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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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そして花嫁は恋を知る―紅の沙漠をわたる姫 (コバルト文庫)
ブラーナ帝国の皇女ユスティニアは、帝国の占領下にあるネプティス王国へ嫁ぐことになった。その道中で、ブラーナ支配に反発するネプティス人の反乱軍に誘拐されてしまう。反乱軍のリーダーは、前ネプティス王の息子ナティール。実はユスティニアは、つい先日まで帝都で薬師をしていた、にわか仕立ての皇女。もし人質の価値がないと知れたら……。沙漠を舞台に花開く、波乱のラブロマンス!(裏表紙より)

花嫁シリーズ第3巻。サハラ砂漠をイメージした世界を舞台に、反乱軍に攫われたにわか仕立ての皇女と、反乱軍のリーダーで王家に関わりのある青年とのロマンス、です。
薬師の少女ならではのシーンがあったり、二人きりの逃避行があったりと、王道なのですが、やっぱりこのシリーズ、女性がかなり強くて恐いです……。時代が時代でもあるせいか、男性も若干残虐な印象を受けました。
一番玉座から遠いように思える主人公でしたが、支え合う印象の強い二人でした。
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フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)
「世界の果てにある食堂」を舞台にした物語を書きあぐねる吉田君は、奇妙な連作小説を予告して消息不明となった謎の作家=ジュールズ・バーンを知る。「物語」の入り口を探し求める吉田君がいつしか迷い込んでいたのは、バーンが企んだ連作の世界なのか——。ビートルズの”ホワイト・アルバム”を軸にしてシンクロする過去と現在。16+1の短篇のリンクが「物語」の不思議を奏でる。(裏表紙より)

ホワイトアルバムに記されているであろう数字を振った短編。物語はどこかしら繋がっている。
なんだか心地よい作品だなーと思います。ずーっと優しい音楽が聞こえているような。短編映画をいくつも見ている気がします。
短編それぞれは、どこか突拍子がなかったり(閑人たちが集まるカフェとか)、その設定はないだろう(レインコート博物館とか)と思うものがあったりするのだけれど、やっぱり、どれも心地いい。「キリントン先生」が好きです。ちょっと不思議なおじさんと子どもというのがたまらない。全部繋がるはずがない話なのに、繋がっている安心感というか、とても好きです。ふっと一編だけ読みたくなってしまって、するといつの間にか全部めくっているような。
雪の夜話 (中公文庫)
高校時代、試験勉強に疲れて抜け出した夜の公園で、僕が出会った雪と戯れる不思議な少女——その後デザイナーとして活躍する僕だが、ふとしたことから帰郷することに。そしてまた雪の夜、まるで変わらない彼女と再会して……。白い雪に覆われた現代の寓話。
解説・北上次郎(裏表紙より)

話は、大人の男性が、周囲との些細な不和をきっかけに仕事で村八分にされてうまくいかなくなり、地元に戻って再生しようとする物語、でいいのかな。その再生に、ずっと15歳の不思議な少女が関わっている、ちょっと現代ファンタジー。
恋愛成分はないです。少女が出てくるけれど、よく分からないファンタジー的なことを延々喋ってます。言っていることはなんとなく分かる。なんとなく分かるけれど、もっとはっきり言ったらいいのになーとちょっと思いました。
そんな感じで、随分昔に読んだのだけれど、上記に書いたように全然印象が違ってびっくりしました。昔は、単純に綺麗だなーと思っていたのだけれど、今は語りがとても重たい印象で苦悩が分かる気がした。
何かひとつ、希望があるのなら、真っすぐに生きていこうと思えるんだなと思ったりした。逆に、何かひとつうまくいかないと全然動けなくなってしまう人の存在も、よく分かるようになった。時の流れに置き去りにされてしまうような、引きこもっている感覚が分かってしまうんだなあ、ちょっとだけ悲しいことに。
身代わり伯爵の結婚 (角川ビーンズ文庫)
庶民的パン屋の看板娘、ミレーユ。双子の兄の予測不可能な行動のせいで、またも『身代わり伯爵』として登城することに!
そんな彼女に、隣国の女公爵(特技:呪詛返し)との結婚話が舞いこんだ。彼女いない歴16年なのに(ちなみに16歳)! というか、そもそも女なのに!!さらには再び陰謀の予感が…? かくして、『身代わり伯爵』の笑いと涙の冒険がはじまる!!
奇人変人美形筋肉増量中、超王道王宮ファンタジー第2弾。(裏表紙より)

いいですね、王道……(うっとり) 相も変わらず振り回されるミレーユだけれど、振り回されっぱなしじゃないところがいい! 例として、騎士団の面々に対しての下僕宣言。
ジークとリディエンヌがいい感じなのだけれど、この二人はちょっとずれてるのがおかしくてお気に入りです。この巻で女の子スキーとしては、シルフレイアともっと仲良く!! とか思ってました。登場人物が多くて、みんながどたばたすると気持ちよくて楽しいです。本全体に癒しのオーラが出てる気がする。
リヒャルトの裏に何か色々あるっぽくて(多分直球で王子様なんだろうなあ)と思いつつ、次買ってないのでお預けです。
11/5「放課後」
11/16「ドッペルゲンガー宮―“あかずの扉”研究会流氷館へ」
11/16「身代わり伯爵の結婚」
11/17「雪の夜話」
11/19「フィンガーボウルの話のつづき」
11/20「そして花嫁は恋を知る―紅の沙漠をわたる姫」
11/23「モノレールねこ」
11/23「とある飛空士への恋歌」
ドッペルゲンガー宮―“あかずの扉”研究会流氷館へ (講談社文庫)
北澤大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル《あかずの扉》研究会に入会した。自称名探偵、特技は解錠などクセ者ぞろいのメンバー六人が、尖塔の屹立する奇怪な洋館”流氷館”を訪れた時、恐るべき惨劇の幕が開く。閉鎖状態での連続殺人と驚愕の大トリック! 本格推理魂あふれる第十二回メフィスト賞受賞作。

濃かった……。名探偵役が二人(三人?)もいるからか、推理が重なって重なって重なって、読み終えて疲れたーという気分。あまりにすごいトリックな上に、更に狂信的な犯人になると、とても胃もたれする。どっしり来ました。
かなり分厚い。623ページあります。主要メンバーはとてもライトノベル的なのに、全然そんなことのない、たくさん人死にが出る話。事件は現場で起こっているのですが、視点はそちらにはなく、外側から見ている小説です。恐らくは、この小説の事件のトリックと、作中作『そして誰もいなくなるか』との構造化なんだろうなあと。
メンバーは、自称名探偵・鳴海さんが好きなのですが、一方でどうもユイが好きになれなくって、ちょっと苦しかったです。
しかしとても濃かった。面白かった。
放課後 (講談社文庫)
校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を二人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将——犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第二の殺人が……。乱歩賞受賞の青春推理。

舞台は青春だけど、全然青春してないよー! と叫びたい。
私には乾いた大人に感じられた、数学教師の視点で、殺人事件とその推理が行われる。彼はマシンと渾名されるほど、授業を淡々と行う教師。同僚は、陽気で軽薄な人物や、生徒たちを選別して卑下する人物、ワンマン経営をする上司、など。
決して厚くはないのに、ぎゅっと陰鬱さや陰湿さが詰まっている感じ。この謎はどこに持ち越されるのかと思ったものが、どーんと来た瞬間、思わず「わあああああ」と頭を抱えてしまった。それはない、それは……。
宵山万華鏡
宵山を舞台にした六つの短編。姉妹の不思議な体験を描く「宵山姉妹」。ある人物が行った大掛かりな事件「宵山劇場」他。

幻想的な六つの話。「宵山姉妹」から、幻想譚なのかと思ったのに、次はコメディ。次、次、と進む度に、段々深みにはまっていって、「おや? 私がいるのは内? それとも外?」と首を傾げてしまった。
最後の「宵山万華鏡」を見るかぎり、どこかで「本物」(この場合「外」)が私たちの本物(「内」)に入り交じって、本当に万華鏡をのぞいているみたいだった。
真紅の式使い幻影の帝、寵愛の君 (一迅社文庫 アイリス な 3-2)
「君を縛りつけてしまうかもしれない」
死者の魂を呼び戻し式神として使役する《式使い》。最愛の式神・司を失い、式使いの少女・彰は彼への想いに囚われつずづけていた。ある日彼女の元に、臣と名乗る美しい青年式使いが訪れる。彰の秘められた能力に気づき、興味を持った臣によって、次期天帝を決める争いに巻き込まれていく。彰に惹かれ司を忘れさせようとする臣だったが、戦いの中で出会った黒衣の式神は、司にそっくりで——!?

二巻が出たー!! ということで喜び勇んで買いに行ったのですが、大切すぎてなかなか読めなかったという。前回より分厚いな! 嬉しいな! と思っていたんですが、前も結構文量があった様子。本文用紙が変わったとのこと。
口絵が色っぽいです。彰が悩ましげー。
めちゃくちゃ予想もつかないところから始まったので驚きました。また少女が非日常へ連れ込まれてしまうのは、とてもおいしかったです。それから、やはり自我を取り戻す辺りは、永野さんらしいなあ! と思ったりしました。女子の涙も、女子の狂気も、とてもごちそうさまでした。男子のもやもやもそれぞれにあって、続きがとても楽しみです。挿絵の増田さんのブログに、次の表紙のテーマカラーの話があって、なんとなく、続きがありそうな感じが。
ところで、最後の挿絵を電車でめくって、慌てたあまり手をばたつかせてイヤホンがすぽーん!! と抜けたのは私だけじゃない! きっと!
お菓子手帖
著者の生まれた頃より二十年以上の時代の経過と、お菓子の移り変わりを書いたエッセイ。

とってもおいしそうでした。お菓子がとても素敵な食べ物に見える(素敵なんだけど!)
昭和時代のお菓子とかパンとかの話を、過去話を語りつつ。その頃いくらだったかとか、お菓子のパッケージデザインの話もちょろっと。

我が家は、商店街にある昔からのケーキ屋さんのものを、よく食べていました。誕生日クリスマス全部ここ。マジパンの人形が甘ったるくてまずくてのう。
ある時ケーニヒスクローネのアルカナを食べてから世界が変わりました。あれは未だに我が家の鉄板である。
あと最近、どうやらみんなあんまりスイーツに詳しくないっぽいということを知る。こういうのを巡るのはもうちょいお姉さんになる年頃になってからなんだろうか。
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Author:月子
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