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大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探している人たち (講談社現代新書)
親も子も、どうすればいいのか、誰に相談すればいいのかわからず、気持ちばかりが焦ってしまう。ハローワークを訪ねてみても、同じ求人がグルグル回る“カラ求人”や、非現実的な“神様スペック”を求める企業が少なくない。そうこうしているうちに、時間だけが過ぎていき、やがて家族ごと地域に埋没してしまう——。ひきこもりが「長期化」「潜在化」する中で、当事者たちによる外に出るための新たな動きを探った。(帯より)

2014年10月刊行。当事者の実例よりも、より社会的な要素から話が始まります。
引きこもりの調査では、四十代以上は弾かれている場合が多いとか、初めて知りました。確かに、今は若者の引きこもりの方がよりクローズアップされている感があるけれど、一人暮らしの中年の人(特に男性)は昔からよくいるような気がする。
そういった人たちは、失業をきっかけに外への関わりを見失って、家に引き守るようになる。仕事、というのは、生活の糧を得るためのものだけれど、一度失うと居場所を失うも同然という感覚、よくわかる。
そういった失業者の問題、ハローワークにおける求人の現状も取り上げつつ、話は引きこもり支援活動、当事者、親たちの活動に至ります。
結論的には、とにかく外へつなげることが大事ということなのかな。移動費もない、生活費すらない、そういう中でどのように支援すべきかという問題の解決は難しいけれど、親がいる状況で引きこもっている人は、外との関わりを、きっかけを得るべきなのだろうなあ。家族という世界が、とても狭いものだということに気づければ、変わることもあるかもしれない。
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