読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
なぎさママの店に押し入った強盗に、晶が投げつけたバッグには、四十三万円ことまりんが入っていた!? そのまままりんは強盗たちに連れ去られ、晶はホストたちと共に事件解明に乗り出すことに。表題作「チョコレートビースト」をはじめ、indigoに持ち込まれたストリートのトラブルにホスト探偵団が挑む。スタイリッシュな文体で、個性的なキャラクターを描いた、シリーズ第2弾。(裏表紙より)
二巻目。これも非常に軽快で楽しかった! ホスト探偵団というとちょっと色物っぽいにおいがするんですが、ストリート探偵団というか、もうちょっと水商売っぽくない表現の方がしっくりくると思うな。
「返報者」「マイノリティ/マジョリティ」「チョコレートビースト」「真夜中のダーリン」が収録されています。今時の子は! という表現を重ねてくるくせに、「真夜中のダーリン」みたいにちょっとじんわりする話を持ってくるからずるい!
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いつかお城の舞踏会に行って、娘二人を玉の輿に乗せてやろう、そう誓った女の毒牙にかかってしまった父。娘のゼゾーラは、継母と姉たち、そして目のくらんだ父親にさえ虐げられ、小間使いとして働く日々。そして、ついにお城で舞踏会が開かれることになった。ゼゾーラは岩棚の湖の底に住む魔女マブの助けを借りて、舞踏会へ行くことに……。
シンデレラの話から特に逸脱はしていないですが、靴がちょっと変わっているのと、かぼちゃの馬車がないのと、どちらかというと仙人より魔性という感じの魔女の手助けを借りる灰かぶりの話。
CGを使っていたり、車や懐中電灯があったりする世界観なので、ファンタジック、かつチープなメルヘンな画面になっていて面白いです。色彩もいじってあって、ゼゾーラが草原を歩いてお墓に行くところは、少し怖い雰囲気もあっていいな。衣装が綺麗で、しかしちょっと安っぽいロケというか建物の雰囲気が……なんか、好き……という感じになりました。
お父さんのアカン感じや、継母、姉たちのいやらしい感じ。おいおいとツッコミを入れたくなる悪者さでした。王子様は舞台に上がってロックを歌いだすちょっと恥ずかしい青年で、親戚の二人を引き連れているところがかわいいなどと思ってしまった。
同じシンデレラを素材として見たことがあるのは「エバー・アフター」なのですが、エバーの方は本格的に歴史もの(ある程度の世界史を敷いている)の雰囲気でしたが、こちらのシンデレラは年代も世界観もあやふやな感じで、その全体的に安っぽいけれど曖昧でファンタジックなところが私はすごく好きでした。これでもうちょっと登場人物が掘り下げられていたらなー。一時間半はちょっと短い。
自国の民を救おうと、大国の王のもとへ嫁ぐ決心をしたアンブローシア。
謎多き自らの過去と向かい合い、運命を切り開こうとするセドリック。
穏やかな物腰の陰で、なにかを思い詰めた様子のエルウィング——。
それぞれの想いを胸に秘め、謎の「銃姫」の行方を追う三人。
道中、突如として彼らの行く手を阻んだのは、魔銃士の少年とその召し使い。
ティモシーと名乗る少年は、セドリックの等級タグを狙って決闘を挑んできた。
やがて吹き荒れる嵐から逃れ、一行がたどり着いた先に待っていたものとは!?(裏表紙より)
前後編だそうなので、四巻に続く。三人の関係に変化が訪れ、特にエルのことを恐ろしく思い始めるアン。私も怖いです。蜻蛉のような、という表現は、かっと目を見開いて虚ろになっている恐ろしい表情を思い出させて、エルが何か言う度にびくびくしてしまう。ちょっとしたホラーなので、早く! 早く次の展開を!
二巻目で精霊王の話が出ましたが、これがどう星の時代につながるのか……。
「触れなば落ちん風情の」女になることをめざして、著者の修行は始まった。でも、なんでアイドルめざして、義太夫を? はたまた女子アナめざして紙芝居? 全国をまたにかけて、謎の修行に挑むことに!! でも、問題が一つ。会津女と長州娘。二人三脚であるべき著者と担当編集の間には、深くて大きな溝があったのです……。山口へ、そして会津へ。ふたりの旅は、今につながる歴史をもう一度見直し、新しい絆を作るものへと変化する!? 話題のエッセイ、待望の文庫化!!(裏表紙より)
編集さんである村田嬢がレギュラー(?)として登場する体験ものエッセイ。編集さんってこういう感じなの……? と若干不安になるような、押せ押せなお方です。団鬼六先生にお会いしたり、義太夫やったり、フラダンスやったり、紙芝居やったり、女……磨き……? と首を傾げるところばかりに行っていますが、その道のプロの方にお話を聞いたり実際に体験をしてみたりという内容で、とても興味深く読みました。
その中でずっしりくるのが、会津と長州、お互いの場所へ行くというもので……お恥ずかしながら、そういう確執が未だに(初刊行は2008年ですが)残っているとは知らなかったです。会津に長州の人が行ったら、「山口県の」と名前を呼ばれた瞬間に大勢の人が振り返る、それってすごく、なんというか、こわい。根深いものが見えた気がして。
高名な音楽家たちが余生を過ごすビーチャム・ハウス。だが経営難であるため、資金集めのコンサートを開くことになっている。そこへ、大スターだったジーンが入居。レジー、シシー、ウィルフは、栄光のカルテットを再結成し、トリを飾ろうとするが、ジーンは過去の栄光に縛られていた。また、レジーとジーンにはとある過去の因縁があって……。
高級老人ホームで暮らす、個性豊かな音楽家たち。未だに若々しく、音楽を愛する人々なので、人の話を聞かないところと突然歌いだすパワフルさがすごい。ストーリーに派手なアップダウンはないのですが、登場人物が醸し出す「味」みたいなものを、作品を通して噛んで味わうものなのかな、と思いました。
これを見ようと思ったのは、マギー・スミスさんがすごく好きなのと、いいおじーちゃんおばーちゃんが見れるからというのです。ちょっとつんけんした役が、マギー・スミスはとても素敵に演じられるなあ!
しかし一番ぎゃー! と叫んだのは、エンドロールです。いやはや、目の保養でございました。美しい&イケメンばっかりだった。ごちでした。
女王と生き写しのエレナを待っていたのは、身代わりになって隣国の王子と夜の生活を営む役割。初夜で受けた甘い口づけ、愛の言葉、そして……。正体を隠している罪悪感を抱きつつ、王子との甘い夜に溺れるエレナ。昼と夜とで花嫁の性格が違うと気づきながら、愛が深まる王子。いつわりの結婚でもこの恋は本物。愛を貫こうと二人が選んだ運命とは——!? 本格ラブファンタジー!(裏表紙より)
設定に無理がないか! と思いながらも、TLでダブルヒロインものを読んだことがなかったので面白かったです。もっと百合百合しくてもよかったのよ!
男勝りで自由に憧れる女王と、女王そっくりな没落貴族の娘。昼と夜、それぞれの役割を果たす中で、愛する人への思いを成就したいと願う二人。もっとじっくり読んでみたかった! と思わせる美味しい設定でした。本人と身代わりって、それぞれの痛みを理解し合えたら、すごく強い結びつきになれると思うんですよ! だから百合を(略)
あとがきの最後にいい話があるのもよかったです。このヒーロー、本当に寛容だなあ……。それとも政略結婚が始まりだからそれでいいんだろうか。
ノガレ男爵の娘シャロンは、引退したリアンクール公との婚約を勝手に決められ、怒っていた。シャロンは、しっかり者の弟テオの目を盗んで家出しようとするが、見破られて失敗。やっとリアンクールに向かう途中の宿から男の子に化けて逃げ出した。しかし、シャロンの命を狙うブレイエたちに誘拐されてしまう。短剣を突きつけられ絶体絶命のシャロン。と、そのとき馬に乗った騎士が現れた!(カバー折り返しより)
成金貴族の娘シャロンは、親の決めた結婚に異を唱えて、お目付役である弟テオの目をかいくぐって逃亡。しかし、シャロンを本当に邪魔にする何者かに誘拐され、命を狙われることに。貴族らしい生活はほとんど出てこず、ひたすら森を歩く、逃げる、助けてくれた騎士ラウールと喧嘩する。シャロンはちょっと子どもっぽすぎるし、ラウールはちょっと頭が固い。けれどなんだか見ていて微笑ましい二人です。
意外だったのは、婚約の理由が一目惚れしたなどのハッピーな理由でなく、リアンクール公にとってシャロンが都合良かったということ。二人はなかなかまだまだ前途多難なようなので、多分続きであろうサンク・ヴェリデを読むことにします。
強大な力を秘め、世界の命運を分けるとも言われる「銃姫」。
その行方を追い求め、旅を続ける三人がいた。「魔銃士」の少年セドリックと
その姉、エルウィング、そしてテロリストの少女、アンブローシアである。
北の山間の田舎町に滞在中、セドリックはある事件をきっかけに
自分の「力」に自信が持てなくなってしまう。
魔法強化のため、大都市の「王立魔法図書館」へと向かうセドリック。
そこで出会った露天商の男から、意外な話を聞くことになるが……!?(裏表紙より)
アンブローシアとあっという間に距離をつめたことにびっくりしつつ……続々と、これから物語に関わってくるであろう人物が登場する第二巻。そして、ある人の怪しい言動にこれから疑いの目を向けながら読んでしまいそうな内容です。11巻まであるのに先は長いぞ。
魔銃士周りの設定が面白いなあ! バトルはたぎりました。主人公が秘められた力を持っているというのは、熱い展開だよな!
そしてやっぱり銃姫は銃じゃない可能性があるのかー。オリヴァントの秘めた思いなども今後明かされていったらいいな。こういうのらくらしたラスボスっぽい人が、実は……みたいなだと、アツい。
ライラの住む村に衝撃がはしった。獣の領主様と呼ばれている領主から、村の娘を館へ奉公に上がらせろと要求がきたからだ。きっと食い殺されてしまうに違いないと村人達は震えあがる。そこで役立たずの牧師の娘ライラに白羽の矢が立ち、差し出されることになってしまう。恐る恐る館にいったライラが出会ったのは獣の仮面をかぶった、美しい領主で……。新「美女と野獣」濃厚ロマンス。(裏表紙より)
美女と野獣を踏襲して、恐ろしい領主と、彼に囚われて村にも帰ることの許されなくなった少女のロマンス。切なさよりかは、TLらしいロマンスがメインでしょうか。BLだとお姉さんに振り回される主人公ですが、TLだと美しい姉妹に虐げられる主人公がお約束なのかな。ヒロインのライラは、いいようにこき使われているのに気づかず献身的に家の仕事をする少女。だからこそ、その家族の身勝手っぷりに腹が立ってきます。いくらなんでも、それはちょっと、ひどいよなあ。姉はともかく、お父さんもひどいって辛いです。
どうせだったら、村のみんなで領主様の館を襲撃して二人とも離ればなれになろうぜ! と思いましたが、これはそういうレーベルではなかった。TL作品を読むといっつもそんなことを思っている気がする……。
書き下ろし小説「紅蓮の夢」「双子と三つ子のお留守番 桐原家の人々番外編」「司令官就任! 祝もものき事務所番外編」「レディ・ガンナー外伝 けむけむ大作戦」が収録。それぞれの作品の絵師さんたちが描いたショートストーリー漫画も収録の盛りだくさんな一冊です。密かに弁当箱って読んでたら、茅田さんも弁当箱って言ってた……。
しかし、とっても美味しくいただきました!! デル戦の続きが読めるなんて思ってもみなかったよーーーーー!!!!!!!!
詳しくは書きませんが、もう一度会えたのがすっごくうれしかった! ウォルにも、もちろんバルドウの娘、妃将軍にも! 熱くて、にやにやもさせてもらえて、もうたまらなく嬉しすぎた。妃殿下無双が楽しすぎて転がりました。沖さんの漫画も非常ににやにやです。これ読んで、あー私はナシアスがすんげー好きだったんだなあと再確認しました。最近自分の長髪男性(二次元に限る)好きを指摘されたばかりだったので……。
ほかの書き下ろしもすごく面白かったです。これを読むまで忘れていましたが、もものきだけ未読だった……。悔しいから近いうちに本編読もう。
とってもとっても幸せな一冊でした!