読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
1935年、ドイツ。若く優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄てた。そして上官のハイドリヒから、ヒトラー政権に反発する国内カトリック教会の摘発を命じられる。一方、アルベルトの幼馴染マティアスは、大恐慌で家族を失くし、修道士として静かに生活していた。道を分かたれたはずの二人が再び出会ったとき、友情と裏切りに満ちた相克のドラマが幕を開ける。全二巻連続刊行の歴史ロマン大作(裏表紙より)
息苦しい作品。歴史ロマンとは銘打たれているものの、この、誰にも救うことのできないであろう絶望感が、作中のドイツという国には漂っている。
アルベルトの冷ややかな態度と悪魔的な仕事ぶりには、多分最後にはすごい絶望と希望を見せられるんだろうなと思いつつも、後半のイルゼとのすれ違いぶりにはかわいそうに思いつつも自業自得とも思ったり。いやそんな言葉ではくくれない状況が、この国で生きているとたくさんあったんだろうなと思う。
マティアスはどのようにしてアルベルトに牙をむくんだろう。
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