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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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両親が離婚し、母親に引き取られるはずが事故死したため、一人になった九歳の蓮は、親戚の手をはねのけて街をさまよっていたとところを熊のような姿をしたバケモノの熊徹と出会う。一人で生きていきたいという蓮と、弟子を取らなければならない熊徹は師と弟子の関係になるが、バケモノの世界「渋天街」に暮らす人間は心に闇を宿し、大変な災厄をもたらすと言い伝えられていて……。

擬似親子、いいなあ。九太がよくできたいい子というか、無骨ながらも真摯な若者に育っていてにやにやしてしまう。楓もこんな高校生いないよってくらいいい子で、だから世の中から弾かれ気味なんだろうなあとも思う。
血の繋がりで親子になるかならないか。血の繋がりがなくとも親子なのか。「親子」の色々な形が見えるけれど、やっぱり熊徹だよ。だめだめな男が一角の人物になって、さらにっていう展開が熱い。
そして癒しは二郎丸でした。君は本当にいいやつだな。得難いやつだよ本当に。
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大叔母のもとで暮らす11歳のメアリは好奇心旺盛ながらもいろんなことがうまくいかず、落ち込む毎日を送っていた。けれどある日森の奥で見たことのない花を見つける。すると見つけた箒が空を飛び、魔女の国に入り込んでしまった。そこでは赤毛とエメラルドの瞳がもてはやされ、様々な勘違いでメアリは天才魔女だと勘違いされてしまい……。

とても児童文学らしい、少女と魔女と成長の物語だったなあ。最初のメアリの何もできなさ具合は成長ものによく見られる特徴だと思うんですが、空回っているのがかわいそうで……。一生懸命なのにうまくいかないってきつい。居場所が欲しいだけなのにね……。ただそこから天才魔女だと勘違いされてもてはやされていい気になるところは、ああー子どもだなーと苦笑い。
映像の細かさ、大叔母の家やエンドア大学、特に魔女シャーロットの家の美しさは格別で、素敵です。あんな家で暮らしたい。
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宇宙世紀0079年、ヨナ、ミシェル、リタの三人はジオンのコロニー落としを予見したことで大勢の人々を救った。だがこの能力を求めた地球連邦軍により、強化人間の実験施設に収容されることになる。ニュータイプの力を覚醒させていたリタは三人の中で最も特別で、ヨナとミシェルの心のよりどころだったが、その道は分かたれてしまい……。

ガンダムUCのその後の話。ラプラスの箱を巡る事変が一応の収束を見たものの、ガンダムの二機、ユニコーンとバンシィは解体されている。みんなそれぞれ、自分のなすべきところにいる。その中で、三機目のフェネクスが出現する。三人組というのがいいですね。それもよくある三角関係な男女模様ではなく、たった一人特別な友人がいる、という。この存在がまた祝福であり呪いなんだよなあ。
ニュータイプの存在が認知されるようになってきた世界だからこその攻防や人間模様も、続編という感じ。そしてまたとてもラストがいい。まったく別の「ニュータイプ」に受け渡されるんじゃなく、多くの人々のうちの一人であるヨナへ、バナージから、というのが。
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「助けてやれず、済まない……」
男は、幼い麒麟に思いを馳せながら黒い獣を捕らえた。地の底で手にした沙包の鈴が助けになるとは。天の加護がその命を繋いだ歳月、泰麒は数奇な運命を生き、李斎もまた、汚名を着せられ追われた。それでも驍宗の無事を信じたのは、民に安寧が訪れるよう、あの豺虎を玉座から追い落とすため。——戴国の命運は、終焉か開幕か!(裏表紙より)

戴国の長きに渡る冬がようやく終わった。
終わった……終わったんだ……ここからまた始められるんだ……読めて本当によかった。誰かがやったことがこの未来に繋がったんだと思うと、人の行いって本当に大きなものなんだな。後半もうずっと泣いて読んでいました。また改まった暦の名前がな!
泰麒たちが本当に成し遂げられたんだということがいまだ信じられないので、是非ともその後の話を読ませてほしい。読み終わったのにもう続きが読みたい。短編出る? 出るよね?
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新王践祚——角なき麒麟の決断は。
李斎は、荒民らが怪我人を匿った里に辿り着く。だが、髪は白く眼は紅い男の命は、既に絶えていた。驍宗の臣であることを誇りとして、自らを支えた矜持は潰えたのか。そして、李斎の許を離れた泰麒は、妖魔によって病んだ傀儡が徘徊する王宮で、王を追い遣った真意を阿選に迫る。もはや慈悲深き生き物とは言い難い「麒麟」の深謀遠慮とは、如何に。(裏表紙より)

う、おおおおおおお……!!!!! と身体の奥から滾る第三巻。そうきたか! ここにきて色々な欠片が合わさり始めた感、興奮する。何より無辜の民の小さな祈りが、一つの命をここまで繋いだということが、もう、もう言葉にならない……。
そして泰麒の特殊性がこういう形で顕れるのか。これをどうとっていいのか、うまく飲み込めない……。ただ彼が『魔性の子』で描かれたすべてを負ってきたという気迫が伝わって、忘れられていないことに胸が震えました。
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ナルニアから現代に戻ったペペンシー兄妹。折しも、戦争の影がちらつく世界。ピーターとスーザンはアメリカへ、エドマンドとルーシーは従兄弟のユースチスがいる家へ疎開していた。ナルニアを馬鹿にするユースチスと、エドマンドとルーシーは折り合いが悪かったが、部屋の壁にかかっていた絵から波が溢れ出して飲み込まれ、三人はナルニアへやってくる。

「朝びらき丸」の副題の方が馴染み深いんですが、時代に合わせて変更したんでしょうね。美しい日本語なんですが確かにちょっとわかりにくい。
大人になってしまったピーターとスーザンはナルニアを卒業し、今度はエドマンドとルーシーが役目をまっとうするまでの物語。とても意地悪で嫌な奴のユースチスが変わるところが見どころ。最後の彼の顔つきが最初とまったく違うので、役者さんはすごい。
無邪気でいかにも少女といった言動のルーシーが、女王=お姉さんとして年下の女の子を導くところがロマンですね。だから最後の別れがぐっとくるんだ。また越えるべき壁としてカスピアンがいるエドマンドもちゃんと成長してくれて、この作品、第一作と比べて地味は地味なんですけどめちゃくちゃ深いのですごく好きなんですよねえ。
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ペペンシーの四兄妹がナルニアに戻ったとき、彼らが去ってから1000年以上の時が流れ、世界はテルマール人が支配する時代となっていた。叔父ミラースから奪われたものを取り返すため、王子カスピアンは角笛を吹く。四兄妹はその助けとして呼ばれたのだ。だがナルニアを取り戻すための戦いは困難を極め……。

ちょっとずつ大人になっていく兄たちが、アスランを心から信じなくなりそうになっているのが辛い。ここから先のことを思うともっと辛い。ただこの作品が何を描いているのか知ると、ルーシーの無邪気さも見ていて辛い。
二作目は人と幻想の生き物との戦い、神代と人の世の戦いなど、どうしても避けられない現実との戦いが見どころでしょうか。否応無しに流れる時間が、なあ。兄と姉と下二人は違うっていう最後のシーンが、胸にくる。
ナルニアの人々ももちろん、服装や建築も美しくて見ていて楽しい。
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いつものように空き地に集まっていたのび太たちは、出木杉が読んでいた『宝島』の物語について聞いていた。のび太は自分も宝島を発見すると意気込むが、ジャイアンたちに無理だと嘲笑われ、ドラえもんに助けを求める。ひみつ道具で宝のある島を突き止めてしまったのび太は、ドラえもんや友だちとともにその島を目指す。だが途中で海賊に襲われ……。

一夏の冒険譚かと思いきや、想像以上に壮大だった。時空海賊、メカニック、宇宙といった要素込みの、船は船といっても時空や宇宙という広大な海を渡る船(島)の話。ここに親子要素が絡んできて、最後はめちゃくちゃうるうるになって見てしまった。終盤になって、僕なんて何もないと言っていたのび太が投げかける、当たり前でいて善性溢れる台詞の数々が刺さる。
フロックがすごく才能溢れる子で、見ていて楽しい。のび太と対照的なだけに大事なシーンでは格好よさを奪われがちですが、台詞や設定からびしばし天才のオーラを感じる。けれどこれもフィオナという母親から受け継いだものなんだと思うと、シルバーは本当にこれからちゃんと父親として彼の道行を見守っていてほしいと願うばかり。
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“――彼は、あの日の姿のままで現れた”
 アラサーOL・香実の会社にやってきた新人は、幼いときに初恋をした不思議な青年の、当時のままの姿をしていた。十三年ぶりに訪れた奇跡の再会に、香実は思い出にある通りの、優しい彼に惹かれていく……でも……。
 一体、あなたは何者――?
 心のどこかで、繰り返される疑問。果たして青年“樹々”の抱える秘密とは。
 彼の謎が明かされるとき、あなたもきっと、“永遠の恋”に巡り会える……。(Amazonより)

ブラック体制で働き続けていた香実は、とある出来事を経て心が折れ、情熱を失って漫然と働いている。そんなある日、幼い頃から変わらない姿を持つ初恋の彼、樹々が現れる。だが彼は香実のことを初めて会うと突っぱねた。
前半の、疲れ切った香実のいびつな日常。樹々のような青年が現れたことですうっと世界が色づいたところ。そして中盤からの穏やかな日々と、これからのことを考えようとするしなやかな視線が、とても心地よかった。ファンタジー要素がある? ない? と最後まで悩まされたところにどきどきしましたが、どういう内容だったかは最後まで読んだ人間のお楽しみでしょうか。
それを踏まえて、できることならもう少しその先のことも読んでみたいと思いました。変化と不変を愛おしむ香実に救われた気がします。
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民には、早く希望を見せてやりたい。
国の安寧を誰よりも願った驍宗の行方を追う泰麒は、ついに白圭宮へと至る。それは王の座を奪い取った阿選に会うためだった。しかし権力を恣にしたはずの仮王には政を治める気配がない。一方、李斎は、驍宗が襲われたはずの山を目指すも、かつて玉泉として栄えた地は荒廃していた。人々が凍てつく前に、王を捜し、国を救わなければ。——だが。(裏表紙より)

読むのを再開したらやばい面白いとなって止まらなかった。
泰麒が凄まじく賢く立ち回っているけれど、内心ではどう思っているんだろうな。驍宗のためだと思えているのかな。それとも……と作中の人たちの気持ちに沿ってしまってはらはらしている。しかも最後があれって、当時のリアルタイム勢のみなさまお疲れ様ですという気持ち。
全4巻の2巻目というだけあって、最後に至るまでの伏線を張っているという印象の巻。最後は話が一気に進んでいくと信じている。
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Author:月子
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