読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
駅からキャンパスまでの通学途上にあるミステリの始祖に関係した名前の喫茶店で、毎週土曜二時から例会——謎かけ風のポスターに導かれて浪速大学ミステリ研究会の一員となった吉野桜子。三者三様の個性を誇る先輩たちとの出会い、新刊の品定めや読書会をする例会、合宿、関ミス連、遺言捜し……多事多端なキャンパスライフを謳歌する桜子が語り手を務める、文庫オリジナル作品集。(裏表紙より)
語り手は浪速大学一回生、吉野桜子。彼女が語りかけるような文体での、「なんだいミステリ研」と日常の謎を解く物語。生物研究部の女子学生の消えた指環を探す話、作家を招いた講演会での話、九年前のハガキが届いた話に、桜子の大叔父の話が挟まる。
この大叔父の話、「遠い約束」がとてもいいのだ。死んでしまった大叔父の遺言を巡る謎。大叔父の遊び心がいい。それを解こうとする、ミステリ研の三人の先輩方もかっこいい。謎を解く話のわりに、魅力的な男性たちが出てくるのがめずらしくて、面白く読んだ。日常の謎系には、ちょっといい話があるので好きだな!
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