読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

キングジムは、アッと驚くような独創的な商品開発に挑戦し続けています。その傍らでひっそりと開設したのが、私が担当するキングジムの公式ツイッター公式アカウント(@kingjim)です。本書は、不器用ながらも、ありったけの勇気を振り絞って続けてきたツイッター運営の10年の軌跡をお伝えします。(カバー折り返しより)
企業アカウントで好感度が高いのは、というと恐らくキングジムも上がってくるのだと思うのですが、その中の人が、どのようなきっかけでアカウントを始め、ツイートを工夫してきたか。また企業にどのような形で還元できたのか、という話をまとめたもの。
すごく面白くて、広報の仕事に対する中の人の意識の高さが眩しくて、勉強になりました。何故あんなに見ていて楽しいのか、面白いなあと感じるのか、というわけが理解できて、内輪だけで楽しまないとか地道にかつ楽しんでツイートするなど、心がけて実践していこうと思いました。
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ぼくたちは、故人さまが「どう生きてきたのか」を知る仕事。そして、遺されたひとたちの「どう生きていくのか」を支える仕事なのです。(カバー折り返しより)
納棺師当事者が仕事について語る本。父親が映画「おくりびと」の技術指導をした納棺師で、幼い頃からその仕事を見てきた木村さん。納棺師になるのは自然なことだったけれど、少しずつ納棺の仕事に疑問を持ち始め、故人様とご家族に向き合う会社を設立する。
テレビ番組で特集されたんですね。文中に出てきた納棺師の学校のこと、すごく気になるなあ。
納棺師という仕事なだけに生死を強く意識する日常で、この人は自分がどう生きたいのかをちゃんと考えて実行している人なんだなあ、と思いました。そんな風に考えて生きられる人がどれだけいるんだろう。私も、こうなりたい、こう生きたいという思いを成し遂げられる人生を送りたい。

かつて神童と呼ばれた天才ピアノ少年の有馬公生は、母の死をきっかけにピアノの音が聞こえなくなり、その世界から遠ざかっていた。中学生になった公生は、親友の澤部椿に、同じく親友の渡亮太を交えて宮園かをりを紹介される。破天荒な言動とヴァイオリンを弾くかをりに惹かれていく公生だが、紹介された当初からかをりは渡のことが好きなのだと聞いていて……。
才能を持ちながらすべてを失っていた少年と、鮮やかに世界を彩る少女の、出会いと別れの物語。
かをりの言動やキャラクターがすごくいいんですけれど、それだけに中盤以降の展開とラストはなんだかやるせなかったなあ。
音楽ものというよりかは青春ものとしてのお話になっていて、一番目立っていたのは椿なんじゃないかと思いました。彼女の葛藤は、多分たくさんの人が共感するところだと思うんですよね。最後のかをりの手紙の内容を知ると余計にそう思う。というか、宮園さん、あなた結構したたかね……笑
ここぞという画面と色彩が素晴らしく綺麗で、最後のピアノコンクールは美しすぎて泣けました。

小説家を目指すも挫折し、母校の小学校で臨時教員として働くクリント。しかし生徒たちには舐められ、教師たちは個性豊かで、なかなか馴染めないでいる。ある日給食の時間にチキンナゲット食べた女子生徒がゾンビ化、学校は大パニックに陥る。果たしてクリントたちは生き残ることができるのか。
ゾンビもののバカ映画(褒めています)。人間としてだめなやつらが8割というメンバーで生き残りをかけて脱出する。もう言動がひどい(褒めています)。パロディな台詞がやばい(褒めています)。血と内臓と欠損でぐっちゃぐちゃの画面に、全員自分勝手でサイコパスな登場人物が色々とやらかしてくれるので、気持ち悪いと言いながら笑ってしまう。理科教師、やばかったですね。何度「うげ……」と思ったか。
ストーリーの見せ場はコメディ全開で、特に終盤の子どもの遊具施設のシーン、イルミネーションの関係もあってめちゃくちゃ見せ場っぽくて楽しかった。

ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は? 感動のボーイ・ミーツ・ガール!
忘れない、未来よりも遠い場所にいる君を。(裏表紙より)
進学率が高い島の高校は外部性が多く、和希もその一人だ。かつての校長によって島を盛り上げるプロジェクトが成功し、テレビ番組で特集もされた。それを見て入学した者もいる。そんな島で、不思議な少女を助けた和希。この島の秘密とは?
閉ざされたような、けれど不思議と伸びやかで自由な島、寮生活、秘密の過去、そしてマレビトの存在。とってもとっても青春ぽいです。後半から、和希の過去にまつわる話と、それを広めようとした犯人という緊迫した話になるんですが、このちょっとピリッとした展開がまた面白くて。そうだったらいいなーと思っていたオチの読後感も含めて、とても爽やかで、青春の影も感じられて、楽しかったです。

ブルーインパルスに乗る、その夢のために走ってきた空井大祐は、不慮の事故によってパイロット罷免となり、航空自衛隊航空幕僚監部広報室に転属される。詐欺師とも呼ばれる手腕を持つ鷺坂室長の下、広報室の面々と日々業務をこなしていたが、ある日テレビ局のディレクター・稲葉リカとの出会ったことで、彼の心情に変化が……。
ドラマが大好きで大好きで、ずっと大事にしたいと思っているくらい好きで。やっと原作を読めました。なんだか怖くてなかなか読めなかったんですよね。
原作がすごいし、それをちゃんとドラマらしくしてアレンジしたのもすごかったんだな、と再認識しました。知っているエピソードなんだけれど小説でも面白かった。
メインの視点となるのは、稲葉リカではなく空井なので物語はお仕事ものの色合いが強いです。一緒になって空井と広報の仕事について考えられるなーと、読みながら考えていました。大事な台詞がたくさんあって、見方や考え方を変えるとまったく異なるものが見えてくると、多くの人にわかってほしいな、と思いました。

ラスト、読む人全ての心を揺さぶる。衝撃の”愛”の物語。
『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後にあなたは——』
突然見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女、大野千草と夫婦になった。
互いを何も知らない僕らを結ぶのは、三つ目の質問だけ。まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過去を追憶させていく——大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。
これは、誰も愛せなくなった僕が君と出会い、“愛”を知る物語だ。(裏表紙より)
メディアワークス文庫はボディブローみたいにがつんとくるシリアスな話を出すよなあ。
ひきこもりの、当人ではなく弟を主人公に、家族を描いた作品。歪な家庭に育ち、どこか心が壊れたまま、おかしな家庭を築くことになった啓太、そして千草。優しいけれどいまにも崩れてしまいそうな夫婦の日常が、読んでいて切ない。また合間に挟まる過去が、すごくすごく胸に痛い。お母さん、あなたのそれは、優しさではなく虐待なんだよ……。
ラストは、ちょっと、報われない人のことを思って、じたばたしてしまった。ここは御都合主義でもよかったのではないかな、と思ってしまった。

「あの、私と婚約して頂けませんか!?」
ウェルベザ王国で、長年虐げられた貧乏令嬢・アリスの一世一代の告白――受け入れたのは、初対面のはずの次期公爵だった! 眉目秀麗なアーサー・グリンデルバルドは自信のない彼女を優しい笑顔でなぜか全肯定、「君のためなら何でもする」と誓ってくれて? そんな僥倖に、アリスは公爵夫人への道を歩み出す。道は険しく、気弱な彼女に付け込む者は後を絶たない。だが、どんな窮地にもアーサーの愛は益々燃え上がり……登下校は毎日付きっきり、屋敷に住まわせ、彼女の部屋に鍵までつけてしまう始末で!?
「安心して。もう誰も君に触れさせはしない」
(……どうしてこんなに愛してくれるの?)
2人の秘められた過去が甘くて重い(?)奇跡を起こす、王道シンデレラストーリー!(裏表紙より)
会うたびに嫌がらせをしてくる将来の結婚相手から長年のモラハラを受けて、すっかり自信をなくしていたアリス。実家の経済状況が悪いため、この結婚からは逃れられない。付き合っている人がいるという嘘を本当にするために、思い切って通りかかった人に婚約を申し込んでみたら、なんとそれは公爵家令息アーサーだった。
優しく弱々しく可憐なご令嬢が、愛されて愛されて幸せになる話、でいいのかな。しかしずっと彼女が好きだったというアーサーの執着が加速し、部屋に外鍵をつけられて外出を制限されるというヤンデレエピソードがあり、愛が重いなあと笑ってしまった。笑えるのは、「嫌なら嫌と言いなさい」と言ってくれた彼の友人たちの存在と、アリスがちゃんとそれを言えたこと、アーサーが聞く耳を持っていたから。
イラストがすごく少女小説、少女漫画できらきら。カラーピンナップ、めちゃくちゃ綺麗だなあ。