読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

交換条件は、神様の玩具になること。
神様に妹を助けてもらうかわりに、楠木ひなみは異世界へと渡る。その世界で神様のために“ポイント”を集めることがひなみに課せられた役割だった。戦闘が苦手なひなみだが、“薬術師”の適性があった。その力と神様の加護で回復薬を作り、ポイントを集めていく――。「小説家になろう」発大人気異世界ファンタジー。(Amazonより)
異世界の神様に妹の病気を完治させてもらう代わりに、その異なる世界に渡って「神様の玩具」になることを承知したひなみ。神様のおかげで役立つスキルや家や衣服を用意してもらいながら、ポイントを集めていたひなみだが……という、ゲーム要素が強い異世界もの。神様のおかげで無自覚チートな主人公のアトリエゲーという感じなので、児童書っぽい雰囲気でしょうか。
しかし二年間引きこもりはちょっとどうかと。働いて働いて、な現実だっただろうけれどだいぶ社会性が低いような。苦労してる感じがしないので、とにかく可愛いお話でした。これ、結局魔王を倒したり神様を助けたりするのかしら。
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触れたものを死なせてしまう魔女の呪いを受けた貴族の・坊ちゃん。彼を支えるメイドのアリス。家族とも誰とも深く関わらずにいた坊ちゃんは、美しく妖艶なアリスに翻弄されながらも思いを通わせて暮らしていた。好きな人に触れたい、その思いで坊ちゃんは呪いを解く手がかりを求めていたが……。
ちょっと幼い坊ちゃんと、やたら距離が近くてセクシーなアリス。話が進むと可愛い二人だと思うんですが、逆セクハラは本当によくないよ、好き合ってるからいいけど、と思ってました。触れられない、触れたら殺してしまうかもしれないと思う坊ちゃんの気持ちを考えるとさ……。
いちゃいちゃどたばたいちゃいちゃするだけの話だと思ったら、もしかしなくてもだいぶ設定が深いな……? 家族仲のこともあるのでどう決着がつくのか気になる。

ムルナイト帝国の名家の娘テラコマリは、過去のいじめが原因で引きこもっている吸血鬼。しかし皇帝の命により帝国軍将軍・七紅天に無理やり就任させられた上に、職務がまっとうできない場合は死亡、将軍の地位に満たないと判断された場合も殺されると告げられ、仕方なしにメイドのヴィルヘイズに助けられながら将軍職を務めることになる。最弱だとバレてはいけない。必死になるコマリには実は秘密があり……。
ファンタジー百合もの……? 最弱だけど実はかなり強い美少女主人公に、ずれているけれど忠実で献身的なメイド、ストーカー気質ながら裏切り者の部下、そして敵は主人公をかつていじめていた美少女、と可愛くてだいぶ振り切れた女性キャラクターたちが多め。
最初はいかに最弱の引きこもりだったことを誤魔化すかという展開ですが、覚醒してからはいつそれが発動するのか、そのためにどんな困難と遭遇するのかというドキドキ感が楽しかった。独特の設定である「魔核」と呼ばれるもののおかげで特定の状況下でなければ蘇生するというのが面白かった。だから戦争もそういう認識だというのがきつい展開を運んでくるんだろうなってね……。

マジック好きの高校生・黒羽快斗はある日死んだ父親が隠していた秘密を知る。なんと父は世界的な大泥棒・怪盗キッドだったという。現在怪盗キッドとして暗躍していた父の付き人の寺井黄之助から、父は事故死ではなく殺害されたのだと知り、快斗は犯人を探すために怪盗キッドを継ぐことを決意する。
怪盗もののお約束のストーリーが楽しい! 疑われてそれをいかに誤魔化すかとか、目的の品に関わりのある高貴な人と親しくなったりとか。楽しいのはここで魔女だの警視総監の息子だのが登場して絡んでくるところ。探偵と魔女! それは面白い。
キッド関連は今回初めてちゃんと触れたので、思ったよりもコナンと関係しているらしいのが気になりすぎる。

さあ、最後の大勝負といこうぜ。――運命様、上等だ!
強い決意を固めて、屋敷の始まりの日へと舞い戻ったスバル。ループの記憶を総動員し、最高の選択を行うことで惨劇の回避を狙うスバルだったが、絶対に失敗できないという恐怖心はスバルの心を蝕んでゆき……。(Amazonより)
ラム、レムの姉妹と、呪いにまつわるループ回。
2024年12月現在アニメで見ているところが水門都市の話なので、この頃のスバルのまだ普通の人っぽさに胸がぎゅっとする。この巻の後半もそうだけれど、君はだんだん遠いところに行ってしまうなあ……。
スバルのいいところは人間らしい弱さだと思うんですけど、異世界は強くないと生き残れないという当たり前のことが重くのしかかってくる作品だと思います。生き物として弱ければ当たり前に淘汰されるんだよなあ。「やり直し」がどれだけきつくて重いものか、やり直しの難しさを感じるからこの作品が好きなんですよね。
2024年に読んだ本(今年発刊のみにあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。
読了したのは211冊。
たくさん読めるって言ったのはどこのどいつだ?
蔵書を整理する関係で再読が多かったのが今年の特徴でしょうか。しかも中途半端に買っているコミック(しかも長い)ばかりだったせいで最後まで読みたい病に罹っていてどうしてくれよう。
田中メカ『朝まで待てません!』

完結おめでとうございました!
田中メカさんの作品は大団円で、その後のエピローグも幸せで大好きだ。
迂闊『のみじょし』

お酒大好き! な仲良し三人組の飲みとご飯の四コマ。
夜中に読むと大変なことになってしまうくらい、何か食べたくなる作品。
ヤマシタトモコ『ほんとうのことは誰にも言いたくない』

これまでの作品について語るインタビュー本。ものすごく読み応えがありました。
「わかりあえない。それでも」という思いを私も持っていきたいと感じた一冊。
おまけで映画。
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」

あの頃の私が昇天した映画でした。
「映画プリキュアオールスターズF」

「美少女戦士セーラームーン」の第五部を思わせる作品を私が好きにならないはずがなかった。
「トゥルーマン・ショー」

箱庭世界のグロテスクさがあるのに美しい。
「ホリデイ」

最高のハッピーで楽しかった。
「ヒア アフター」

運命の巡り合わせがしみじみと染みる。
読了したのは211冊。
たくさん読めるって言ったのはどこのどいつだ?
蔵書を整理する関係で再読が多かったのが今年の特徴でしょうか。しかも中途半端に買っているコミック(しかも長い)ばかりだったせいで最後まで読みたい病に罹っていてどうしてくれよう。
田中メカ『朝まで待てません!』

完結おめでとうございました!
田中メカさんの作品は大団円で、その後のエピローグも幸せで大好きだ。
迂闊『のみじょし』

お酒大好き! な仲良し三人組の飲みとご飯の四コマ。
夜中に読むと大変なことになってしまうくらい、何か食べたくなる作品。
ヤマシタトモコ『ほんとうのことは誰にも言いたくない』

これまでの作品について語るインタビュー本。ものすごく読み応えがありました。
「わかりあえない。それでも」という思いを私も持っていきたいと感じた一冊。
おまけで映画。
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」

あの頃の私が昇天した映画でした。
「映画プリキュアオールスターズF」

「美少女戦士セーラームーン」の第五部を思わせる作品を私が好きにならないはずがなかった。
「トゥルーマン・ショー」

箱庭世界のグロテスクさがあるのに美しい。
「ホリデイ」

最高のハッピーで楽しかった。
「ヒア アフター」

運命の巡り合わせがしみじみと染みる。

日々、お役目を真面目にこなしている聖女ルーナ。彼女の日常は、一度も失敗したことがない国を守る結界が張れなかったことで一変した。婚約者の第一王子に、偽聖女だと咎められ、婚約破棄を突き付けられたうえに、魔物がひしめく魔の森へと飛ばされてしまったのだ! 当然のように魔物に襲われ、死を覚悟したその瞬間、第二王子ラゼットに救われて――。王宮で散々な扱いを受けたときも、命の危機にも駆けつけてくれるあなたがいるから、くじけないでいられる。
明かせなかった恋心が花開く追放聖女のラブファンタジー。(裏表紙より)
平民ながら聖女の証が出現したせいで聖女になったルーナ。聖女だからと公爵家の養子となり、第一王子と婚約しているものの、婚約者からは疎んじられ、彼と恋仲の義妹には悪評を吹聴され、身を守るために訂正することもできず虐げられるままになっている。けれどその能力は間違いなく本物だった。
阿呆の第一王子と自己評価高すぎの馬鹿令嬢に何もかも奪われた、ように見えながら、何一つ損なわれなかった自分自身と、それを助けてくれる第二王子とその仲間たちとともに聖女の仕事でやり返す。
ルーナとラゼット、とても可愛らしい。白と黒かあ、お似合いだなあ。市井出身だからか根っこがたくましいルーナ、悪し様に言われて俯くしかないラゼットを庇うところが、幼なじみの男の子を庇う気の強い女の子という関係性っぽくて微笑ましかった。でも大事なところではちゃんと有能かつ強いラゼットがいいんだよねえ。
今回も敵役が大変な阿呆で面白かった。その自信はどこから……? という無能さよ。しかし一番許せないのは状況を把握できていなかった王家と養家の公爵家だよな。ルーナが死んだら国防に影響が出ていたかもしれないのに。

社交界で燦然と輝いていた公爵令嬢リディアナの世界は、男爵令嬢に騙された愚かな令嬢と知れ渡った日から一変した。婚約は破棄され、国内での立場は地に堕ち、隣国へ逃げるように遊学することになってしまった。それもこれも、すべては自分のせいだと受け入れていたけれど……。商人のふりをしている騎士アレクサンダーに出会ったことで、彼女の運命は動き出し!? どんな姿の時でも助けてくれるあなたに、惹かれずにはいられないの。この恋が叶うなんて思えないのに——。
苦しい恋で輝く令嬢の純愛ラブファンタジー。(裏表紙より)
平民出身の男爵令嬢の言葉を鵜呑みにして、ある令嬢へのいじめを先導し、真相が明らかになった後は「公爵令嬢であるにもかかわらず騙され利用された愚かな娘」とされ、婚約は破棄し、他国へ逃げるように遊学に出たリディアナが、過去を省みつつ、彼女らしさを損なわないまま新しい出会いを得る話。
めちゃくちゃリディアナがいい子! どうしてマリーナなんかの言いなりになったのかという理由が明らかになっていたり、フィオーリをいじめた行動力や強さを今度は正しい形で使えたりと、ちゃんと救済される話になっていてよかったなあ。
しかし敵役がちょっと……思い込みが激しい男性(親は止めたり止めなかったり)と、悋気の強い女性(嫉妬のあまりヤバい組織に手を貸す)って、書き出してみるとやっぱり相当アレだな……。話が通じない人が心底怖いと最近思っているので、ジェレミィはともかくイグナルトが本当に怖かった。
リディアナのことだろうから、アレクと結婚するとなったときはフィオーリやアドニスにちゃんと報告して許可をもらうのかなあとか、一度帰国したときに色々ありそうだなあ、などと考えました。でもきっと幸せになれると思う。

「一度、一緒に王都へ行かないか」
王城の侍女見習いから竜が集まる辺境伯領の侍女になったメリッサ。彼女は辺境伯領では、元竜騎士隊長の辺境伯ヒューバードの婚約者として扱われるようになったものの、国には認められていなかった。そこで、彼と正式に婚約するため、王都へ旅立つことに。両親へ挨拶をすませ、国に婚約を認めてもらうだけの帰郷。それだけのはずが、思わぬ事態に巻き込まれて——。どんなことが起こっても、ずっとヒューバード様と竜達と一緒に過ごすために、頑張らせていただきます!
堅物騎士と竜好き侍女のラブファンタジー第3弾!!(裏表紙より)
当人同士は両思いなれど、重要な存在である竜が集まる辺境伯であるヒューバートと青の竜の養い親のメリッサの結婚は、一つの国事。そんなわけで国の承認を得よう、メリッサの里帰りにもなる、と王都行きが決まったものの、子ども同然の青がそう簡単に納得するはずはない。
青の幼竜らしい駄々っ子感と聞き分けの良さ、その後の展開に至るまで、可愛いなあ、そうだよなあ子どもだし竜だし思いがけないことをするよなあ、と思った第3巻。
竜と辺境伯家、隣り合う他国やその他の竜への認識など、人と竜の付き合い方が描かれていたような印象。恋愛方面の進展はさほどないものの、やっぱり「お嬢さんをください」的なやつはにやにやしちゃうし、強力な後ろ盾の養子になる展開もやっぱり好きですね!

ある事情から伯爵令嬢アマリアの身代わりとして、他国の大学を受験したユーネ。無事に首席合格したものの、なぜかトゼ公爵であるセヴェステルに付きまとわれて!? 目立たず学業に邁進したいのに、「彼女は自分に惚れている!」と思い込んだ彼は斜め上の超ポジティブ思考でグイグイ迫ってくる。そのせいで周囲の令嬢たちから妬まれて、嫌がらせをされるはめに。圧が強くてうっとうしい彼から逃げたいユーネだが、甘く熱い想いに翻弄されて……。(裏表紙より)
まったく人の話を聞いてくれないトンチキヒーロー、ただただ怖い。
読むと他人事なのでうわあと思いながら距離を取れるんですが、当事者だったら怖いよなあと思ってました。自己肯定感が高いとは言っても、まったく人の話を聞いていない、「嫌だ」という言葉を「僕を思ってのことだね!」と曲解するなど、話が通じない恐怖。ユーネ自身は途中から好意を持っているように描かれていくんですが、無理やりそう思うように言い聞かせているように感じて……いや本人たちが問題ないならいいんですけど……その状態で体の関係があるのはひたすら怖いと思うんだよな……。ソーニャ文庫だとこういうヒーローもありなのか。
特殊な設定としては、女性も学位を持つことがステータスであるということと、蒸気機関車が存在しているような時代設定なので避妊具が存在すること。事後の風景を思うとだいぶシュールだなと思ったこともあり、珍しいものを読んだと思いました。