読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

この旅に目的地はない。
旅の空で死ぬための道行きなのだ。
長年仕えた領主の家に引退を願い出、騎士・バルドは旅に出た。この世を去る日も遠くないと悟り、珍しい風景と食べ物を味わうために。相棒は長年連れ添った馬一匹の気ままな旅。
彼は知らない。
それが新たな冒険の幕開けとなることを。(帯より)
老騎士が、目的地をさだめず旅に出て、各地のうまいものを食しながら、世界の不思議やあちこちで起こっている事件や陰謀に関わっていく物語。騎士物語というのか、とても不思議な読み心地で、何よりご飯が本当に美味しそう!
食材や料理はこの世界独自のものなのですが、描写から、きっとこんな味、こんな食感、こんな香りが……と想像するのがすごく楽しい。
それから、歳をとって様々な経験をしたからこそ、相手を見極めることができたり、戦うことができたりっていうところがすごく説得力があって面白かった。かあっこいい……って思いました。
この世界の不思議がまだまだたくさんあるようなので、家同士、国同士の争いごとも気になりますが、バルドが伝説になるような出来事も読みたいなあと思いました。続き気になる。
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女子高生・一ノ瀬はじめは、突如現れた謎の男から「NOTE」と呼ばれる手帳を渡される。それは、戦士であるガッチャマンになるためのものだった。はじめはガッチャマンとして戦う他の仲間たちと合流し、地球を脅かす異星人と戦うことになるが……。
想像していたガッチャマンとはまったく違う、ポップでイマドキなガッチャマンでした。普通の高校生だったり社会人だったりする人たちが、存在を疑われている正義の味方をやっている。しかもその世界にはアバターを登録して様々な便利機能を使用できるアプリが存在している。そんな中で、主人公のはじめのまっすぐさや人との関わり方は浮いて見えるんですけれども、全然嫌味じゃなくって、むしろ気持ちよく応援できる。
潜むものだった正義の味方を広く知られるようにする、という展開は熱い! そしてみんなでバーチャル空間を通じてリアルで繋がって世界を救うってすごいー! 楽しいー! こんな危機でもないとバーチャルとリアルがうまく共存できないような気もするんですが、それでもこういう展開大好き!
面白かった! 第二シーズンも見よう。

場末のマジックバーで働く晴夫。母はおらず父とも疎遠。そんなある日、父が亡くなったと警察から連絡がくる。確認に行った晴夫だったが、その時雷が落ち、気付けば昭和48年の浅草にタイムスリップしていた。
冴えない主人公。両親の縁が薄く、心のどこかで二人を恨みながら大人になった彼が、タイムスリップした先で両親と一緒に過ごすようになるというお話。だめな父親とマジックのコンビを組まされ、苦労している母親を見て少しずつ気持ちを変えていく。
自分が今こうなのは親のせいだ、と思いながらどこか逃げていた晴夫が、両親のことを知ることで支えを得て、たった一人孤独な舞台に立つというのは胸を打ちます。一人なんだけれど一人じゃない。そしてその舞台で消えるっていうのは、最高のマジックであり奇跡だなあ……うまい。
息子と父親の、インド人と中国人の奇術ショーみたいなのがすごく面白い笑 普通にこれだけ見ても面白いと思う。大泉さんのマジック、多分実際にご本人がやっていらっしゃると思うんですけど、すごく上手ですごい。
最後はちょっとあっけなかったんですが、そのすこーんと突き抜けるような終わり方は、まさに青空であり晴れた空であるなあ、なんて思いました。

宇宙科学開発機構のロケット計画に関わっていた佃航平は、打ち上げ失敗の責任を取って辞職し、父の後を継いで佃製作所の社長となった。ロケットエンジン用のバルブ開発に力を注いでいたところ、有力な取引先の撤退を受け経営は悪化、さらに特許侵害で訴えられてしまう。同じ頃、大手企業の帝国重工は自社製品による国産ロケット打ち上げを目指していた……。
TBSのドラマ版。原作は「下町ロケット」は読了済で、ガウディ計画は未読。
原作の読みやすさと熱さがすごく面白かったのですが、ドラマ版はちゃんとその良さを生かしてくれていて、前半のロケット打ち上げ編を楽しく見ました。後半のガウディ計画は話を知らないので、わくわくしながら。
ものづくりの熱さを訴える阿部さんの演技がすごくぴったり! その声に賛同する人々の姿も胸が熱くなります。どんな困難でも夢と希望を心に灯して、ひたすらに研鑽を重ねれば、その夢に届くかもしれない。ロマンのある話だなあとすごく思う。
あと、いやらしい人たちの演技が本当にいやらしくて、いらいらするし、やり込められた時にはすかっとして楽しい笑
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世界中で子どもたちが失踪する事件が発生する中、ちびうさは菓子店の前に立っていたペルルと名乗る少年と仲良くなる。不思議菜笛を吹くペルルは、子どもたちの失踪事件の犯人であるバディヤーヌ一味から逃げ出してきていた。
「亜美ちゃんの初恋」
セーラー戦士たちが受験を控えて騒がしいこの頃。セーラーマーキュリー、水野亜美はラブレターをもらう。しかし恋よりもお勉強が大事と言い切る彼女だったが、自分と同じ全国模試一位のニックネーム「メルクリウス」が気になり……。
今まで見た覚えがないので、初見です。
子どもたちの甘い夢を糧に、ブラック・ドリーム・ホールを作って世界を支配しようと企むバディヤーヌ一味。ちびうさがその誘拐船にさらわれそうになったことから、セーラー戦士たちはちびうさと子どもたちを取り戻すべく、敵の本拠地に乗り込む。
いつもの「銀水晶を使っちゃダメェ!」がなかったのが残念なようなほっとしたような……笑
『夢』をテーマにしたものは本編のデッド・ムーン・サーカス編でやっているのですが、こちらは「永遠に優しい夢を見たいか?」というもの。なので本編と比べるとちょっと弱かったかなあという気がしたり。しかし、自分とちびうさどっちが大事なのって聞いて拗ねるくせに、うさぎが大事だよって答えられた瞬間に「それは違う」っていう風に思えるうさぎはいい女だなあ。
アニメ版のちびうさは、結構いろんな不思議なもの(ペガサスしかり、この作品のペルルしかり)とすぐ仲良くなるなあ、と思っていたんですが、よく考えてみるとちびうさはうさぎの子どもでもあるので、うさぎの小さい頃もこんな感じでいろんなものに好かれていたのでは? 無邪気に声をかけてすぐ友達になっていたのでは? なんてことを考えて、全然別のところでときめいてました。
「亜美ちゃんの初恋」は漫画の受験戦争編の短編の一つ。亜美ちゃんを主人公にした、受験のお話。ほぼ原作通りですね。
よく考えなくても天才少女の亜美ちゃんと同じ全国模試一位の数理くんってものすごく優秀な人材なのでは……。
アニメの亜美ちゃんは家族とのすれ違いではなく、勉強ばかりして大人びているために周囲とうまく付き合えず一人だった、という設定に置き換わっているので、家にいても楽しそうなのがかわいいなあと思います。
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ある日、車に轢かれそうになったところを助けられたルナ。彼、宇宙翔は宇宙開発事業団に勤めており、地球に降り注いだ彗星のかけらを持っていた。その彗星こそ地球への侵略者、プリンセス・スノーカグヤだった。セーラー戦士たちは地球を守るために戦うことになり……。
コミックスの「かぐや姫の恋人」です。宇宙に焦がれる優しく穏やかな青年と、宇宙飛行士に選ばれた気の強い女性が主軸キャラクターで、月へ行くことをかぐや姫に会いに行くという台詞に絡めたお話です。ルナが人間の女の子になる貴重なお話という方がわかりやすいでしょうか。
ずいぶん昔に一度見たきりで、漫画版の方だけをずっと読んでいたので、改めて見ると劇場版と漫画版の違いが結構面白いなあと思いました。よりコメディとアクションを強化した劇場版と、切ない恋を描き切った漫画版だと、後者の方が好きだなあと思いました。
劇場版はなんだか全体的にこじんまりしていて、原作大好きな身からすると、実はこの敵も前世からの因縁に繋がるんだよ的な壮大さが見えにくくってちょっと残念。かぐや姫を挟んだ翔と姫子の話も美味しいところなのに、姫子がちょっと嫌な人に見えるのがなあ……。
しかし劇場版はだいぶとアニメ版の設定やキャラクター像を反映させていて、一つのお話なのに劇場版と漫画版それぞれの特色が出ているのはすごいなあと思いました。キスについて語るうさぎにそれが現れているのではないかなあ、などと思いました。

女盗賊、峰不二子。稀代の美女であり悪女である彼女は、盗みを働く中でルパン三世や次元大介、石川五ェ門、ルパンを追う銭形警部と出会い、関わっていく。フラフラの秘宝から始まった謎は、ある製薬会社の違法な実験の事実につながり……。
すごくセクシーで美しい悪女の物語。もうOPから撃ち抜かれてしまいました。なんて退廃的で妖しくて美しい。本編も美しいんですよねえ。革表紙の高級本を読んでいるような気がしてくる。特別で美しく、悲しい物語。エロティックなシーンや台詞がかなりたくさんあってどきどきしながら見てしまいました。
このアニメオリジナルのキャラクターもいて、銭形警部の部下であるオスカー警部補がまたいいんですよねえ歪んでて! ものすごい執着の果てに、不二子の姿を持って銭形の前に現れてしまうのは……もう……ほんとこいつ……ってなる笑
まだ登場人物たちにほとんど接点がないので、全員がフルネーム呼びなのに地味にときめいていたりもしました。
不二子が女という性を謳歌している! という感じがすごく伝わってきていて、かっこいい作品でした。面白かった!

右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。だが、育ての親エイリャが殺されるのを目の当たりにしたことで、彼の運命は一変する。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジスト。月の巫女、闇の魔女、海の娘、アンジストに殺された三人の魔女の運命が、数千年の時をへてカリュドウの運命とまじわる。エイリャの仇をうつべく、カリュドウは魔法とは異なった奇妙な力をあやつる“夜の写本師”としての修業をつむが……。(カバー折り返しより)
月石、黒曜石、真珠を手にして生まれてきたカリュドウは、魔道師エイリャに引き取られて成長する。本を読み尽くした幸せな少年期だったが、世界最強の魔道師アンジストにエイリャと彼女の後継者になるであろう少女を目の前で殺される。逃亡したカリュドウはパドゥキアで写本師の仕事を始める。
魔法の種類の中に本による術がある世界。読み進めながら、闇のきらめきを感じる作品で、語句の選び方や並び方がとても美しくて、すごくいいファンタジーを読んだという充実感を覚えました。
テーマに女性性があるんですが、男と比較してどうこうというわけでなく、男がどうしても求めてやまない力として描かれているのがすごく好き。女としての力を奪われたから男として生まれるっていうところも、その逆もあるっていうことが、大きな世界を感じさせる。
そしてまた魔道と写本っていうのがとても美しい。その地の風景と道具が間近に迫ってくる感じがしてすごくよかった。

2005年12月24日。イルミネーションが美しい夜の街で、一人の青年が腹部を刺されて倒れていた。それを目撃した唐沢雪穂は、過去を思い出しながら涙を流す。二人の関係は、少年時代のある殺人事件から始まっていた。
子どもの頃に時々見ていて、その途中から見ても引き込まれる話に、思わず原作を手に取ったくらい記憶にあった作品。久しぶりに見返すことにしました。
原作は別の人物たちの視点から、二人の関係がどこで交わり事件の真相はどこにあるのかを追求するものになっているのですが、ドラマは亮司と雪穂に焦点を当てて、二人がどう追い詰められ、逃げていくのかという心理描写に重点を置いたものになっています。この、心理描写の凄まじさに、放送当時引き込まれたんでした。
二人が逃げ、刑事が追う。太陽の下を歩けないことを、白夜の中にいるっていうのはうまいこというなあとしみじみ思う。雪穂に尽くした亮司が、彼女の人生の中で邪魔なのは俺ともう一人(刑事)だけだっていうのは切ない……。罪を重ねた結果、彼が性的不能者になっているのに胸を突き刺されました。同時に雪穂も、妊娠が難しいっていう。この世界で本当に二人きり、どちらが光なのか影なのかわからない。一方は輝かしい階段を踏み、もう一方は幽霊になっている。
なのに最終話で亮司の子どもができていたり、過去共謀した仲間が自首して「あいつが太陽の下に戻れって言った」と告白したり、ずっと追っていた笹垣がすまなかったと言ったり……そして最後、亮司が自らの身体を刺すのは、彼が実体を持った、幽霊でなくなったということなのかもしれないと証かと思うと、苦しい。
笹掻の厳しい追及も見ていて嫌な気持ちになるときもあったのですが、図書館の司書の谷口さんも、唐沢のお母さんもいい登場人物だったなあ……。お母さんとの病院のシーン、ああどんどん堕ちていくなっていう感じがありました。
太陽の下に出て、可能性のかたまりそのものの子どもの手を握ったとき、雪穂は何を思ったんだろう。今度は自分が尽くそうと思ったのか、それともそんな苦しいことはやめて、残された生き地獄を最後まで一人で進むことにしたんだろうか。

宇宙の賞金稼ぎカウボーイであるスパイクと相棒のジェットは、今日もビバップ号に乗って賞金首を捜していた。過去を持たない美女フェイ、賢い犬アイン、天才少年ハッカーエドなどの仲間を迎え、過去を抱えながら宇宙を駆けていく彼らの物語。
実は見たことがなかった有名どころ。面白かった!
それぞれの過去に絡むエピソードがやっぱりすごくよくって、哀愁を感じました。それから派手でめちゃくちゃで笑えるエピソードが挟まったりして、緩急がすごい。なので、明るく見えるスパイクがどうしても捨てきれない過去を抱えて宇宙を飛んでいるのかと思うと、こう胸にくるものが……。
はっとするカット、台詞も多くてめちゃくちゃかっこよかった。小物もスクラップだったり既存のものを組み合わせて使ってたりっていう世界観がいいなあと思いました。
やっぱり最後の「ザ・リアル・フォークブルース」がめちゃくちゃ哀愁に満ちててかっこよかったー! 過去と向き合いながらどんぱちやって、やっと取り戻したと思ったものが手のひらからこぼれ落ちていく瞬間たまんない。最後は信念を貫いて最大にして最強の敵に立ち向かうって感じで、息を詰めて見守ってしまった。
めちゃくちゃ面白かったです。