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後宮の烏 3 (集英社オレンジ文庫)
「梟」が残した羽根に、自らの行く末を重ねる寿雪。先代の戒めに反し夜明宮は孤独から遠ざかるも、寿雪自身は虚しさから逃れることが出来ずにいた。烏妃の元には、今宵も訪問者が絶えない。泊鶴宮での怪異は、やがて烏漣娘娘への信仰を脅かす『八真教』へと通じて? 他方、高峻は烏妃を「烏」から解放する一筋の光明を見出し、半信半疑ながらも寿雪と共にあることを決め!?
真の"救い"は光であり、葛藤……歴史が再び動き出す——(裏表紙より)

それまであんまり描かれていなかった、世界観の説明が冒頭から結構豊富に書かれていて、ちょっとびっくりしてしまった。読み落としている可能性が高いけれど、なんとなく大陸のように思っていたから、こういう込み入った世界だとは思わなかった。
それはともかく。
少しずつ寿雪が孤独から解放される一方で、彼女を含めたいろんな人の寂しさが深まっているような気がする三巻だった。新しい登場人物たちもそれぞれ裏があるようで、異なる寂しさや孤独を抱えた人たちが集まっている感じがとても好きなんだけれど、いつかばらばらになる予感もあって、とても切ない。
世界図が出たことで大河になりそうなので、この物語の行き着く先が楽しみだ。
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Author:月子
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