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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)
幻想と叙情の詩人ブラッドベリの魔法の力で、読者はこの世には見えないものを見せられ、触れられないものに触れることができる。読者は、あるときは太古の昔に誘なわれ、またあるときは突如として未来の果てまで運ばれてゆく。「太陽の金色のりんご」「霜と炎」「霧笛」など、ブラッドベリ自身が16編を自選した珠玉の短編集!(裏表紙より)

SF短編集。宇宙や宇宙船が関わる話が多いです。
でも読みながら、家族の話が多いなあと思いました。家族の「ちょっといい話」が多い。切ない話もあるけれど。
萩尾望都さんの漫画作品の方を最初に読んでいたので、思い浮かべながら読むとまた面白かった。「霧笛」は名作だよなあ! 他に好きなのは「宇宙船乗組員」「この地には虎数匹おれり」「いちご色の窓」「霜と炎」。「霜と炎」は濃縮された人類の物語だった……。すごかった。


合わせて読みたい。
上記の本に入っていないブラッドベリの話もあります。
ウは宇宙船のウ (小学館文庫)
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劇場版 「空の境界」 伽藍の洞 【通常版】 [DVD]
1998年6月。昏睡状態から目覚めた式は、何故か物の死の線が見えるようになっていた。見たくもないものを見てしまう己の目を潰そうとした式に、やってきた蒼崎橙子は式に「識」が消滅していることを指摘する。
直死の魔眼の両儀式が目覚める物語。思ったより短かったんですが、とてもかっこよかった。
いつも思うんだが橙子さんは肉体労働にはあんまり向いてないよな! というくらい、式がとんでもなかった。よく動くし綺麗だし怖い。髪の長い式が好きなんですが、「邪魔だ」と言いながら髪を切るシーンは、とてもとてもかっこいい。惚れるわー。
事件の黒幕が出たところで、矛盾螺旋に続く。
砂の覇王 5 流血女神伝 (流血女神伝シリーズ) (コバルト文庫)
ドミトリアスの戴冠式で、亡国・ギウタ最後の皇女と同じ、カザリナの名で、バルアン王子の正妃として披露されたカリエ。晩餐会にも出席したカリエは、同席したヨギナ総督・シャイハンに、その素性を追及されてしまう。その場は乗り切ったが、会の後、別室に現れたサルベーンによる、聞き覚えのない言語での語りかけに、カリエは一瞬、真っ白になる。そして、彼女の口から出た答えとは……!?(カバー折り返しより)

晩餐会の後カリエの素性が問いただされ、更にラクリゼの登場によって後宮が大混乱に陥り、カリエには運命の影がちらつき……という第5巻。カリエが突然神がかったようになった巻だったなと思いました。彼女には大いなる運命があるようだ。カリエは本当に段々と綺麗になってきたなあ。男性っぽさも女性っぽさも身につけるのがカリエというキャラクターなのかな。
砂の覇王編にも去っていく者があり……。これから何が起こるのか、早く読みたい。
飛ぶ夢をしばらく見ない (新潮文庫)
右足骨折で入院中の、人生に疲れ果てた中年男が、病室の衝立越しに出逢った女と不思議な一夜を過ごす。それからしばらくして彼女と再会したとき、驚くべき奇跡が起こっていた——。孤独を知り尽くした中年の男と、時間の流れに逆行して生きる女との激しい愛の日々。しかし二人で同じ夢を見ることはできない……。男と女の切ない愛と孤独を、ファンタジックに描いた感動の長編小説。(裏表紙より)

あらすじから想像しなかった話だったのでびっくりしながらも、好きな話でした! 電車の行き帰りで読んだのですが、読んでいる途中で人にこの本の説明をするとき、ネイサンの『ジェニーの肖像』みたいな話ということを喋ったら、終盤でこのタイトルが出てびっくりしました。『ジェニー〜』がすごく好きなのだ……。
作中でも語られるように、ジェニーは芸術家の霊感のような存在でしたが、『飛ぶ夢〜』のヒロイン・睦子は、主人公である中年男の性愛の対象となっている。この二人の結びつきが、物悲しく、わびしい。お互いを求めているのに絶対に共に歩むことができない二人の暗い影が常にあって寂しい雰囲気が終始漂う。何も解決していないし何の謎も明かされないけれど、淡々とした中にあるエロチックさと陰影、切なさがしんと積もる小説でした。
静かに面白かったです。オススメありがとうございました!
砂の覇王〈4〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
女の身でありながら、小姓としてバルアンに仕えることになったカリエ。彼女は、ドミトリアス皇子の戴冠式とグラーシカ王女との婚礼に出席するため、タイアークへ向かうバルアンに同行することにもなる。その出発を数日後に控えたある朝、恒例の散歩の途中で、カリエはエディアルドとしばらくぶりに再会する。その時、彼の不審な態度に訝りつつも、カリエの身体に思いがけない変調が……!?(カバー折り返しより)

砂の覇王4巻。エティカヤにやってきて一年が経った。カリエは小姓としての仕事をこなせるようになり、外歩きも慣れるようになったが……。カリエの月のもの話に嫌な予感しかしない、けどぎりぎりで回避できるって信じてる!
ドーン兄上とグラーシカの結婚式と戴冠式が行われ、そこにカリエが引っ張り出されて……という引き。
『天気晴朗〜』を読んでいるので、ランゾットとトルハーンがここで出るのかーというかあれは過去話だったのかーと今更ながら認識する。
妖精とキス (ルルル文庫)
街で占い師をしているノーラに転機がおとずれる。王宮お抱えの神術師の助手になれたのだ! しかし、“王宮お抱え”ともなれば、儲かるに違いないと喜ぶノーラに告げられた仕事は——初対面で、いきなり脱げと迫ってきた美貌の神術師・レノックスの雑用系で!? おまけに、その雑用が勝手に動き回る人形の世話? 突然の非日常とセクハラに振り回されつつ、ノーラが知る新たな世界とは……!? トキメキのラブファンタジー!(裏表紙より)

お金大事な気の強いヒロインが、王宮お抱えの神術師の見習いとなるが、事件が起こって……というお話で、色々詰め込みな感じはありましたが、子どもっぽいのに微妙にしっかりしたヒロインがかわいく、なんだかメルヘンな印象で楽しかったです。ノーラの設定が、妖精を信じているのに幽霊が恐いって、若干矛盾してないだろうかと思いつつ、ドールと戯れるノーラのかわいいこと。
神術で国を支え、国内に起こる異変に対処する神術師。その真実を知るノーラ。と書くとなんだかシリアスなイメージになるかもしれませんが、メルヘンなフェアリーファンタジーだったと思います。あんなにたくさん妖精たちが登場するのに、みんな個性的で楽しそうだった。
夜の帳、儚き柔肌 花降楼シリーズ第三弾 (花丸文庫)
捨て子だった忍は、男の遊廓・花降楼の楼主に拾われ、色子として働くようになるが、おとなしい顔立ちと性格のため、客がつかず、いつも肩身の狭い思いをしていた。そんなある日、名家の御曹司で花街の憧れの的・蘇武貴晃とふとしたことから知り合い、一夜をともにしてしまう。二度と逢うこともないと諦める忍だが、彼はその後も忍の許へ通うようになった。贅沢な贈り物をされ、濃密な愛撫に溶かされるうち、次第に彼に惹かれていくが……!? 綺蝶&蜻蛉の番外編を収めた花降楼シリーズ第三弾!(裏表紙より)

『婀娜めく華、手折られる罪』が第四弾で、これは第三弾。男の遊郭・花降楼の少年たちと客のお話で、『婀娜めく華〜』でも椿に地味だなんだの言われていた忍と、蘇武グループの若様の恋物語です。
この、忍が、かわいそうで儚くて! 派手で華麗な少年たちの中で地味で大人しい娼妓なのですが、いつもお腹をすかせていて、なのにお客のために頑張ろう、自分はお客を喜ばせるものなんだから。明日も頑張ろう、そうして買われたお金で総菜のお魚やお漬け物を買おう……と考えている、本当に可哀想な少年で、思わずぶわっとしてしまいました。ひたむきで、一生懸命で、でも報われない……。どうしてこれが女の子じゃないんだ……!(苦悩)いやかわいいけど。かわいいけど……!(苦悩)
ヒーロー役の蘇武は爽やかな若様のように思えたのですが、あんまり裏が分からない人だったのが残念かなあと思いました。遊び人にしてはしっかりしているし、特に派手なことをするわけでもなく。この人もある意味地味だなと思ったり。
しかし、忍が本当に可哀想で一生懸命でそしてかわいらしいので、とても楽しみました。
五人姉妹 (ハヤカワ文庫JA)
バイオ企業を率いる父によって、成長型の人工臓器を埋め込まれた葉那子には、臓器スペアとして4体のクローンが用意されていた。やがて無事に成長した彼女は、亡き父の想いをもとめ“姉妹”との面会を果たすが……クローン姉妹の複雑な心模様をつづる表題作、『永遠の森 博物館惑星』の後日譚「お代は見てのお帰り」など、先端科学が生みだす心の揺れを描いた9篇。“やさしさ”と“せつなさ”の名手による珠玉の作品集(裏表紙より)

再読。
『永遠の森 博物館惑星』の後日譚を含む、SF短編集。菅さんの短編は本当に素敵だ。うっとりする。ちょっとバッドエンドなところもあるお話も多いのも好きな理由のひとつ。
ロボット、試験官ベビーなどが普通に存在する世界の人々のお話で、主人公は女性が多くて、男女間の恋愛ばかりではなく、人の心が描き出されている……という風に感じました。表題作の「五人姉妹」は五人のクローン姉妹のお話で、会話や語り手の目線から浮かび上がってくるものが、切なく痛くて優しい感じ。
一番好きなのはやっぱり表題作かなー! これを再読して思い出したのですが、食パンを真ん中から食べるという行為にどうしてこんな親しみを覚えるんだろうと感じていた理由が、この「五人姉妹」にあると気付いて、うわーっと叫びました。初読時は中学生とか高校生だったと思うんですが……よっぽど印象的だったのだな。
巫女姫様と千年の恋 (ルルル文庫)
50年に一度、下界に住む高貴な家柄の娘の中から、占いによって巫女姫が選出され、神域といわれる香玉山で育てられる。その巫女姫は、伝説によれば黒竜大聖に嫁ぐことになっているのだ。嫁ぐ日を夢見ていた巫女姫・愛春燕。しかし、それはただの伝説だと言われショックを受ける。そのとき、雲の間から、黒竜大聖が降りてきて…。葵木あんねが描く天上の恋。壮大なスケールで描く天界ファンタジー!!(裏表紙より)

『天の花嫁』と同じ世界を舞台にした、中華風天界恋愛ファンタジー。天真爛漫な天然巫女姫と、無愛想で生真面目な黒竜大聖のお話。
今回も主人公周りの人々の方が個性が強くておかしいのですが、ヒロイン春燕が、ほわほわな天然姫で面白かったです。天真爛漫でちょっと頭の足りない感じですが、それがえらく可愛らしい。仮面を被った時はどうしようかと思った。流行……なのか……?>仮面に用いられた動物。
愛され系ヒロインで特に大きな困難もなくあっさりくっつきますが、色々にやにやできました。微妙にセクハラが多いよ! 天界の人々の頭は常に春なのか! というくらいヒロインが愛されていて、それが非常ににやにや。
楓の剣!〈2〉ぬえの鳴く夜 (富士見ミステリー文庫)
「ばっかじゃねぇの。正月だからって、気張ってそんな女みたいな格好しやがって」
「したくてしてんじゃないわよ。ってゆうか、あたしは元々、女よっ」
 大身旗本の姫ながら常に袴姿で町を歩く、名物じゃじゃ馬姫の榊原楓と腐れ縁の許嫁、筒井弥比古は二人で出かけた神田明神への初詣でもきゃんきゃんと口げんか。
 そんな中、楓が食べていた大福をいきなり「よこせ」と言ってきたのは、明け方の池に張る薄氷のごとき美人の高飛車姫。負けん気の強い楓は、当然のごとく、くってかかり——。
 そのころ江戸では正体不明の辻斬りが横行し、楓の幼馴染みで京菓子屋の若旦那・嘉一も襲われてしまう。楓と、嘉一の護法童子・羽瑠は、仇をとろうと事件を探り始めるが……。
 じゃじゃ馬姫の大江戸謎解き草子第二弾!!(カバー折り返しより)

二巻目。面白かった! 幼馴染み喧嘩っプルかわいいな!
一巻は最後辺りにばたばたっとしていたなと思ったのですが、二巻はちょうどいいペースのお話だったように思いました。「強さ」とは何か、「弱さ」とは何か。何のために剣を振るうのか。楓が芯の通った清々しいヒロインなだけに、その悩みも、答えも気持ちよく思えました。
楓は弥比古のことをかっこいいと認めつつもつい噛み付いてしまうのですが、弥比古はいい男だよ! 一生懸命楓を守ろうとしていて、包容力がありすぎる! 収まるところに収まってほしいなあ。二人でずっと歩み続けてほしい。
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Author:月子
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