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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 下

陸軍病院で”一人”目を覚ましたヴァイオレット。大陸戦争で、命は取り留めたものの、白く清らかな両腕は失われ、義手になっていた。そんなヴァイオレットのもとにやってきたのは彼女の後見人となったホッジンズ。彼は軍を辞め、郵便車の事業を立ち上げようとしていた。彼は親友との約束を守るため、また、ヴァイオレット自身に幸せになってもらうため、彼女に自動手記人形サービスの仕事を勧める。
「紹介しよう、ヴァイオレット・エヴァーガーデンだ」
ヴァイオレットは冷たい美しさを宿した相貌で、人形のようにお辞儀をした。(帯より)

印象的だったのは、終戦後、療養中のヴァイオレットとホッジンズとのやりとり。ホッジンズ、いい人だなあ……。ちゃんとヴァイオレットの面倒を見てくれて。
合間にヴァオレットの自動手記人形としての仕事ぶりと、情緒面の大きな成長を感じる話があって、最後はヴァイオレットが求める「あの人」との前後編のお話。
ドラマティックで、こみ上げる展開が続いて、でも戦争が残した爪痕が悲しくて。最後に投げかけられた言葉にヴァイオレットが「わかった」と答えられる日が来るのか、すごく楽しみなのですが……。
この下巻を読んだ人は、是非とも「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見てほしい。アニメ本編があり、エクストラストーリーがあり、外伝映画があって、劇場版と続くのですが、この劇場版、下巻のラストの台詞がほぼ使われているんですよ! 思い出して泣きました。
外伝でこの後の話が読めるのかな……。めちゃくちゃ楽しみになってきたぞ。
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Author:月子
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