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愛で痴れる夜の純情 花降楼シリーズ第二弾 (花丸文庫)
売春が公認化されて十数年経ち、遊里としての姿を取り戻した吉原。蜻蛉と綺蝶は、男の遊廓である花降楼で双璧と謳われている傾城だ。だが気位が高く「お姫様」とさえ称される蜻蛉と、彼とは正反対に気さくな綺蝶は犬猿の仲とまで言われていた。しかし、そんなふたりも花降楼に来たばかりの頃は夜具部屋を隠れ家に毎日逢瀬を繰り返すほど仲が良かったのである。ふたりの関係はいったい……? 花降楼を舞台とするシリーズ第2弾!(裏表紙より)

男の遊郭、花降楼シリーズの第2弾、なんですが……これを読むなら是非、蜻蛉と綺蝶が出てくる他の作品を読んで、二人の険悪さや思い合っているがゆえのすれ違いを味わってから、この第二弾を読んでもらいたい……!! 少なくとも、他の作品を読んでいた私は「結局二人ってくっつくの、つかんの」とじれじれしていた気持ちが一気に消化されてふわああああと幸せな気分になりました。男同士なんだけど。
お互いに正反対な性格ながら、面倒見のいい綺蝶と、放っておけない蜻蛉は仲が良かった。きっと彼は傾城になるだろうと思いながら、でもいつか、年季が明けたら二人であの大門を出て行こう、と約束する。この時点でもうきゅんっきゅんでした。これから長くて辛い時間が待っているのに、こうして言い合えるのはお互いが本当に好きだからだよなあ。
そして蜻蛉の性格を知っていると、ただではいかないことが分かっているんですが笑 蜻蛉はいつも意地を張って大事なことが言えないんだもんなあ。もうちょっと素直だったらいいのに。しかし綺蝶の男前度合いが半端なかったので、二人はめでたく。綺蝶は長髪でもすっごい美人でしたが、髪が短くなったのがすっごい、すっごい美形でほわああってなりました。
この話は男同士というのが面白かったなーと思った作品でした。
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