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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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きみはポラリス
短編集。「永遠に完成しない二通の手紙」「裏切らないこと」「私たちがしたこと」「夜にあふれるもの」「骨片」「ペーパークラフト」「森を歩く」「優雅な生活」「春太の毎日」「冬の一等星」「永遠に続く手紙の最初の一文」

恋愛にまつわる短編集。全体の雰囲気はいいのだけれど、「風が強く吹いている」の明るさの方が好きだ……。
「永遠に〜」二作は同じ世界観。男→男の話で、ショートショート。軽くBLかあと思っていたら、次の「裏切らないこと」がえらい始まり方をしたので、これは読むの失敗したかなあと思ったけれど、段々面白くなってきた。前園さん夫婦のエピソードに切きゅん(切なさきゅん)した。
「私たちがしたこと」は王道、直球で来て怖かった。一人称を意識しているのか、後半の文章が「〜している」形になっているのが気になった。
「夜にあふれるもの」は女→←女の話。ダーク。でも嫌いじゃない。結構好きかもしれん。
「骨片」は教え子→先生。骨をこっそり持っておく話。嫌いじゃない。好きだが、ラストはちょっと嫌だな……。他人の骨と混ぜるのか……。
「ペーパークラフト」は夫婦のところに夫のかつての友人が現れて、という三角関係もの。ダーク。大人向けな雰囲気が。ドラマや漫画みたいな終わり方。理由は「私、妊娠したかもしれない」の台詞。
「森を歩く」「優雅な生活」はコメディチックな雰囲気が流れていて、にこにこして読んだ。
「春太の毎日」は面白かった! 一番好きかも。拾われた男と拾った女とその恋人(誇張)の話。純愛。オススメ。

「冬の一等星」も好きだ。車中で眠るくせを持った少女が、突如現れた男に車を奪われて、短い誘拐をされる話。
信じる? と文蔵は聞いた。何度聞かれても、私は信じると答えるだろう。それを教えてくれたのは文蔵だ。
(中略)
八歳の冬の日からずっと、強く輝くものが私の胸のうちに宿っている。
「冬の一等星」

何も解決していないけれど、救いがあるというのか。そういう感じがたまらなく好きだ。
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