読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
未開の自然が多く残る惑星“バーミッシュ”。交通手段としては飛空船などが安全だ。女好きで傍若無人な自由人・イヴと、彼に仕える信心深い少年ヨシュアは、プロペラ機で商業自治都市・タナエルにやってきた。
タナエルでは、惨殺事件が続いていた。原野に棲む“魔人”の仕業らしい。だが、かつて軍の特殊部隊にいたイヴは、魔人らしからぬ手口に不審を抱き、手負いの魔人ハースを捕らえ——人間の強欲が元凶なのだと知る。
一方、市の新任の保安局長・メイは、自分のプライドと保安局の面子をかけて意気込むものの……。(カバー折り返しより)
樹川さんらしいエッセンスが感じられる、SF作品。口が悪いが真っ直ぐなイヴ。頼りないが信心深く主を深く敬愛するヨシュア。二人は魔人に手を貸すことになるんですが、ストーリーはもちろん、慈悲深い聖職者ながらがめつい神父であったり、戦士ながら非情に徹しきれずイヴやヨシュアにわずかに心を許す魔人ハースであったり、まったくの外野のせいで世界の本質を見ることのできない特権階級の女性保安局長メイであったり……キャラクター性がもう本当に、懐かしいくらいに樹川作品で読んだ人たちだという感覚があって。もう新しい物語は読めないんだよな……と寂しくなってしまった。
映画のような、映像を思わせるオープニングからエンディングまでがすごく楽しかった! 多分こういうカットなんだろうな、音楽がかかるんだろうなってたくさん想像しました。
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