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蛍川・泥の河 (新潮文庫)
戦争の傷跡を残す大阪で、河の畔に住む少年と廓舟に暮らす姉弟との短い交友を描く太宰治賞受賞作「泥の河」。ようやく雪雲のはれる北陸富山の春から夏への季節の移ろいのなかに、落魄した父の死、友の事故、淡い初恋を描き、螢の大群のあやなす妖光に生死を超えた命の輝きをみる芥川賞受賞作「螢川」。幼年期と思春期のふたつの視線で、二筋の川面に映る人の世の哀歓をとらえた名作。(裏表紙より)

授業で使うのでじゃあ読もうという感じで。
「泥の河」は首から流れる汗を拭いたくなるような夏の暑さがなんとなく残った。銀子も喜一も母親のしていることが分かって、言いようのない暗さを抱えていても、ご飯に腕を突っ込んだり、お化け鯉を見ていたりと素朴な幸せを知っている。それが真夏の「うだるような」の表現のように生々しく重たく澱んでいる感じ。なんか私も怖かった。
「螢川」は竜夫の周囲のどろどろさを感じさせながら、人のつながりが見える気がして好きだった。竜夫が愛されている理由はなんなんだろう。優しくしてくれる人たちに思惑はあるんだろうか。
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