読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

鬼ヶ里に戻った華鬼と神無。どこかぎこちないけれど、確実に変化した穏やかな関係で共同生活を送るようになった二人。雪の季節を迎えた学園では、鬼ヶ里祭の開催が宣言される。いつもとは違う学園の空気の中、鬼頭と花嫁を巡って、『本山』の手先である選定委員たちが神無を狙い始めて……。
ちょっとこの巻だけ帯がどっかいっちゃったので私の適当紹介文です。
ごちそうさまでしたー!! 幸せな花嫁いただきましたー! デレてからの華鬼のかわいいこと!! ちょっと途方に暮れた感じがほんっとうに! かわいくて! 「無自覚もえー!!」と叫びました。
一巻の冒頭がすっごい凶悪だったので、痛めつける系の傲慢俺様かと思ったら、単純に感情の発露が下手で、性格的にも不器用な、寂しい人が、華鬼でした。普通に育ったら普通にいい子だったろうに……。神無が花嫁で本当によかったね!!
桃子のあれこれは、ちょっと理解できるだけに辛くて……。でも、うーん、そうかー。出て行っちゃったかあ、と寂しかったです。そこは華鬼と響が和解して仲良ししてほしかった……んですが、どうやら番外編で桃子と響のその後があるんですね!? 読みます読みます。
面白かったー。女の子が幸せになる話は本当にいい……。ごちそうさまでした。番外編までいただきます。
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鬼頭の生家での猛襲から逃れ、再び鬼ヶ里に戻ってきた神無たち。華鬼の冷酷な瞳の奥にひそむ孤独を知った神無は、知らず知らず華鬼に惹かれていき、華鬼は、未だかつてない思いを神無に抱くようになる。ようやく向き合い始めたかに見えたふたりだったが、不気味に笑む存在が不穏な影を落とす。そんな中、華鬼は突如ひとり姿を消してしまうのだが——。
平凡な少女と美しくも冷酷な鬼とが織り成す学園伝奇、転換し加速する第3巻!!(帯より)
国一は結局なんなんだ! と叫びました、って大事なところはそこじゃなく、華鬼が! デレはじめて! 転がるわー!! 無自覚いいねいいね!
それから、この巻を読んでて、リアルでいやぁな気持ちになったのは、桃子の携帯電話への依存でした。……いや、企みがあった上での行動なんですけど、こうもしょっちゅう携帯電話をいじっている描写が出てくると、話してるところで携帯をいじられている気持ちになってきて、なんだか……。
華鬼と神無がそろそろいい感じなので、もっとらぶらぶが見たい! と期待しつつ、続きを読む。

「いっしょに来ていただきます。鬼頭の生家に」
響、四季子に襲われた翌日、神無は己を庇い負傷した国一の安否が気にかかり、三翼に気遣われながら学園へと向かう。だがそこに国一の姿はなく、代わりにいたのは薄笑いを浮かべた四季子と、学園に不似合いな黒服の男たちだった!
神無をめぐる鬼と花嫁。それぞれの思惑が交錯する中、神無は華鬼と共に彼の生家へと連れ出される——。
平凡な少女と美しくも冷酷な鬼とが織り成す学園伝奇、鬼頭の生家編!(帯より)
まだ話が始まって三日しか経ってないのか!? と驚愕する第二巻。
神無に殺意を向け続ける華鬼。そんな華鬼が気になる神無。そして神無に求婚した三翼。そこへ華鬼と神無に憎しみを向ける響がいて、すごく盛りだくさんです。そのせいで、若干話の進みが遅いのがじりじりするー!! 生家の人たちの思惑は掴み損なったんですけど、華鬼と神無が急接近しつつあってどきどきしました。やっぱり心の中に棲んでるんじゃーん!! 華鬼は早くデレろ!!

『連れてこい。俺の花嫁を、ここへ』
少女の前に開かれた世界は、生まれたときから既に欲望と憎悪で塗り固められていた。「鬼の花嫁」の刻印を持つ少女「神無」は、16歳の誕生日に美しくも冷酷な鬼、「華鬼」のもとへ嫁ぐよう告げられる。なかば連れ去られるように向かったその先には、多くの鬼とその花嫁たちが生活する学園があった。鬼や花嫁たちの嫉妬が渦巻き、奸計がはりめぐらされるその学園で、神無は更なる地獄をみる。彼女に害をなそうとする鬼、命をかけて護る鬼、そして、彼女を疎ましく思う華鬼。さまざまな想いが交じりあう中、華鬼の残酷なまなざしの奥にひそむ苦しさを感じ取った神無は、知らず知らずのうちに彼に惹かれていくが…。(帯より)
ネット小説の書籍化が大流行している昨今、その走りとなった(と私は思っている)作品。すみません、Web版は未読です……。そして、私は梨沙さんの作品で最初に読んだのが『時計塔の怪盗』だったというひねくれ具合です!
はまるとやばそうだと思って、積んでしまっていたのですが……やっぱりもえました。ときめきました! ヒロインがひどい環境にあって自傷癖のある子だと聞いていたのでちょっと敬遠しているところもあったのと、絶対連れ去られた先で誰も味方がいなくてひどい目に遭わされるんだ! と思い込んでいたので、三翼にちゃんと慈しまれ守られているとは思わず、ときめきました! 思い込みよくない!
鬼の設定がいいなー。花嫁ときめた女性を、心から慈しみ愛する性質、というのは、女子の夢だ。花嫁と決まったら絶対に愛してくれるんですものね。だからこそ、華鬼と神無のすれ違いっぷりがどきどきします。がんばれー神無ー!

銀河帝国皇帝の亡命を受けいれた自由惑星同盟。しかし、すべてはラインハルトの思惑の内であった。わずかな交渉をも拒否する苛烈な宣戦布告——その裏には、中立だったはずのフェザーン自治領と帝国の盟約があったのだ。再び最前線となったイゼルローン要塞に迫るロイエンタールの猛攻。ミッターマイヤー率いる艦隊によるフェザーンの制圧。ヤンがいだいていた危惧は、ことごとく現実のものとなっていった。フェザーン回廊を経由しての同盟領侵攻作戦、『神々の黄昏』がついに幕を開ける!!(裏表紙より)
またまた、帝国パート。同盟パートでは、ユリアンの現在について。
うおおお、ユリアンあぶねー!! 仕掛けていく(ヤン陣営の面子としての仕事していく)から、狙われないかとひやひやしてる。あと、ロイエンタールが死ぬんじゃないかと思ってびくびくしました。

「こらえるのよ、巫女姫なんだから。私の肩には大勢の民の命がかかっている——」水派の巫女姫・玉藻は一族を守るため、敵対する豪族・若武王に嫁ぐことに。幼い頃からたった一人の支えだった兄・岬と離れる悲しみに打ちひしがれながらも、巫女姫の使命を受け入れる。だが婚礼間近の夜、反乱が起こり、玉藻を守った岬は獣と化す邪悪な呪いを受けてしまう。誰も近寄れない岬を救うため、二人きりの逃避行が始まった!(裏表紙より)
古代日本をイメージさせる世界を舞台にした、和風ファンタジーの二作目。前巻がすごくいい雰囲気で好きだと思ったので、二巻も読みました。いやー、癒された。面白かったー。
妹が実兄に思いを寄せている状況から、定番の兄妹の恋の展開を踏むかと思ったんですが、その世界観と舞台と設定がすごく生きていて、いい意味でおっと思うところがたくさんあって楽しかったです。反乱、からの、真相、からの、話が続く感じが、おっ、おっ! と思って。最後まで楽しかった。
前巻の二人も出てくるので、すごく嬉しかったー!! 彼はいい神様になったなあ! 玉藻と岬が辛い状況にあるところに、すごく優しい言葉をかけてくれて、自然と優しくしてくれるので、もうきゅんきゅんが止まりませんでした。悲しいことを知っているひとは強いなあ。その分、伊布夜の意地悪はちょっと……と苦笑いしました。
しかし、前巻最後で思ったんですが、昼女神様は、結構ラフな人ですね!? 太陽を司る神様だから、明るいのは当然だと思うんですが、いささかびっくりしました。でも、好きです、そういう神様。もうちょっとこの方のこと見てみたいなー。

「おめでとうございます、聖巫女マヤ!」
次々とひれ伏す侍女たちを前に、高校生・内家摩耶は途方に暮れていた。むせかえる草の匂い、不思議な声の鳥たち、そして深い森に抱かれた建造物。ここはマヤ文明の都市国家のひとつ、ヤシャウチェ。飛行機事故から生還したはずの摩耶が目覚めたのは、現代ではありえない場所だった……。
運命の紡ぎ手に選ばれた少女の想いが今、時を越える——!(裏表紙より)
古き良きビーンズ文庫! な話でした。家庭に居場所もなく、たった一人心を許している幼なじみの明寿加とは、メールでやりとりするだけの、摩耶。政治家の父が首相になるという時、摩耶は外国の学校へとやられるが、その飛行機が事故に遭ってしまう。目覚めた摩耶は遥かなときを超え、マヤ文明の都市国家で、巫女として生きている状況にあった。
価値観が全く違う環境で、巫女としての能力が危ぶまれつつも、生きていこうとする摩耶。ざっくりと人が死ぬのと、神と巫女という信仰が色濃いせいで、なんだか血なまぐさい(だがそこがいい!) 一人の女の子が、自分の大事なものを抱えたまま、その時代に生きていくと決めたこと。そして再び巡り会うものがあったのだと思うと、想像が広がるお話でした。

亡命していた門閥貴族派の残党が、帝都オーディンに舞い戻ってきている——ラインハルトの元にもたらされたその報告の裏には、「黒狐」とも呼ばれるフェザーン自治領主ルビンスキーのある策謀が隠されていた。フェザーンと手を組むことに同意したラインハルトは、潜入した貴族たちによる、幼帝の誘拐と同盟領への亡命を黙視。一方の同盟最高評議会は、これになんら疑問を抱かず、政治的なプロパガンダとして利用することに終始する。そして、ラインハルトによる苛烈な宣戦布告が自由惑星同盟にとどいた……。(裏表紙より)
帝国パートがメイン。今度こそ自由惑星同盟攻略を目指すラインハルトは、ついに皇帝を追い出す(と書くと身もふたもないが)ことに成功し、自由惑星同盟はまんまとその策謀に乗ってしまう。一方、ヤンはその思惑を察知しつつも、ユリアンを手放す事態に陥って。
ラインハルト陣営は、舞台か! ってくらいきらきらーっと華やかなんですが、私が好きなのはヤン陣営です。あの生活能力がない人が、いやだいやだって言いながら活躍するのが好き。

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった(表題作「押入れのちよ」)。ままならない世の中で、必死に生きざるをえない人間(と幽霊)の可笑しみや哀しみを見事に描いた、全9夜からなる傑作短編集。(裏表紙より)
最初にくる「お母さまのロシアのスープ」がものすんごい衝撃的だったので、息を吐く。これで終わるのかと思ったら、もう一回転した。すごい。
この人の書く女の人は、ちょっと気色悪い人が多いなーというのと、男の人の悲哀を感じさせつつもちょっと滑稽な立場がうまいな、というのを感じました。
「お母さまのロシアのスープ」と「しんちゃんの自転車」が好きです。
幽霊にまつわるちょっといい話あり、妖怪じみた恐ろしい話あり、と、ぞっとしたりじわっとしたり、いい短編集でした。