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緋色の囁き (講談社文庫)
「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる“囁き”に自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。「囁き」シリーズ登場!!(裏表紙より)

いい全寮制学園もので、毒で、少女で、ミステリでした。繰り返し強調される血の色と謎の暗示がとてもよかった! 厳しすぎる校則や、学園の生徒たち、転校生、少女たちはこうでなくては、と思わせる、陰鬱で耽美なお話だったと思います。
主人公冴子には秘密があるんだろうと最初から分かっているのですが、冴子の恐怖心を追体験するような気がしていました。最後の真相に辿り着き、冴子が前を向き始めるところは、謎が解き明かされた爽快感もあって、清々しい風が吹いているような印象でした。
これ、ものすごく好きです。毒のある少女たちや、ともすれば狂気的なところも。恐ろしい儀式などもあって。冴子がミステリアスな美少女なのに自分で気付いていないというところが、なんだかもだもだしました。シリーズらしいので他も読んでみたいです。
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