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年下の上司 (エタニティブックス Blanc)
的場果歩、三十歳。彼女が働く灰谷市役所はいまだ前時代的な男性社会で、女性はサポートや雑用ばかり。身勝手な恋人は仕事に夢中で、結婚話をしても冷たい態度。

——私は大丈夫。何があっても、笑っていられる。

自分にそう言い聞かせる彼女を、さりげなく守り、いたわる四才年下の係長・藤堂。その優しさは年上への気づかいか、それとも——?
お互いになかなか踏み出せない、ちょっともどかしい大人のラブストーリー。(カバー折り返しより)

初アルファポリスである。前々から気になっていたんですが、こういう、現代社会の大人の女性の恋愛小説というのはちょっと踏み出すのに勇気がいりました。いやでも面白かったです!
悩みとか周囲の環境がリアルでえぐられた気がしました。しかし果歩は笑って仕事ができる人なのにあれほど抱え込んで悩んでいるとかうじうじしているというのは、色々辛かったんだなあ……と思います。一つ疑うと本当のところが見えなくなる、という感じで、中盤まで胃がぎりぎりする話でハッピーエンドで終わるのだろうかとちょっと疑いました。
そんな果歩を救うのは、年下の上司・藤堂。ちょっと何を考えているのか分からない、不思議な空気感のヒーローは、優しく、時に厳しく、しかし果歩の心を守ってくれようとする。「森のくまさん」という表現がかわいくてツボでした。そういうヒーローすきすき。
二人が恋も仕事もちょっと進展したところで終わっているので、2巻を楽しみに読みます。
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