読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「僕と契約をするか」
19世紀フランスの片田舎で、親に捨てられた少女ニニは死にかけていた。そんな時、彼女の前に美しい悪魔が現れる。彼の名はダンタリオン。甘い物が好きで思慮深い、魔獣専門の獣医だった。
ダンタリオンと契約し、魔界で悪魔の使い魔になる——過酷な生活を覚悟したニニだが、思いがけず手厚く庇護され、少しずつ心の凍った部分が溶けはじめ……。
ニニに甘い悪魔ダンタリオンと怠惰な居候悪魔ベルフェゴール、人間ニニと魔獣たちが織りなす、いびつであたたかな主従物語。(裏表紙より)
フランスと魔界とを行き来する悪魔と使い魔となった人間の少女の、擬似家族もの。幻想生物も出るよ!
ぼんやりと視界が薄暗いような冒頭から、ニニが少しずつ従者らしくなくなっていく、というと語弊があるのですが、何を考えてどうしたいか伝えることができるようになって彼女たちがより家族らしくなっていくところがとても温かでよかった。
その分、フランス革命後の、人々の生活の苦しさと犯罪に手を染めなければ生きていけない人たちの描写がきつかったな……。それでも、捨てられて殺されたものとされた子どもが親に対して、私にあなたは必要ないと言い切れたのはだいぶ溜飲が下がりました。
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