読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
人や物の「記憶」を読み取れる不思議な力をもった姉・鈴音と、お転婆で姉想いの妹・ワッコ。固い絆で結ばれた2人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪——その冷たい怒りと霜しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられるとき、何かが起こる……。昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く“昭和事件簿”「わくらば」シリーズ第2弾!(裏表紙より)
人と物の記憶を読み取る力を持つ姉と、彼女を支える妹。様々な事件の裏側にある人の思いを読み解くシリーズ。今回は鈴音と同じ力を持った吹雪という女性が現れるんですが、この一冊だけではその謎はすべて明らかにされません。父親の職業も全貌は伏せられているので、まだシリーズが続くんでしょうね。
昭和の頃に起こった数々の大きな事件や、その頃によくあったであろう悲しい出来事に触れる、やっぱりどこか切なくて悲しい話が多い。戦争が関わるとその悲しさは一層濃くなるし、何故殺したのかということや罪を犯した者は更生できるのかと考えると答えが出ない。真相がわかってすっきり! という話ではないんですが、なんというか読んでいて静かな気持ちと懐かしさを覚える。
謎がまだたくさん残っているし、鈴音がどうなってしまうのかも気になるので、続きがあるなら読みたいなあ。
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