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夫・遠藤周作を語る (文春文庫)
「今も私の心の中に遠藤は生き続けています」。入退院を繰り返す生活。抱腹絶倒のイタズラの数々。母との絆と信仰への道。『沈黙』『深い河』の成立の背景。最後まで衰えることのなかった文学への執念……。四十年余りの間、遠藤さんを支え続けた夫人が、様々なエピソードを交えながら語る遠藤周作の文学と人間の素顔。(裏表紙より)

カトリック、母との愛、母への愛。そして文学。対談形式ですが、話の誘導がそんなに感じられず、自然としたところで鈴木さんと遠藤さんが思い出を語る、という風な体裁で、とても読みやすくて、興味深かった。
私は遠藤周作は『深い河』しか読んだことがないし、何年も昔のことなのでどういう話だったのかははっきりと言えないのですが、ただものすごく魂を磨くような話だったことは記憶しています。作家について全然知らなかったので、どういう状況で書かれていたのかが分かって、ひたすらにため息が出るばかり。
めぐりあわせや絆の話が、ものすごくいいなと思う。こんな風に誰かを愛し、祈る人がいるのはいい。
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