忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[365]  [366]  [367]  [368]  [369]  [370]  [371]  [372]  [373]  [374]  [375
子ども漫画の世界 (1979年) (子どもの文化叢書)
1979年の本。なのでちょっと古いかもしれない。
SF漫画論、野球漫画論、学校漫画論、子ども漫画の倫理学、ファンタジー漫画論、戦争漫画論、性に関する少女漫画論、漫画の中の親像、ギャグ漫画論などの章に別れています。
私が少女マンガ論ばかり読んでいるせいだと思いますが、特に野球漫画、学校漫画、戦争漫画、ギャグ漫画の章がめずらしくて面白かったです。触れている作品は古いものですが、今まで読んだことのない作品論だったので興味深かった。
PR
この二ヶ月の間に読んだ漫画から、すごく好きだというものを挙げてみるエントリです。
本館での感想と重複があります。

円舞曲(ワルツ)は白いドレスで (1) (小学館文庫)円舞曲(ワルツ)は白いドレスで (2) (小学館文庫)円舞曲(ワルツ)は白いドレスで (3) (小学館文庫)円舞曲(ワルツ)は白いドレスで (4) (小学館文庫)
『円舞曲は白いドレスで』さいとうちほ(文庫版・全4巻)
青樹湖都は、海軍人・鬼堂院将臣と婚約している16歳。出席したパーティで、イギリス人とインド人のハーフである、ウィリアム・サジット・アスターと出会い、恋に落ちる。サジットはインド独立を目指す重要人物であり、常に命を狙われるような危険に晒されている。それでも、湖都は選んだ。上海へ、インドへ、そして満州へと渡る、少女の物語。

読み終わった後、はあー……とため息をついてしまった!
一人の少女を巡って二人の男が、という構図なんですが、この少女、主人公・湖都がただではいかないというか、ただひたすら愛に向かって走り続けるひたむきさや強さ、それでいて可憐さや清らかさを備えていて、ひたすらすごい。こう、凛々しいとかそういうのではなくて、ただただ、女性としてかっこいい。彼女の選択、サジットに対する答えや将臣に対する答えの出し方も、もう揺れ動く少女ではなくて、一人の女性なんだなと思うと、かっこいい、すごい、としか言いようがなかったなあ! 「白木蘭円舞曲」のラストが、本当に、本当に! すばらしい一言で終わっていて、心から感動しました。ああ、そうだよなあ! と。
さいとうさんは少女、娘、女性の描き方がかっこいいなあ。好きだなあ!
すごく面白かったです!

ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)
『ちはやふる』末次由紀(既刊14巻)
小学六年生の千早は、福井からやってきた転校生の少年・新に、百人一首競技かるたの魅力を教えられる。とある才能を持っていた千早は、やがてその競技世界に飛び込んでいくことになる。

私が読んだのは四巻まで。どうやらこの作品に非常に共感してしまうらしく、四巻まで読んだだけなのに毎巻泣きます……。
でも、多分、なんとなく思うことがあって。何か一つのもの、人生を捧げるような何かを見つけてしまって、そこから逃げられないようなでもそのことがすごく誇りに思えるような気持ちとか、周囲の人々の同じものを共有しながらお互いを高め合っていくところとか、周囲がうらやましくて焦る気持ちとか、でもふと私何やってるんだろうと立ち止まってしまったりとか、それでも周囲の人が自分のことを認めてくれる喜びとか。そういうものが、多分自分の中の何かに引っかかってぼろぼろ涙をこぼさせるんだろうななどと思います。

お嬢様と妖怪執事 ―藤原ここあ短編集― (ガンガンコミックスJOKER)
『お嬢様と妖怪執事』藤原ここあ(全1巻)

短編集です。「妖狐×僕SS」のプレ版みたいなのが表題作です。収録作は「お嬢様と妖怪執事」「山田」「ストレイドール」「私は」。藤原ここあワールド全開で、いい話だったり、ずきっとしたり、ヘンタイだったりと非常に楽しい一冊でした。
オススメは「山田」と「私は」です。特に「山田」はなんだろう、今はあんまり見なくなった気がする突き抜け感のあるギャグな気がします超私感ですが。絵がかわいく綺麗なせいでもっと読みたいなと思わせるギャグでした。

ウチで、お茶でも。 (花とゆめCOMICS)
月崗ヤスコ『ウチで、お茶でも。』(既刊1巻)
とある理由で家をなくし、公園で野宿をしていた澤いちえは、同級生の内竹広にそれを発見され、内家に招き入れられる。竹広は学校内でも美形、御曹司として有名。彼を合わせて四人の内兄弟は、御曹司であることが理由で大問題を抱えていて……。

主人公ヒロインの四兄弟との同居もの、なんですが、このヒロインがすごくマイペースで面白い! 世話焼きというほど女の子らしいというわけでもないのですが、でもよく気がつくいい子で、でもまったりなところがすごくいい。対して内兄弟は、みんな個性豊かで派手派手しいんですが、とある性質によりヒロインには甘い、というところがおいしいです。家っていいなあと温かい気持ちになりながらも、少女漫画らしいおいしい展開を逃していない感じが、すごく好きなんです!

二次元王子オオタくん (少コミフラワーコミックス)二次元王子オオタくん 2 (フラワーコミックス)
清水まみ『二次元王子オオタくん』(既刊2巻)

資産家令嬢・徳井映美の恋人・太田君はオタク。一般人ながらも彼を理解しようとする映美は、時にキャラ弁を、時にコスプレを、時にフィギュアを作る。太田君は大田君で、映美のことがかわいくて仕方がないらしく。
四コマ漫画です。紹介文を書くのが難しいですが、これ表紙だけ見てどうせ子ども向けなんだろーなどと舐めてました。ごめんなさい。すごく面白かった! すごくにやにや漫画なんですよ! オタクものなんですが、それをコメディとかギャグの方にして描いていて、映美が太田君のために色々とんでもないスキルを見せるせいもあるのか、卑屈さがなくて楽しいんですよ!
かと思うと、太田君は大田君で、オタクのくせにリア充スキルを持っていて! 彼女のことを「なにこのかわいい生き物」などと思って甘やかしたりもする。結局はリア充カップルというか、バカップルの日常四コマになってると思うんですが、読んでてにやにやしてしまいました。面白かった。
セイジャの式日 (メディアワークス文庫)
不格好だけど素敵な恋と旅立ちの物語。

 絵を一枚仕上げるたびに、絵にサインを入れるたびに、もうやめよう、これで最後にしようって、考える——
 それでも私は、あなたのために絵を描こう。

 かつて彼女と過ごした美術室に、彼は一人で戻ってきた。そこでは、長い髪の女生徒の幽霊が出るという噂が語られていた。
 これは、不器用な人たちの、不恰好な恋と旅立ちの物語。(裏表紙より)

由良三部作の三巻目。二巻登場のハルは今回、夏休みの彫刻家のアトリエでのボランティアに由良を誘う。そこで起こる事件。そして、最終エピソードとなる、由良があの場所に戻ってくるお話。この二つが収録。
最初のエピソードは、ぞわぞわとする。そうなんだよ、創ることに対して身を削れてしまう、何かを削ってしまう人っていうのは必ず存在するんだよ。犀のことは、責めるべきなんだけれど、一概にそうとは言えない何かがあって。でも「ちがうんだよ」と泣きながら言えたハルは、すごくいい。
Aのその後がちらっと語られていたけれど、彼女は手に入れたのかな、と思う。
『プシュケの涙』ほどの衝撃はなかったけれど、最後の話がよかったなあ。いつでも、ああいう青春を送った人たちはいるのかもしれないな、と思わせて。地上から絹川さんを見上げた由良は、きっとすごく心から嬉しかっただろうな。そう思うと、長く高校生の頃の傷を抱えてきた由良がようやくその時代から抜け出すことのできたというのがこのお話の結末なのかもしれない。
ああ、いい話だったな。
オススメされた本でした。三部作楽しかったです。ありがとうございました!
吸血鬼伝説 (「知の再発見」双書)
吸血鬼の発祥から、地方の伝説、吸血鬼を題材にした創作まで、吸血鬼にまつわることを書いた本。吸血鬼を描いた絵や映画から切り取った画像がページのあちこちに貼付けられているので、結構読みにくかった……。
吸血鬼のモデルとなった人物の話や、吸血鬼映画の話などもあって、面白い読み物でした。吸血鬼(ヴァンパイア)という言葉自体も、そういう血を吸う者の存在があって後からつけられたものだというのは、初めて知りました。
伊坂幸太郎---デビュー10年新たなる決意 (文藝別冊)
18歳のときに書いた処女作をリメイクした書き下ろし「クリスマスを探偵と」や、ロングインタビュー、対談などを集録した特集ムック。
書き下ろし小説面白かった! いい話だ。
インタビューもすごく面白くて、興味深かった。伊坂さんはすごく熱心な研究家でもあるんだなあと思った。そこまでして作り込まれた小説を読める読者はしあわせものです。それだけでなくて、編集者さんのコメントにあるように、お人柄も素敵。いい人だ。
すこしずつすこしずつ、小説の中でできることを探っていくところや、もやもやしたものを伝えたいと仰る。きっと、読んだ人がそこに自分なりのテーマを見つけるのが伊坂作品だと思うので、すごく腑に落ちた。
青春×小説―掘りだしものカタログ〈2〉 (掘りだしものカタログ (2))
掘りだしものカタログシリーズの二冊目。青春を取り扱った小説を紹介する。今回は文豪作品が多い印象でした。プロレタリアとか自伝的小説とか。現代作家作品もありますが、『バッテリー』がこの中ですごく浮いている印象です。この本の中では、青春とは煩悶とするものだという捉え方をしているみたいで、学校でどうこうという話はあんまりない感じでした。
光の帝国 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)
膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから——「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への志向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか? 不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。(裏表紙より)

多分人生で初めて読んだ「大人の小説」です。何かとお守りにするようにして持ち歩くことがあるんですが、今回久しぶりに手に取って読んで、泣いたー……。自分のルーツはここにあるんだ、と感じた再読でした。
連作短編集で、連作ですが、ちゃんと一つの方向に向かってまとめられたお話なので、最後の言葉がすとんと来るあのラスト数ページに、だーっと泣きました。もうこれは反射としか言いようがない気がする……(毎回泣くから)。恩田さんの初期にあたる作品なので、今ではいくつかの作品の続編や関連作が出ています(『エンド・ゲーム』や『蒲公英草紙』)。最近は、恩田さんの世界はもうちょっと硬派な筆致でミステリと不思議な世界の話の方向にいっている気がするので、違いを感じて面白かったです。
特に「引き出し」を持つ春田一族の話はとても好きだなあ! 最初に読んだお話がこれだというのは、本当によかったと思う。全体的に優しい語り口の不思議なお話なのですが、内容紹介にあるようにどことなく淡い哀しみ、切なさのようなものがあって、時間とか別れとかそういったものにひっそりと触れているところがあって私はこの本がすごく好きなんです。あー、もー、好きだなあ!
オススメされた本でした! ありがとうございました!
物語の役割 (ちくまプリマー新書)
私たちは日々受け入れられない現実を、自分の心の形に合うように転換している。誰もが作り出し、必要としている物語を、言葉で表現していくことの喜びを伝える。(裏表紙より)

三つの場所で行った講演を、大きく三つの部に分けて文章化したもの。すべて「物語」について語っています。これまで小川さんのエッセイも読んできたけれど、小川さんの語る「物語について」という話が、もうすっごく好きなんです。
上記の紹介文にあたる「私たちは〜転換している。」というのは内容にあるのですが、このことは私たちが自然的に作っている物語なのだと小川さんは語られます。誰も自分を責めていないのに自分を責めているのも物語であり、そこにあった木が「まだいるからね」と語りかけてくるように感じられたというのも物語。物語という言い方は、私がこうして書くととても軽々しいですが、この『物語の役割』ではとても尊いものであるという書き方がされていて、小川さんの文章がしんとつもってくるようでなんだか泣きたくなりました。
『博士の愛した数式』が生まれるまで、という章があり、小川さんがどうやってあの物語を見つけていったか(と私は思った)というのが書かれています。
「同じ本で育った人は共通の思いを分かち合う」というのは、小川さんがイスラエル版の『博士の愛した数式』を刊行するときのエージェントのメールにあった言葉だそうなんですが、この後の文章のようなことが起きれば、本当にそれは素晴らしいことだと思いました。

 民族も言葉も年代も性別も違う人間が、どこかで出会ったとします。(中略)もしその人が、『ファーブル昆虫記』や『トムは真夜中の庭で』や『アンネの日記』をあげたとしたら、私はたちまちその人と心を通わせることが出来るでしょう。
くうねるところすむところ (文春文庫)
編集長の仕事にも恋愛にも行き詰った梨央、30歳。ある日、酔った勢いで建設現場の足場に登り、降りられなくなったところをトビ職の徹男に助けられる。徹男に一目ぼれした梨央は、勢いで工務店に飛び込み就職。だがそこは、亭主に逃げられやむなく社長になった郷子がキレる寸前で大混乱中だった。女ふたりの行く末はいかに!?(裏表紙より)

面白かった! 30歳女性と、ずっと専業主婦だったのに工務店の社長をやることになった女性が、それぞれ仕事に向けて何かを見いだしていく話。
文章が小気味よくて好き! 梨央は途中くらいまで恋愛脳なのかなと心配になったけれど、段々と仕事にやりがいを感じていくところはかっこいい。すごくきらきらしてる。
お話もあんまり恋愛しているわけじゃなくて、とことん自分磨きというか、自分がどれだけできるのかを探していくものだったので、そういう自立心の強いところがある女性陣は本当にいい。仕事をすることに付随する人間関係の摩擦や仕事のやりくり、悩みなんかも、彼女たちなりに付き合っていくところとか、爽快! というわけではないのに、しみじみ、いい話だな! と思う。一言で言い表すなら楽しかった、かな。
オススメされた本でした。ありがとうございました!
先生×小説―掘りだしものカタログ〈1〉 (掘りだしものカタログ 1)
「先生」という働きを果たしている人物や出来事、そういった人が登場する話を紹介する読書案内本。薄いものですが、テーマ別にシリーズがあるようで、これは先生が登場する本を紹介したものです。芥川や三島、花袋といった文豪から、池波、司馬といった時代小説作品、小川洋子や芦原すなおといった今も作品を発表している作家、外国作品の紹介もあり、非常に幅広いです。
でもざっとみた感じ、社会性のあるものが多いのかな? なんとなく印象ですが、先生という職業が社会と関係するものだからかもしれません。
巻末に文学館、作家記念館のリストあり。デザインも好きな本です。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
02 2026/03 04
S M T W T F S
1 2 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]