読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
リィは再び訪れるはずのないデルフィニアの地に降り立った——『紅蓮の夢』で語られたのは王国の圧倒的危機を覆した戦女神の活躍。勝利の後、リィはコーラルに五日間だけ滞在した。戦場から帰還した大切な人を出迎える”残された人々”を中心に、その短くも濃密な日々が綴られた連作短編集。(裏表紙より)
再読。以前は版が違うもので読みました。
再びデルフィニアに降臨したリィ、シェラ、ルウと、レティシア、ヴァンツァーがかつての世界を垣間見るボーナストラック的番外編。デル戦の主要人物たちのお子様たちが大きくなっていて、当時のことを知らずに動揺したりなんだりするのが見ていて楽しい。
やっぱり好きなのはシャルロッテ王女とルウのやりとり。かわいい。素敵。
ポーラの戴冠式は何度読んでも幸せなため息。ポーラはもちろんウォルやデルフィニアの人たちが多くの人に愛される人柄だからこそ、この戴冠式になるんだよなあ。
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能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、道に迷ってひょんなことから山に囲まれたダム湖にたどり着いてしまう。「オフィスは戻り次第、閉鎖する」ナルの突然のSPR閉鎖宣言に戸惑う麻衣たちは、急遽、湖近くのバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には恐るべき罠が仕掛けられていた――。すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは!(裏表紙より)
うおおお!? な真相と、やっぱり……な真相と、ほろりしんみりとした各々の繋がりが見られたシリーズ最終巻。
タイミングがなくてこのシリーズは読んでいなかったのですが、リライトそして文庫版が出たのをきっかけに読みましたが、面白すぎてページをめくる手が止まらなかった。
麻衣が見る夢のナル、あまりに性格が違いすぎて本人じゃないんだろうと思っていたんですが、その正体が決して安易な設定じゃなく心霊や超常現象をテーマにした本作の内容に即したもので、ただただ脱帽。
学校に始まり学校に終わったシリーズで、麻衣の成長が著しく見られたのもこの第七巻。麻衣らしい、普通の人の感性で霊に寄り添って浄霊する展開、なんだかよくわからない涙がいっぱい出てしまった。そして渋谷サイキックリサーチに集った個性的な面々に告げる正直な気持ちや、ナルへの叱責、ああもう大人になったんだなあと思って嬉しく見守りました。
今後も続きそうだけれど、一応は出たけれどシリーズ中断なんですよね。何らかの形で読みたい。本当に面白かった。
ある願いを叶えるため、生き神・明神帝の<白羽姫>になった未雲。いざ謁見と思った次の瞬間、五年前に姿を消した幼なじみ――今や“鬼"の集団<朱天童子>の頭領となった伐叉羅が現れた!! 鬼の存在を認めない朝廷はこの乱入に騒然となるが、帝は二人に興味を持ちはじめ……って、え? 私たちが夫婦の契りを交わした仲ってどういうこと!? 鬼と人、かりそめ夫婦の退魔物語がいま始まる!(Amazonより)
和風ファンタジー。生き神が帝としてこの世を治め、巫女である白羽姫がそれを支えるという世界で、力尽くでその座を射止めた少女と、異貌と高い身体能力を持つ鬼として生まれた少年が恋にもだもだしつつ、溢れ出した魔物を退治する。
ともすればめちゃくちゃ深刻になる設定だけれど、未雲のしなやかな強さとそれを支える伐叉羅の揺るぎなさ、二人が合わさると爽やかな風が吹いているようで安心して読めました。世界を変えたい未雲だけれど、彼女たちは堅実にやるべきことをやっていればいつの間にか周りが変わっているような、誠実な心根の持ち主なので、あまり気負わずに頑張ればいいと思う!
ブリタニア帝国により植民地化された日本がエリア11と名を変えていた時代。帝国の元皇子だったルルーシュは妹ナナリーとともにエリア11に移り住み、普通の少年少女として暮らしていた。ある日日本の解放を目論むテロリストたちの襲撃に巻き込まれたルルーシュは、ブリタニアに囚われていた謎の少女C.C.と出会う。魔女と呼ばれる彼女から不思議な力「ギアス」を受け取ったルルーシュはその力でもって帝国、ひいては父である皇帝に反旗を翻す。
アニメを再編集した劇場版。序盤は疑問なく見ていましたが、中盤からの駆け足感がちょっともったいない。スザクの立場がルルーシュにばれるかどうかとか、ゼロ率いる黒の騎士団が力をつけていく過程が面白かった部分でもあるので……。カットされた話が多いのが今後どう活きていくか気になります。
一方追加されたシーンもあるけれど、これはカットされた部分とは別の展開を補強するためのものかな? 個人的には冒頭、皇帝に歯向かうルルーシュが追放されるシーンに、皇族たちが揃っているシーンにおっとなりました。見せしめなんだろうけれど、ここで本気でルルーシュとナナリーを心配している人間がどれだけいるのか……。
「ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ」
『ハリー・ポッターと賢者の石』公開20周年を記念して、キャストたちが集合。当時のことを振り返る。
私は映画1作目の公開日初日に学校をサボって見に連れて行ってもらったという思い出がありまして。あれから二十年が経ったのか……と感慨深かったです。
1作目を見るとハリーたちの幼さにびっくりするんですが、彼ら自身も当時のことを振り返って「全然わかってなかった」というの笑ってしまった。大人のキャストには大物俳優がごろごろいて、スタッフ、撮影環境等々ものすごかったと。そして映像から伝わる大人たちの眼差し。主役の子どもたちを大事にして、この作品を成功させよう、良いものを作ろうと心を尽くしているのが感じられてうるうるしてしまった。だからこのシリーズは最終幕まで描くことができたんだろうなあと。
「人生が狂うから」とダニエル・ラドクリフ氏のご両親が一度話を断ろうとしたのが、とても賢明な方達だったんだなあと印象深い。世界的な児童文学のベストセラー、みんなが待ち望んだ作品の主人公を最後まで演じるなんて、拘束時間も長ければ周囲の期待や誹謗中傷を心配するよね……。
そんなふうにして大人になった主要キャストたち。特にハリー、ハーマイオニー、ロンの絆は本当に強固なんだな……とここでもうるうる。それぞれ活躍の場は異なるだろうけれど、心のどこかで気にかけている、それってやっぱり家族なんだよな。
この作品に関わった関係者の中にはすでに亡くなった方もいて。けれど映画の中でいつでも会えるというのが素晴らしいことだと思えるのは、この人たちが真剣に作品と向き合ってくれた作品が残るからだと思うと、本当に頭が下がる。
素晴らしいドキュメンタリーでした。とても楽しかった。
『ハリー・ポッターと賢者の石』公開20周年を記念して、キャストたちが集合。当時のことを振り返る。
私は映画1作目の公開日初日に学校をサボって見に連れて行ってもらったという思い出がありまして。あれから二十年が経ったのか……と感慨深かったです。
1作目を見るとハリーたちの幼さにびっくりするんですが、彼ら自身も当時のことを振り返って「全然わかってなかった」というの笑ってしまった。大人のキャストには大物俳優がごろごろいて、スタッフ、撮影環境等々ものすごかったと。そして映像から伝わる大人たちの眼差し。主役の子どもたちを大事にして、この作品を成功させよう、良いものを作ろうと心を尽くしているのが感じられてうるうるしてしまった。だからこのシリーズは最終幕まで描くことができたんだろうなあと。
「人生が狂うから」とダニエル・ラドクリフ氏のご両親が一度話を断ろうとしたのが、とても賢明な方達だったんだなあと印象深い。世界的な児童文学のベストセラー、みんなが待ち望んだ作品の主人公を最後まで演じるなんて、拘束時間も長ければ周囲の期待や誹謗中傷を心配するよね……。
そんなふうにして大人になった主要キャストたち。特にハリー、ハーマイオニー、ロンの絆は本当に強固なんだな……とここでもうるうる。それぞれ活躍の場は異なるだろうけれど、心のどこかで気にかけている、それってやっぱり家族なんだよな。
この作品に関わった関係者の中にはすでに亡くなった方もいて。けれど映画の中でいつでも会えるというのが素晴らしいことだと思えるのは、この人たちが真剣に作品と向き合ってくれた作品が残るからだと思うと、本当に頭が下がる。
素晴らしいドキュメンタリーでした。とても楽しかった。
暴力団・出雲会の年少組をまとめていた久保田は謎のドラッグ「W・A」に関連する事件で仲間を亡くしたことをきっかけに足を洗い、自由気ままに暮らしていた。「W・A」絡みの記憶喪失の青年・時任を拾い、共同生活を送るようになったが、未だ出雲会に存在感を示してしまう久保田と時任は事件に巻き込まれ……。
峰倉先生の作品は『最遊記』からだったので、他の作品は画集などで眺めてどんな話なんだろうと想像していたんですが、いまになってOVAを見る機会に恵まれるという。
久保田と時任の関係性が、相棒感がありつつも切っても切れないというか依存というか、相手がいないとだめという同性を描いた作品ならではのあれそれでとてもいい。その他の登場人物も主人公サイドに執着している感じ、事件が起こらない方がおかしくてよき。
そしてこのOVA、かなり峰倉先生の作画に近い印象で興味深かったです。服の皺とか、男性の骨っぽい感じ、本当に色っぽい。
ミステリオの策略により全世界に正体が明かされてしまったスパイダーマンことピーター・パーカー。常に世間の目に追われ、その影響は家族や恋人や親友にも及ぶ。彼らを助けたい一心でアベンジャーズの仲間ドクター・ストレンジを頼るも、発動しなかったはずの魔法が原因でマルチバースから「スパイダーマンの正体を知る」ヴィランたちが集まってしまい……。
公開中なので続きから。ネタバレあります。
公開中なので続きから。ネタバレあります。
成績優秀、美人のしっかり者で人気者の堀京子は、ある日クラスメートの地味男子、宮村と本当の姿で顔を合わせた。堀は忙しい両親の代わりに幼い弟の面倒を見る所帯じみた人間であり、宮村は髪と眼鏡と制服を変えてしまえば耳と口に複数のピアスの穴があるちょっと変わった人間だった。お互いの秘密を知り、距離を縮める二人。高校生活を彩る青春と恋の物語。
アニメは視聴済み。原作はちらっと。アニメがとてもよかったので実写ドラマも見ましたが、いやあ、もう、可愛らしい青春ものできゅんきゅんしました。
宮村がちょっと大人しいかなあと思ったんですが、見ていくと優しい性格がにじみ出ていて、これはこれで素敵だなあと思いました。彼の心の闇の部分がかなり中心的に描かれているので、未だ抜け出し切れていない雰囲気が柔らかくなっていく過程はこの役者さんの雰囲気にぴったりだったように思います。
堀さんは堀さんでリアルな感じが可愛らしかった。しっかり者の女子高生ってこんなだろうなあ、みたいな。
駆け足ながら卒業までしっかり描いてくれて楽しかったです。劇場版気になるー。
吃音症のせいで無口となり、誰とも交流を持たず「透明人間になりたい」と望む平良は、高校で誰よりも美しく凛々しい人気者の「王」清居と出会う。ひょんなことから彼のわかりにくい優しさを知った平良は彼らのパシリとなりつつ少しずつ清居の本当の顔を知っていく。
BL小説原作。原作は未読。
実写化作品として期待せずに見始めましたが、めちゃくちゃよくてびっくりしました。これは上手い実写化じゃないんだろうか。
ぼっち底辺の主人公と、人気者の王の顔を持つ努力家の彼。主人公の生きづらさに潜む真実を見抜く目というか、相手の大事なものを尊重し、好きになった人を密かに思ういじらしさが本当によくって。
高校卒業後は疎遠になって、同性の恋人もできたけれど相手と運命の再会を果たすのもドラマチックでよき。またこのときにはすでに相手の方も、主人公の目を通した自分の美しさや、そんな目をして見てくれる主人公を大事な人と認識しているのが、もう、もう……! たまらん。そうやって育つ恋もある……。
タイトルの「美しい彼」は見た目もあるし心もあるよな、と思ってじんわりと素敵だったなあと思って見終わりました。
日本海を一望する能登で高級老舗料亭を営む吉見家。代替わりのたびに多くの死人を出すという。依頼に来た吉見彰文の祖父が亡くなってすぐ、幼い姪の葉月の背中に不吉な戒名が現れた。「おこぶさま」、「十八塚」など古い伝説の残る土地に暮らすその一族に襲いかかるのは、先祖の祟りか、何かの因縁か、家にかけられた呪いなのか。その正体を探る中、ナルが何者かに憑依されてしまう。リーダー不在のSPRに最大の危機が迫る!(裏表紙より)
巻が進むごとに厚みが増しているように思うのですが、面白いので全然気にならないんだよなあ。
前回の「鮮血の迷宮」関係者の紹介を受けて、高級老舗料亭から依頼があった。代替わりの度に多数の死者を出す家の謎。これは呪いなのか、という話。
偶然寄り集まるようになった専門家たちがすっかり仲良くなったのが、怖い。最後に全部ひっくり返されそうで。けれど仲がいいのはすごく読んでいて嬉しいんだよぉお。ここに来てその話する? みたいな種明かしが始まるのも、最後の話に向けて助走をつけている感じがすごい。怖い。
「鮮血の迷宮」も怖かったですが、個人的にはこの「海からくるもの」が一番怖かったかもしれません。前述の、終わりに向かっている感は別として、死人が出る理由が神で、神の理屈の結果でというのが、もうどうにもならないじゃないかと思いました。