が大きい姿に戻るシーンはときめき。ロマン。
お嬢様と魅惑のレッスン (ルルル文庫)
私が領家唯一の後継者で、命を狙われている!? いきなり住み慣れた孤児院から連れ出され「この命をかけてお守りします」と、熱っぽく囁く青年・ヴィリーに、思わずときめいてしまったティアナだが――現実はそんなに甘くない! 財産を狙う遠縁を黙らせるには、領家を継ぐレディとして国王陛下に認められることが必要で!? にわか令嬢と教育係件忠実なる番犬を名乗る曲者執事との甘く危険なお嬢様特訓の行方は? 王道ラブロマンス!(裏表紙より)

孤児院出身の少女が、いきなりお金持ちの大貴族の娘として迎え居られれる、という王道べったべたのお話。安心と安定の王道で、べたでおいしいところをちゃんと踏んでいってくれて楽しかったです。おじいちゃんと孫が、おいしすぎる!!
主人公のティアナが何をしてもしっかりしている(けれど人を疑いすぎなくて危険)なので、そういう点ではもうちょっと揺らぎがあっても楽しかった気がするんですが、というのは、どきどきするのが主にヴィリーとの駆け引きだけだったので。大変にやにやするんですが、あんまりにも砂糖吐く感じでちょっと飽きた! なんて贅沢! すみません!
サファイアは灼熱に濡れて (ショコラノベルス・ハイパー)
ある秘密を抱えた無口で孤独な深水青は16歳。バイト中にトラブルを起こした青を助けたのは、黒髪の美青年アズィールだった。彼は豪華客船で世界を巡り花嫁を探していたアラビアの王子だ。アズィールに一目で気に入られた青は、彼の母国へ連れ去られ、王宮に閉じ込められてしまう。逃走防止にアンクレットをつけられ、アズィールの花嫁として毎夜甘い言葉と官能を与えられる。今まで周囲に忌み嫌われた青の秘密―—感情が高ぶると青く変色する右の瞳さえ美しいと言われ、青はアズィールに惹かれ始めるが…。サファイアも蕩け濡れるアラビアン・ロマンス!(裏表紙より)

何故こんな可愛い子が女の子じゃないんだ! というまさかのBL全否定な感想を叫び出してしまった、甘くてちょっと切なくてじれじれする、官能アラビアンロマンスでした。
感情が高ぶると目が青く輝いてしまう少年・青が、アラビアの王子様アズィールに連れ去られ、王宮で甘い日々を過ごす。帰るところがないけれど日本に帰りたい、でもアズィールの孤独と強さと愛を知り、次第に……という、べったべた王道な展開です。
王道なんですが、文章がとても好き! 私、この方の文章がとっても好きだ! 理想です。こういう柔らかくて透き通った文体いいなあ(主観です)。心の動きも追っていっているし、世界観があるし、官能的。何故かとてもツボにはまってしまった。
面白かったです。
トラベル×ロマンス (エタニティブックスRouge)
父親の決めた婚約が嫌でプチ家出を結構することにした清花。京都に向かう新幹線で隣に来たのは大好きな漫画のヒーローそっくりなイケメン! ステキなハプニングが恋を運んでくる!?(帯より)

純粋培養な箱入り娘が、父親の決めた結婚が嫌で家出する。その新幹線で隣に座ったイケメンに助けられるところから始まるラブロマンス。
清花は純粋すぎ、疑わなさすぎだろう! と思って、それが理由で全部がうまく行き過ぎているような気がしましたが、幸せなら何よりでした。でも清花の純粋培養さが、本当に世間知らずなんだなーという感じなのが個人的に残念……。こういうタイプのヒロインをあんまり読んだことがなかったのですが、清純お嬢様ってこんな感じなのかな。研究してみたい。
エタニティなんですがレイティングのことを全然頭に入れておらず、そういうシーンがあってびっくりしました。そうか、これ赤だったか。ヒロインがピュアだったので、初心いところが可愛かったです(こう書くと変態くさいな……)
花嫁なんかになるもんか (ビーボーイノベルズ)
「1億円でお前のバージンを買おう」
 衝撃的なセリフを兄に言い放ったのは、その親友で傲慢な資産家・甲斐。千里は大好きな兄を守りたくて、自分を買って欲しいとお願いする。だが、甲斐は、千里に『花嫁』になるよう命じ、一緒に暮らすことになってしまって!? 傍若無人な甲斐がイヤだったのに、実は優しい彼に段々惹かれていく千里。でも、甲斐さんは本当は兄ちゃんが好きなんだよね…? 純情高校生のドキドキ初恋♥ 花嫁ラブ♥(裏表紙より)

表紙がとんでもない、と友人に言われていたんですが、うん……表紙がとんでもないですね……。どう考えてもアブノーマルな雰囲気しかなかったんですが、読んでみるとさほどコメディというわけではなく、ブラコンな弟くんが、ちょっと大人になって、恋をする話でした。この落ち着いた感じ、好きだなー。
衝撃的な台詞を吐く割りには、甲斐はとても自制が効いていてちゃんとした紳士で、もうちょっと弾けても面白かったように思うんですが、ブラコンな兄との嫁姑争いがとても面白かったです。やっぱり我慢してんじゃんー。
神殺しのリュシア (f-Clan文庫)
恩恵をもたらす竜が蘇らず、世界は戦渦の直中にあった。不死の体を持つ傭兵の少女リュシアは、この戦いは竜を蘇らすための聖戦だと信じて、戦っていた。ところが、竜が蘇らないのは、自分が禁忌を犯したせいだと知る。絶望と罪悪感の中、リュシアは身を捧げて罪を贖うため、己を葬る役目を任された神官のユアンと共に旅に出た。だがユアンの優しさに、その決意が揺らぎそうで……。(裏表紙より)

竜の加護を失い、戦争と長い冬によって疲弊している世界で、少女であるにも関わらず道具として遣われてきた傭兵の少女が、その身を捧げる竜の山で至るまでの物語。
荒んだ世界と、人の心と、けれど残る希望と、絶望と。世界観の描写がとても美しくて、乾いている。何も望まないリュシアが痛々しい。死に向かう旅の中で、彼女自身が楽しい思いをしているのがとても嬉しくて、泣きそうになる。
と、思っていたら、終幕への超展開にええええっ!? と悲鳴を上げました。そ、それは……ちょっと……。世界観とそれまでの描き方がとてもいいなあと思っていたのに、いきなりそれはないよーと思ってしまいました。そのオチにいくにはもうちょっと何か……うーん。
白竜の花嫁 朽ちゆく竜と幸いなるもの(仮) (一迅社文庫アイリス)
「―—私が、欲しいのだろう?」
竜の“花嫁”となった小国の姫、澄白とその夫である白竜のシュトラール。ゴルト族の竜、ザフィアの情報から古王国に赴いた澄白たちを待ち受けていたのは、始種の骨を略奪した黒竜、サルグ・アーセファだった! 彼の真意が掴めないまま、澄白たちは古王国に滞在することになるが…。かつて竜に愛された人の王の国で、澄白はシュトラールへの想いと向き合うことになって—―。人気作第四弾!(裏表紙より)

竜と《永久》の別れを目撃した第3巻からの続き。始種の骨の在処とサルグ・アーセファに辿り着いた一行が滞在するのは、幼き女王が治める国オルキス。かつてゴルトの竜が舞い降りた土地。
冒頭から夫婦の時間が! やばい! 前巻の悲しみを引きずっているのにこんなことを言ってはいけないと思うんですが、寄り添い合う二人に、にやにやが止まらなかったです。澄白も段々と大胆になってきているなあ。
新キャラのザフィアさんが、私好みの美女でやばいです。この人絶対体術もすごいと思うの! がたいのいい美女はやっぱり戦っても男前ですよね!? 個人的に最大に萌えたのは、悲しむだろう、と案じている時にまず挙げているのがシュトラールではなく、女性の方(澄白)だというところが、ねえさん……まじ優しくてかっこええっす……とおもいました、まる。

(だめだ、それだけは……)
 あの娘はきっと悲しむだろう。泣くだろう。苦しむだろう。そしてシュトラールにも同じ苦しみが訪れるだろう。


ヴェルミリオンも動きだし、不穏な気配を漂わせる中、悲しい予感しかしない引きで「あがあー!」と叫びながら、竜と人と、《永久》の存在という関係が二人を次第に縛り始めたところで、次が待ち遠しいです。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
05 2025/06 07
S M T W T F S
25 26 27 28
29 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]