読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
結婚後なかなか子どもに恵まれずにいる佐都子と清和。不妊治療を続けるも辛い日々に、ついに子どもを諦めた二人だったが、偶然目にした特別養子縁組に希望を抱き、養子を迎えることにする。やってきた朝斗の産みの母は片倉ひかりという名の中学生だった。その後、その名を語る女性の電話がかかり……。一方、母となったひかりは、望まぬ妊娠や家族の不和、自宅に戻った後の様々な出来事に、孤独を深めるようになっていたが……。
原作は読了済み。原作の衝撃的かつ大事な設定は結構序盤で明かされるのですが、きっとこの作品で描きたかったのは、取りこぼされてしまう子どもたちは、助けを得られず守られなかった子ども、子どものまま大人になっていく子どもという負の連鎖だったんだろうな、と思いました。
でもこの作品にはちゃんとその連鎖を断ち切りたいという願いが込められていて、特に印象的だったのはひかりが働く新聞店の店長さん。恋人に相談されないまま自殺された後悔を涙声で話しながら「心配している」と言ってくれるの、多分ここがこの映画の全部なんだと思ったんですよね。
だから後の「なかったことにしないで」を受け取った佐都子が探しに来てくれるのが本当に嬉しくてたまらなかった。涙が出ました。
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