忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[219]  [220]  [221]  [222]  [223]  [224]  [225]  [226]  [227]  [228]  [229
図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔 (ふくろうの本/世界の文化)
『英国メイドの日常』に対して、執事の本。使用人として男性と女性の役割はまったく違っていたんだとわかる一冊だなあと思いました。
こうしてみると、使用人って、主人の家の一部みたいなもので自分の人生ってほとんどなかったのでは? と思ってします。出世が人生だったのかなあ。主人たちから信頼されることが喜びだったのかも。そういう人たちの恋愛話を想像してみるのが楽しいですね。
PR
蓮華鬼譚 宿命と恋の始まり (ビーズログ文庫)
十七歳の少女・蓮華は、大切な人たちを奪った『鬼』に復讐する旅に出る。それこそが、残された蓮華にとって唯一の、生きる意味だからだ。だが、鬼の行方を捜す道中、同じ目的を持った青年・出雲と出会う。軽薄で軟派。しかも、蓮華が忘れようとした過去の記憶を刺激してくる嫌な男——そう思っていたのに、彼と接するうち、閉じていた蓮華の心はかき乱されて!? 宿命が織りなす和風幻想譚!(裏表紙より)

和風ファンタジーはめずらしいなあという気持ちで読む。鬼を退治する真実の一族の出身で、鬼糸という糸状の武器を用いる蓮華。一族の里が滅ぼされ、生き残りである籐二とともに仇の情報を集めていたが、道中出会った別の里の青年・出雲と鳥羽から、一族の里が次々に滅ぼされていることを聞き。
少女とおっさんと美青年と少年のチームが、鬼を退治するお話。全体的にこざっぱりとしていて一冊で解決するんですが、恋愛要素が薄くてもうちょっと! もうちょっと蓮華と出雲のかわいいところを見たかった!
本当の敵が誰なのかという真実は悲しかったですが、真実の一族であることを貫き通した彼女たちがかっこよかったです。
図説 英国メイドの日常 (ふくろうの本/世界の文化)
19世紀後半から20世紀初めまでの英国での、メイドさんの素顔をまとめた一冊。薄いですが、メイドものの作品を読んだことがある人なら「あああの話の裏事情はこうなってたのね」とわかる部分があって面白いのではないかなーと思いました。
メイドたちの実際の恋愛はという部分がとても興味深かったです。身分違いの恋って意外と発生しないのね!
身代わり伯爵の結婚行進曲  II決意と別れの夜 (角川ビーンズ文庫)
魔性の麗人(でも女王陛下!)から熱いおもてなしを受けるミレーユは、持ち前のやる気で公務に努める。しかし観劇の途中、ミレーユの父親・エドゥアルトの隠し子として現れたグレンに攫われ、大ピンチ!! しかもその騒動にはミレーユの後輩で、リヒャルトの従兄のフィデリオが見え隠れし——!?「……俺にも、あなたみたいな人がいてほしかった」シアランを揺るがす史上最大の事件の幕が上がる、緊迫の最終章、第2弾!!(裏表紙より)

隠し子騒動決着、と同時に身代わり伯爵の最後の事件の前哨戦。
メアリー妃が狂気に走る展開でなくてよかった……! って言ってもめちゃくちゃ悲しい人だったので胸が痛いです……。思いつめたフィデリオも、ああ、ああー、あああああー!!
一方で微笑ましいシーンもあり。セルシウス殿下の挿絵が見たいなーっていうくらい、リゼランド女王の王配の殿下が親しみやすいすごくいい人でした。このふたりのロマンスを想像するとにやけてしまう。
将来の家庭について話すミレーユとリヒャルトもいいなあと思いました。結婚でおしまい、めでたしめでたしじゃなくて、その先を考えられるようになってきたんですよね。ふたりの家庭は楽しそうで、これからが楽しみです。
身代わり伯爵の結婚行進曲  I麗しの乙女の花園 (角川ビーンズ文庫)
「死ぬ気で頑張るから! 討ち死にする覚悟はできてるし」盗まれた国宝をミレーユが発見した事が発端で、リゼランド宮殿に招待されたミレーユ達。一庶民であった自分がシアラン大公の婚約者として女王陛下に対面する事に、ミレーユはテンパリまくり。しかも女王は口説き文句を連発する男装の麗人だつた!! パパの隠し子疑惑までが浮上し大混乱の中、水面下では国を揺るがす事件が動きはじめ——!? ついに禁断の最終章、開幕!!(裏表紙より)

最終章の一冊目。リゼランド王宮で謎の少女に襲われるミレーユ。聞けば少女でなく少年だった彼は、ベルンハルト公爵の隠し子だという。一方でフィデリオが不審な動き。
こういう作品で、夢の世界で生きている人の狂気が一番怖いんですが、ああなんかやばそう……。
書き下ろし短編の「しばしのお別れ」と「君の涙を拭うのは」が収録されているんですが、順番を入れ替えてもよかったのではないかなあ、と思ったり。「しばしのお別れ」はアルテマリスを出発する直前のお話なのですが、ここでリヒャルトにいちゃらぶ解禁のお知らせが! 酒癖が悪い、甘え癖が出るというリヒャルトがかわいくてにやにやしてしまった。
プラチナ・ビーズ
脱走した米兵の惨殺死体が日本海岸で発見された。それがすべての発端だった……。同じ頃、米国防総省の下請け情報機関に所属するアナリスト・葉山は調査中にある情報を入手する。北朝鮮の権力中枢で、何かが起きている——。鍵を握る謎の言葉「プラチナ・ビーズ」とは? 米朝の謀報戦を鮮烈に描く、本格スパイ小説の新鋭、入魂のデビュー作。文庫版のための特別描き下ろし短編も収録。(裏表紙より)

おお……おおおお……! すごかったー! こういう社会派な作品はちょっと苦手意識があってなかなか読めないんですけれども、読み始めたらぐいぐい引き込まれてあっという間に読んでしまった。そしてプロローグに戻ってしまった。
下請け情報機関に所属する葉山は、脱走米兵の死をきっかけに北朝鮮で追われたはずの幹部が再び中枢に復帰しているらしいことを突き止める。情報源となった女優志望の町田洋子とふとしたことで再会した葉山だったが、その後、尾行や襲撃に遭い、しかも町田洋子が死んだという知らせが入る。何がどこで繋がっているのか、相手の目的は何か。
行き場のない人間が何かを得ようと必死に足掻く。あるいは煮えたぎる怒りを隠して自らの望みのために行動する。静かな熱意というのか、出てくる人たちそれぞれの持つ何かが息苦しくて、この人たちがどこに行き着くんだろうとページをめくる手が止まらなかった。
主犯者と思われる謎の美貌の男が、ほとんど出てこないのに妖しい魅力に溢れててかっこいいんだよなあ……。終盤登場したときのやりとりにはぐうっと胸を掴まれた。「プラチナ・ビーズ」の意味を知ると、泣きたくなる。
おすすめされた小説でした。おすすめありがとうございました!
花冠の王国の花嫌い姫 (ビーズログ文庫)
結婚したら、花粉症とはおさらばよっ!!! 奨励賞受賞作!
『花冠の王国』と称される大国エスカ・トロネアの王女フローレンスは、重度の花アレルギー! 常にくしゃみ鼻水が止まらず、淑女にあるまじき鼻の下(以下略)。そんな彼女に、人生の転機が!! 北の辺境国ラハ・ラドマ、イスカ王子との婚約話だ。アレルギーが出ない不毛の地こそ我が楽園と浮かれるフローレンスだが、イスカにとっては、なぜ大国の姫がと不審でしかなく!?(裏表紙より)

異世界ファンタジーでもし花の咲き乱れる大国の王女が花粉症だったら、というラブコメ、に見せかけて結構政治のお話もする、可憐ながらも賢く前向きなフローレンスのお話。
本当にかわいいなあ! 素敵なヒロインだ。アレルギー性鼻炎って本当につらくて、本人も見ている人もしんどいんですよね。「汚い」って言われて傷つくのが身近すぎてフローレンスの気持ちがよくわかる。
顔はいいけれど外交には向かない素直な気質のイスカは少々影が薄めですが、彼の誠実な態度はなんの裏もないとわかるので、口説き文句がもだもだしてたまらない笑
フローレンスとミリア、ジゼルの関係がなんだか好きです。主人と侍女の関係で、ミリアとジゼルでは仕えている期間が違うからもちろんやりとりも違うんだけれども、仲良くなれそうでよかったなあ(にこにこ)と思いました。
おじさん図鑑
おじさんの仕草や言葉には、長年社会を歩いてきた人生が詰まっています。それはくだらなかったり、おもしろかったり、為になったり…と千差万別。その隠れた素晴らしさ、若者にはまだ備わっていない味わいを伝えるべく、取材し、観察して図鑑としてまとめました。今まで気にしていなかった「おじさん」を楽しむガイド。これからの人生を歩むヒントが見つかるかもしれません。(カバー折り返しより)

街中にいる「おじさん」たちを、「普通のスーツのおじさん」「休憩中のおじさん」「ぽっこりおなかのおじさん」などに分けてスケッチし、一言添えた図鑑。いるいるこういう人いるー! っていうおじさんたちが収録されていてふふっと笑ってしまった。こうして集めてみると「おじさん」って面白いなあ。
サラの柔らかな香車 (集英社文庫)
プロ棋士になる夢に破れた瀬尾は、毎日公園に一人でいる金髪碧眼の少女サラに出会う。言葉のやりとりが不自由な彼女に対し、瀬尾は将棋を教え込む。すると、彼女は盤上に映る“景色”を見る能力を開花させ——。棋界に新たな風を送るサラ、将棋に人生を捧げてきたスター・塔子、数多の輝く才能を持つ七海の三人を巡り、厳しくも豊かな勝負の世界を描く青春長編。第24回小説すばる新人賞受賞作。(裏表紙より)

プロ棋士を諦めてパチプロで生活している瀬尾は、金髪碧眼の少女に出会う。ふとしたことから彼女に将棋の指し方を教えた瀬尾だったが、サラはやがて「未来の将棋」を指す才能を開花させる。なんとなく少年少女の話かと思ったら、やさぐれた男が素晴らしい才能を持つ少女とともに将棋界に挑むような話でした。このサラというのも言葉の発達が遅く共感覚の世界で生きている特殊な女の子。サラの気持ちが読み解けないので不思議な読み心地でした。、「才能ってなんだ?」と問いかけられた、年齢も立場も違う三人の女性たちが、将棋という盤面に描かれる世界に挑む話だったのかな。
ハプスブルク家の女たち (講談社現代新書)
女帝の娘たちの歩んだ人生の明暗。貴賤結婚の苦難に耐えた大公妃たち。政治情勢にまで影響を与えた、皇帝をめぐる嫁姑の確執……。ハプスブルク帝国の歴史を彩る皇妃・皇女の群像。(表紙より)

ハプスブルク家の女性たちの結婚と一生を簡単にまとめたもの。政略結婚はもちろんですが、貴賎結婚にも焦点が当てられていて、ほうほうと興味深く読みました。
すごいと思ったのはやっぱりマリア・テレジアのエピソードで、妊娠と出産を繰り返しながら政治に携わったのはすさまじい女傑だなあと思う。高貴な女性とはこんな風にして結婚してきたのだと感じる部分もあり、「帝冠か恋か」の問いかけはやっぱりロマンだよなあなどと考えたりもしました。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
05 2025/06 07
S M T W T F S
21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]