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楽園のとなり (レガロシリーズ)
古代の言葉で「楽園」を意味する王都ドラ。カンナはそこで王立騎士団員を目指し、日々努力を重ねていた。入団試験の対策は万全、実力も充分。しかし年に一度の試験では、なぜか毎回毎回思いもよらぬトラブルに巻き込まれ、受験できずにいた。
次こそはと意気込むカンナは、四度目の試験を一ヶ月後に控えたある日の夜、衰弱し、行き倒れていた謎の美少年・シンクを拾う。間近に迫る試験のことを気にしつつ、しかし誰かに追われている様子の彼を放っておけないカンナだったが、シンクは彼女の善意を疑って……。(帯より)

この世界には、「もっている人」と「もっていない人」がいて、そうした神様の祝福のようなものは、本当に頑張っている人に与えてもらえるのだろうか? と問うような話でした。息苦しさはないけれど、ひたすら拳を握りしめて、がんばれ、がんばれって応援したくなるヒロインのカンナでした。そう、彼女は、努力したら報われるということを疑わない。信じて、前を向く。迷っても、それでもと自分を諦めない。すごいことだと思う。
地にしっかり足をつけて、今日も頑張っていこう。そんな風に思える作品でした。
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