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楓の剣!〈2〉ぬえの鳴く夜 (富士見ミステリー文庫)
「ばっかじゃねぇの。正月だからって、気張ってそんな女みたいな格好しやがって」
「したくてしてんじゃないわよ。ってゆうか、あたしは元々、女よっ」
 大身旗本の姫ながら常に袴姿で町を歩く、名物じゃじゃ馬姫の榊原楓と腐れ縁の許嫁、筒井弥比古は二人で出かけた神田明神への初詣でもきゃんきゃんと口げんか。
 そんな中、楓が食べていた大福をいきなり「よこせ」と言ってきたのは、明け方の池に張る薄氷のごとき美人の高飛車姫。負けん気の強い楓は、当然のごとく、くってかかり——。
 そのころ江戸では正体不明の辻斬りが横行し、楓の幼馴染みで京菓子屋の若旦那・嘉一も襲われてしまう。楓と、嘉一の護法童子・羽瑠は、仇をとろうと事件を探り始めるが……。
 じゃじゃ馬姫の大江戸謎解き草子第二弾!!(カバー折り返しより)

二巻目。面白かった! 幼馴染み喧嘩っプルかわいいな!
一巻は最後辺りにばたばたっとしていたなと思ったのですが、二巻はちょうどいいペースのお話だったように思いました。「強さ」とは何か、「弱さ」とは何か。何のために剣を振るうのか。楓が芯の通った清々しいヒロインなだけに、その悩みも、答えも気持ちよく思えました。
楓は弥比古のことをかっこいいと認めつつもつい噛み付いてしまうのですが、弥比古はいい男だよ! 一生懸命楓を守ろうとしていて、包容力がありすぎる! 収まるところに収まってほしいなあ。二人でずっと歩み続けてほしい。
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