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嘘つきたちの輪舞 (コバルト文庫)
憂鬱な毎日を送るアンナのもとに、10年ぶりの手紙が届いた。差出人は、アンナの腹心の侍女だったリリヤ。「今こそ、あの事件の真相についてお話しできるのではないかと思い、筆をとりました」——10年前、名家の子息・キリルに見初められ、誰もが羨む結婚を間近に控えながら、キリルの弟との密会を重ねていたアンナ。その先に起きた、不可解な事件…。リリヤの手紙が明かす、衝撃の真相とは…!?(裏表紙より)

こういうの出してくれるからコバルトが好き……。短編の「妖精の庭」「夏の夜の夢」表題作の中編「嘘つきたちの輪舞」の三編が収録されています。
どれも、古いヨーロッパの時代の雰囲気を残す、華やかでいて陰鬱で、古いものと新しいものが混沌と入り混じっている、寂しい雰囲気のお話。どの話も、悲しい……。
「嘘つきたちの輪舞」は、全員、嘘つき、というすれ違いが生みだした悲劇なんですが、それアカーン!! と叫びながらもページをめくる手が止まりませんでした。全員がだめだってわかってて行動してる感じとか、なぜ嘘をつき続けることを選ぶのかとか、最後まで頭を抱えてしまう。この、死と悲劇と、遺された者たちっていうシチュエーションが、素晴らしいくらい陰鬱。この終わり方をしたこの話に拍手を送りたい。私は少女小説でこういう話があってもいいと思うんだ!
すごく面白かったです。
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