読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
二度と、戻ること叶わぬはずの異世界デルフィニア。だがこの国の未曾有の危機が、リィを再びこの大地に呼び寄せた。待ちわびた王妃の降臨。熱狂する人々。覆る劣勢。大勝利の後、凱旋した王妃は首都コーラルに五日間だけ滞在する——。
『紅蓮の夢』で語られなかった短くも濃密な日々が綴られた短篇連作集。(裏表紙より)
別名弁当箱の全集に収録されていた、リィとウォルたちの再会の物語『紅蓮の夢』の裏話的な短編集。
リィに会ったお子様たちの反応を描く「西離宮の灯り」。
アランナがある人から手紙を受け取った「ヴァンツァーの手紙」。
次期ベルミンスター公となるステファンの話、ベノアのジルとアビー夫妻の近況を知れる「リュミエント卿の葛藤」。
コーラルの変化と聖職者たちの苦悩「コーラルの十年」。
タイトル通りの「ジャンペール家の団欒」「ドラ伯爵家の騒動」「サヴォア公爵家の事件」。
他国の王女と美しい彼との出会い「ロッテと薔薇の精」。
愛妾の座に居続けるポーラを実質的な王妃にするための「ポーラの戴冠式」。
彼は何故あのときあそこにやってきたのか?「来世の約束」。
生まれたばかりの赤子を抱えて、王は王妃の肖像を見上げる「新たなる日々」。
「小説BOC」に連載されたものに新しい話を二つ加えたもの。デルフィニアの物語はこれにておしまい、でしょうか。彼らのその後がわかって嬉しくて、楽しく読んだ反面、もしリィたちがここに降り立つときはもう彼らはいない時代なんだろうなという予感もあって寂しい。
とても好きだったのは「ロッテと薔薇の精」とそのエピソードに続く「ポーラの戴冠式」。集大成って感じのシーンで、とてもとても楽しかったです。
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