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「きっと、貴方に恋をする為に――」
異国の地にて勃発した神を巡る大事件。それは二つの国の『秋』を波乱と混沌の渦に呑み込んでいった。
大和の秋である祝月撫子。橋国佳州の秋であるリアム。幼き秋達は運命に翻弄されていく。と同時に、容赦なく訪れる理不尽な暴力に対し、座して待つことを良しとしない者達が奮起していた。
冬の代行者、寒椿狼星。
夏の代行者、葉桜瑠璃。
さらには、大和からの随行陣や橋国佳州の四季の代行者も加わり、事件は国家をも巻き込む事態へと発展していく。
やがて明らかになる、巨悪の存在。
撫子の護衛官、阿左美竜胆は主を救う為に戦場を駆け抜ける。
少女の愛と罪を巡る物語の答えは如何に。(カバーより)
うわあああん! と泣いてしまった下巻。
大事だからこそ思い切った手段に出てしまったジュードがもう……さすがにそれは許せないよ……でも……とやるせない気持ちで身悶えしてしまう。橋国の他の四季の代行者たちも辛いのだと思うと……もう……。
そんな状況で、雛菊やさくら、あやめの合流がどんなに嬉しく感じたことか。文章の中では冬の力が強調されがちですが、物語全体では春の存在感や権能、人との関わり方が強いなあ。花が咲くってやっぱり素晴らしいことなんだなという気持ちになる。
そして明らかになる撫子のさらなる権能。どうしてそんな試練を課すの……? 未来の彼女はどんな気持ちで代行者をやっていたんだろう、って間違いなく竜胆のためなんだろうけれど、でも、でもさあ! という気持ち。
秋の舞、物悲しさもあってとても面白かったです……とても胸が痛いけれど……。撫子が助けたたくさんの人たちがいつか未来の彼女たちを助けてくれることを心から願ってやまない。
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