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大正二十九年の乙女たち (メディアワークス文庫)
日本が世界の戦乱に巻き込まれつつある、大正二十九年。芸術志向の女性たちが集い、活況を見せる逢坂女子美術専門学校に、四人のひときわ個性的な女学生がいた。画家としての才能あふれる池田千種。武道に没頭する男勝りな星野逸子。身体は不自由ながら想像力豊かな犬飼華羊。素直で女性らしい優しさに満ちた緒方陽子。戦争の足音が近づく不自由な時代にありながら、彼女たちは短い青春を精一杯謳歌していた。しかし彼女たちの明るい日々に、不穏な影が忍び寄り……。奇才・牧野修、渾身の青春時代小説が登場!(Amazonより)

メディアワークス文庫から出たのって本当か? と思うほど、かなり骨太な、大正二十九年と芸術と猟奇と少女たちを書いた作品だった。安易に言ってはいけない気がするんだけれど、すごく面白かった。
芸術を志す少女たち四人の視点から一連の事件を紐解く連作で、猟奇事件の謎を解きつつも、その時代に生きる女性たちがどんな風にもがいていたか、どんな風俗があったのかみたいなところを読むのが面白かった。それぞれに才能に恵まれていて、その個性が四人でいることですごく受け入れられている感じがするの、青春のきらめきって感じで眩しかった。
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Author:月子
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