読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

幽宮と楽宮の神の境界である界島へと渡ろうとする寿雪だったが、海底火山の噴火で海路は鎖されていた。噴火の原因が、鼇の神が楽宮の海神を怒らせたことだとすれば、鼇の神を倒すことで怒りは静まる。しかし倒すには烏の半身を取り戻さなければならず、その半身は界島にある。堂々巡りだった。一方、界島を歩く白雷の手には、烏の半身である黒刀が握られていて…?
特別な妃が誘う圧倒的中華幻想譚、ここに完結!(裏表紙より)
寿雪は自分の翼で飛び立ち、望むところに戻ってこられるようになったんだな……と感慨深く読み終わった完結巻。
みんながみんな、誰かの止まり木で、傷付いた翼を癒すものであって、道を指し示すもので、背を押す風だったのかもしれないな。果てしない空ではなく、場所と場所を繋ぐ海、命が生まれるという場所で終わったのが印象的だった。
楪の話がめちゃくちゃ胸に刺さってぶわっと泣いてしまった。生贄が二度も追い返されるって、確かにそれは愛されている、生きなさいって言ってくれる神様がいるんだなあと思ったんですよね。
自由になった寿雪が一人でなくて本当によかった。自分から高峻に会いに行けることはきっと寿雪にとって素晴らしい未来だったと思います。
最後まで楽しみました。ありがとうございました。
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三年間住み込みで働いた屋敷を理不尽に追い出されたルシル。彼女は新しい就職先を求めてド田舎にやってきたが、そこで紹介されたのは、無口で無愛想な魔法使いフィリスの屋敷だった。
「余計なこと」を心底嫌う、気難しいフィリスの屋敷での仕事は、蓋を開けてみるとルシルにとっては好条件! 何としても新しい職場を死守するべく、彼女は「余計なこと」地雷を回避するためにフィリスの観察を始める。
そんなフィリスのことを少しずつ知っていくうちに、気難しいだけでない意外な一面に出会い、ルシルの気持ちは徐々に変化していき――。
フィリスとの距離が少しずつ縮まる一方、前の屋敷の主がなぜだか自分を捜し回っているらしいという噂を耳にするルシル。他にもフィリスの周囲では何やら魔法使いたちが騒ぎ始め……!?
平穏に暮らしたいのに何かと起こるトラブルを、仕事に対するプライドと持ち前の前向きさで乗り越えながらゆっくりとお互いの想いを育む、ほっこり異世界再就職ファンタジー。(Amazonより)
人外の存在として魔法使いが生きている世界。お年寄りに見える長寿の魔法使いとその家政婦の、主人と使用人、魔法使いと人間、色々な立場を超えて想いを育み、一緒に暮らしていく異世界ファンタジー。
ルシルの地に足ついた感じがすごくいい。プロフェッショナルらしい働きぶりや、フィリスを観察して試行錯誤して成功したらよっしゃ! ってなる感じ、すごく好感が持てる。他人がいても心地よく暮らせるなら、それは永年雇用を考えるようになるよねえ……にやにや。
日常描写がとても楽しかったのですが、次の巻は恋愛描写も増えるのかな。フィリスの恋愛モードに想像がつかないのでめちゃくちゃ気になる!

寿雪の銀髪が、衆目にさらされた。その銀髪こそが、前王朝の血を引く証だった。高峻が策をもって隠してきた寿雪の秘密がしられてしまったのだ。しかも寿雪の魂は何処かへと去り、その肉体に宿っているのは“烏”。加えて衣斯哈の行方も不明となり、状況は緊迫の度合いを高める。そんな中、寿雪の魂を呼び戻すためには肉親の存在が必要だという情報がもたらされるが…?
宿命が心を惑わせ、運命が魂を呼び戻す。(裏表紙より)
とうとう寿雪が前王朝の生き残りと知られてしまった。さらに烏が現れ、鼇の神との決戦が迫ろうとしている。完結直前巻らしい、それぞれの緊迫した状況が描かれる第6巻ですね。
第1巻を読んだときは烏がだいぶ得体のしれない感じがあって恐ろしかったんですが、ここまでくると、人の常識外の存在らしい、無垢で直情的な幼い女神なんだなとわかって、憎めなくてどうしようもないなという気持ちになってしまう。
世界が一気に広がった感じがする巻だったので、きっと大丈夫だろうと思いながら次を読みます。

魔法学校に通う商人の娘オリアナと公爵家嫡男のヴィンセントは恋人同士。楽しく幸せな学校生活を謳歌していたが、十七歳の春、オリアナはヴィンセントが亡くなっているところに遭遇し、直後、自分も命を落としてしまう。だが次にオリアナが目覚めたとき、何故か七歳に戻っていた。そして迎えた魔法学校の入学式。しかしヴィンセントにオリアナの記憶はなく、おかしな女と拒絶されて好感度はゼロで……。
謎めいた死を遂げた若い恋人たち。前回の記憶を持ってなんとか彼を守ろうとするオリアナと、そんな彼女のことを知らないながらも関わりを持つうちに惹かれていってしまうヴィンセント、二人とそれを取り巻く人々のファンタジー学園もの。
とにかく学校生活が楽しそう。授業風景、普段の生活の様子、行事ごとを経て少しずつ距離を縮めていくオリアナとヴィンセントが可愛らしい。でもヤナとアズラクのことが悲しくて……二人にも幸せになってほしいなあ。
この巻、おぉおおおい!? で終わったんですが、これは、次はもしかしてヴィンセント視点でプロローグから始まりますか……?
ミゲルがものすごく怪しい感じなんですが、先生が終盤で関わってきたので教師側も何かありそう。続きが気になりすぎる!

女性としての魅力がないことを理由に婚約破棄された子爵令嬢・ミスリル。婚約者からの金銭的支援を失ったミスリルは、家族のためにと魔法士団のお掃除メイドをすることに!貴族令嬢が掃除を…?という周囲の心配をよそに、ミスリルはテキパキと仕事をこなしていく。そんなミスリルのひたむきな姿に心惹かれたのは、『氷の貴公子』と呼ばれる笑わない魔法使いだった――!(Amazonより)
転生要素あり。価値観と人格形成のみかと思ったら終盤に便利な道具作りの話が始まったので、現代知識無双は続巻でしょうか。
現代日本人の前世を持つ子爵令嬢ミスリル。働くことに忌避感もなく、慣れているので手際もよく、本人曰くちょっと頭が残念だけれど嫌がらせ等々をスルー、対処できるスキル持ち。そんな彼女とわけありの魔法使いの恋が始まるのがこの第1巻。
さすがにちょっとどうにか対処すればいいのになあ……報告や相談も仕事のうちだし……と思いながらも、あまりのへこたれなさがいっそ面白くなってきてしまった。見守っているみんな、頑張れ。

「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。
明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。
かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。
応募総数4,467作品の頂点にして最大の問題作!!(Amazonより)
ああなるほどなあ! と思わせる作品でした。こういう構成を想像はせどもしっかり形にした人がいることがすごい。
仕掛けとしては序盤の段階で「もしかして……」と思ったんですが、あの一文が出てくるとは思わなくてぎょっとしました。ずっと「誰だお前」と思っていたし、カウントしているのは物語っぽいと思っていたんですけど、あの台詞は衝撃だった。
書き切ったのがもう本当に賞賛に値する……と思った人たちがいたから受賞作になったんだろうなあ。
あとがきを読むとわかるけれど、物語と人のお話だったんだなあ……と。「物語の力とは何か」を物語側から、そして人間側から描いたんだろうと思いました。残酷で恐ろしい幻想と恐怖の物語の美しさ。それを歪ませてしまった人の心。物語に想いを込めた誰かがいるということ。そのすべてを一つにまとめたことがただただすごかった。

人間とあやかしが共生する日本。絶大な権力を持つあやかしの花嫁に選ばれることは憧れであり、名誉なことだった。平凡な高校生・柚子は、妖狐の花嫁である妹と比較され、家族にないがしろにされながら育ってきた。しかしある日、類まれなる美貌を持つひとりの男性と出会い、柚子の運命が大きく動きだす。「見つけた、俺の花嫁」―。彼の名は鬼龍院玲夜―あやかしの頂点に立つ鬼だった。玲夜から注がれる全身全霊の愛に戸惑いながらも、柚子は家族から逃れ、玲夜のもとで居場所を見つけていき…!?(Amazonより)
とてもライトでわかりやすい、少女漫画的な異種族溺愛もの。
あらすじから想像されるそのままの内容なんですが、妹の花梨や家族のいやらしさが本当に絶妙で(褒めています)。シンデレラストーリーにはやはりこういう意地悪な輩が必要なんだな……。
しかし玲夜関連の同人活動の描写はちょっとどうかと……。普通こういうナマモノジャンルの人間はそれをひた隠しにするし、あまつさえそれを真実と考えて本人に言うことはないと思うんだよなあ。


