読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
新作アニメ「ダグリアンサーガ」のキャラコンテストで最優秀賞を受賞した靖子。彼女のもとに送られてきた村娘アーダのフィギュアは、最新テクノロジーで自在に動き、設定に応じた感情まで持っていたが……。少女とフィギュアの優しく切ない交流を描き星雲賞を受賞した表題作、高校在学中に発表されたデビュー作「ブルー・フライト」、文庫初収録のファンタジイ「月かげの古謡」など、初期傑作8篇を収録した待望の作品集(裏表紙より)
短編集です。どの作品も素晴らしいお話で大好きになった!
共通しているのはSFが絡んでいるということ。宇宙だったり機械だったり遺伝子操作や試験管ベビーだったり。一番最初に収録されている「雨の檻」からしてもう悲劇的な予感がしてならなかったのですが、オチにびっくりして、やられた! と思いました。多分そうなんだろうと思っていたんだけれど、そこに容赦なく時間の流れを示してみせるか!
表題作の「そばかすのフィギュア」は心温まるお話で、優しくて。フィギュアと生活する日々がとてもいいなあと羨ましく思う。靖子がフィギュアの村娘アーダと自分と重ねあわせていても悲観的なところはあまり感じられなくて、小さな子どもと母親を見ているような気もする。暖かいまなざし。文庫版の表紙が温かで、読んでから眺めてみるとすごくいい。
大好きな作品集になりました。おすすめです。
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