読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

異界で暮らすウィステリアは、ふと気づいた。
自分を倒しに来たはずのロイドと、無防備な姿で一緒に朝食をしているではないか。
初恋の人に瓜二つのその弟子は、自分の孤独な番人生活が元の世界を救っていることも教えてくれた。
これ以上彼に近づけば、きっともう一人では生きられない。
そう思って距離を置いた途端、異変が! なぜか魔物が大竜樹を襲撃してきたのだ。
「何でも一人で背負うな」。その言葉に背中を押され、一緒に敵へと立ち向かうが――?
帰還(タイムリミット)が近づき揺れる二人を新たな波乱が襲う!
孤独な元令嬢×天才肌の貴公子の師弟恋愛ファンタジー第3巻!
書き下ろし番外編収録!(裏表紙より)
師弟の関係性が大きく揺らぐ第3巻。
ウィスの頑なさが悲しくも焦ったい。たった一人で生きていくと決めていたのに、本当にどうして来ちゃったんだよという感じだよなあ……。でもロイドに何もかも話すわけにはいかないし。けれど突き飛ばすには彼の存在が救いのようで眩しくて。ううう、幸せになってよー!! という叫びになってしまう。
この巻から異界での戦いも激化。こんなに切ないキスないよ……と思いながら、次巻。
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義理の妹の身代わりに異界の番人となったウィステリアは動揺していた。
師弟関係を結んだ青年ロイドとの共同生活には全く慣れない。
しかも、ウィステリアの相棒の聖剣サルティスを奪おうとする彼は、初恋の人と義妹の間に生まれた息子。
この師弟関係はあくまで一時的なものなのに……
共に過ごすほどに弟子以上の大切な想いが大きくなる。
いずれ来る別れの予感に苦しむ彼女に、ロイドは禁断の疑問を投げかける。
「あなたは、かつて誰かに恋をしていたのか?」
出会うはずのなかった師弟が予想外の急接近!
孤独な非戦闘系元令嬢×天才肌の傲慢系貴公子の師弟恋愛ファンタジー第2巻!
書き下ろし番外編3本収録!
異界で年の差男女指定が同居生活! という言葉並びからは想像もできないひりひり感。ウィステリアの中でまだブライトのことが鮮やかな傷になっているんだな……。救いというかちょっと溜飲が下がるような気がするのは、ブライトがしっかりウィスを覚えていること。罪の意識に苛まれてくれないとウィスが救われないよ!
しかしロイドくんも突っ込むなあ。サルティス以外の手を借りられない状況でそこまでウィステリアに踏み込んで、何かあったらどうするつもりだ。
……読んでいるうちにだんだんウィステリア担(強火)になってしまう。
壊れかけているウィステリアのシーンが美しくて悲しくて……うう……幸せになって……。

妹の代わりに、毒に満ちた異界の番人となった元令嬢・ウィステリア。
ある日、空から初恋の人に瓜二つの男が現れる。名はロイド。なんと彼女の初恋の人の息子だった!
王女へ求婚の証に、ウィステリアの相棒・言葉を解する聖剣サルティスを求めて来たという。止まった時の中で生き延びてきた彼女は、独自の魔法でロイドを倒し、元の世界に帰れと諭すがーー
「あなたを倒すため、弟子にしていただく!」と、説得も虚しく居座られることに。
見る間に魔法を習得する弟子に翻弄されつつ、一方的に始まった師弟関係。
果たして止まったままの彼女の時間は再び動き出すのかーー?
孤独な非戦闘系元令嬢×天才肌の傲慢系貴公子の師弟恋愛ファンタジー!
書き下ろし短編「高い、小さい」&キャラクター設定集収録!(裏表紙より)
アニメ化! と聞いて!
真面目で一途で、けれど立場の弱い令嬢が、密かに恋慕っていた人に「君の妹を愛している。妹の身代わりとなって死地に赴いてほしい」と言われたことから始まる、ドシリアス異世界恋愛ファンタジー。
天真爛漫で太陽のような妹と、知的で控えめで月のような義姉。ただの令嬢もの、姉妹ものにとどまらないのは、うっすらと見える魔法観や政治問題の嫌な感じの歪みがあるからでしょうか。
ウィステリアが本当に可哀想でね……そんなにいい子でなくていいんだよと抱きしめてあげたい。誰かのためじゃなくて自分の幸せのために努力できる人であったらどんなによかっただろう。
しかしロイドくんもだいぶ歪んでるな……としみじみ思いました。ウィステリアとは違う意味で世界で一人きりでいる感じがする。二人揃って幸せになれ……。

ある理由から存在感を消せるようになった高校生、鈴木伊織。彼女を認識できるのは、友人の春日部さやかだけ。けれど、さやかと話すうちに、伊織はバスケ部で人気の上条先輩のことが気になりだした。ついにはその〝体質〟を活かし、彼の後をつけ始め……(表題作) 普通じゃない超能力者たちの恋。それは切なくて、おかしくて、温かい。名手が紡ぐ、優しさ溢れる六つの恋物語。(裏表紙より)
容貌に恵まれずいじめられていた少年は自分が行った場所に跳躍できる「ジャンプ」という能力を得た。美人な先輩を助けたことで、上手く使われたり振り回されたりするも……「少年ジャンパー」
存在感を消せる女子高生は、自分を認識できる友人のため、その能力を使う表題作「私は存在が空気」
彼と手を繋いでいても、交差点に差し掛かると何故か別人と手を繋ぐという謎の現象に見舞われる彼女だが……「恋する交差点」
同級生女子のスカートめくりをしたい少年宅に、何故かあのスモールライトが届いた。うっかり誤操作をして小さくなった彼は念願のスカートめくりのため、愛犬とともに冒険に出かける「スモールライト・アドベンチャー」
ある北国の古びたアパートに若い女性が引っ越してきた。少々世間知らずな彼女には対象を発火させるパイロキネシスが備わっていた。そんな彼女の過去とは……「ファイアスターター湯川さん」
見えない手を操ることのできる超能力一族に生まれた女子高生は、とある鬱屈から、その能力を使って霊能力少女を演じていた。するとその能力を頼ってある男子生徒が声をかけてきて……「サイキック人生」
上手く生きられない人たち×超能力の短編集。どれもとても面白かった。
サスペンス的な要素がある「私は存在が空気」や「ファイアスターター湯川さん」が好きです。「ファイアスターター湯川さん」はそっちの方向!? という意外性もあって、最後の苦味もきいていてよかったな。

食べれば残らないから、はるか古の食生活は再現が難しい。誰が何をどう食べたのか。米の支給方法や調理、酒の醸造と流通、東西の市場、酒宴の様子などからアプローチ。食事を成り立たせた社会の仕組みを明らかにする。(裏表紙より)
「古代の食生活を復元するために」
「米と飯」一日の食米・炊飯と給飯
「酒の醸造と経済」酒の醸造主体・古代の酒屋
「饗宴・共食と労働」都市の饗宴、農村の饗宴・特権としての酒宴
「乞食の風景」施行と乞食・群集化した乞食
「古代社会と食生活」
以上の章立てです。
史料に記載された内容から、古代の食生活についてまとめたもので、最後まで読んで思ったのは「食べ物と酒はお金と同じ」でした。
まったく詳しくなかったので「へえ!」と思ったのは、古代の貴族が自邸に酒殿を作ってお酒を作っていたことでした。鋳物所なんてものもあったようだし、家の中が一つの村みたいになってたんだなあ。

神奈川県警初の心理職特別捜査官に選ばれた真田夏希は、知人に紹介された男性に会うため横浜駅付近のレストランに向かった。婚活に失敗続きの夏希は、織田信和と名乗る男性に、好印象を抱く。だが、そんな甘い雰囲気を激しい炸裂音が打ち消してしまう。みなとみらい地区で爆発事件が発生したのだ。翌日、捜査本部に招集され、爆発事件の捜査を命じられる夏希。初の事件で戸惑いを覚える夏希の前に現れたのは、意外な相棒だった。(Amazonより)
頭脳明晰、容姿にも恵まれているが、高学歴や職業が敬遠されがちで婚活中の夏希。爆発事件の捜査に加わることになり、犯人と対話を試みながら事件解決を目指すが……。
こうしたシリーズに珍しく、主人公の夏希の性格がものすごく面倒くさい! 結婚に執着していたり、自制のためのルーティンがあったり、犬が苦手だから警察犬と同乗するのを嫌がったり、そういうこだわりがあるから(と言っていいのか)かなり知能が高いんだろうけれど、なんというか付き合いづらい人だなあ……と思いながら読んでしまった。犯人にもだいぶ振り回されてしまったし、この先の成長に期待するところなんだろうか。
事件やネット関係の描写のリアリティがあってよかったんですが暗澹たる気持ちになりました。SNSの使い方なあ……。

閉校が決まった私立萌木女学園。単位不足の生徒たちをなんとか卒業させるべく、半年間の特別補講合宿が始まった。集まったのは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊……と個性豊かな“落ちこぼれ” たち。寝食を共にする寮生活の中で、彼女たちが抱えていたコンプレックスや、学業不振に陥った意外な原因が明らかになっていく。生きるのに不器用な女の子たちの成長に励まされる青春連作短編集。(裏表紙より)
閉校が決まった女子大で、わけあり問題児の学生たちが寮生活をしながら卒業を目指すことになった。しかし彼女たちにはそれぞれに「生きづらさ」を抱えていて……という、連作短編集。
LGBTQ、睡眠障害、起立性調節障害、生活リズムの乱れ、妊娠出産育児、肥満、拒食症、希死念慮、ざっと挙げるとこういう問題を抱えているんですが、しかしそれに至る理由も毒親だったり無理解だったりと、複雑に絡み合っていることがよくわかる。
最後の開校に至るエピソードは悲しくていまもどこかで起こっていることなんだろうけれど、その話を聞いた学生たちが未来へ目を向けて歩き出す爽やかさが素晴らしくて、ほっと嬉しくなって読了しました。面白かったです。

高3になったかずらは友達として側にいてくれる藤枝への想いの変化に戸惑っていた。一方大地はあるきっかけから、かずらを女の子として意識しはじめ……。好きと友達境界線に悩む図書委員たちの青春模様。(Amazonより)
進路選択を目前にして、かずらと藤枝、大地の関係が少し変わる第3巻。
見えていなかったものが見えてしまって戸惑い、悩み、勇気を出して次へ進もうとする彼らが眩しい。そして成長している後輩たちの可愛らしいこと。西川君との話、よかったなあ。
受験勉強しているかずらたちの独特の空気感が、すごくわかる。上手く言えないけれど、学校にいるけれど一年生とも二年生とも違うことをしているという感じ。同じ生徒なんだけれど一番大人で、ふとしたときに三年生らしく学校に馴染んでいる感じというか。
方言が混じる会話といい、誰かの何気ない言動に気付きを得るところといい、とてもいい穏やかな青春ものでした。

頼れる図書委員長・ワンちゃんの憧れは、優しい司書の牧田先生。ある日、進路のことで家族ともめたワンちゃんは、訪れた司書室で先生の意外な素顔を目撃してしまい……。高校2年生の甘酸っぱい葛藤を描く。(Amazonより)
徳島のある高校の図書委員たちのお話の第2巻。
頼れる委員長のワンちゃんの真面目な子ならではの悩みだったり、前巻より引き続き、かずらと藤枝の進路関係を含めたもだもだな話もあり。甘酸っぱいなあ!
面白かったのがワンちゃんの、牧田先生に感じた憧れとショック。未成年の彼らは成人した人間を「大人」のカテゴリーにひとくくりに入れてしまうけれど、実際は年上なだけの自分と同じ人間なんだよな。それに悩んで、気付いたワンちゃんはすごい。
