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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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負け犬の遠吠え
2003年の本だから、もう十年経っていますね。負け犬という言葉はちょっと廃れた感がありますが、未婚女性は増えているし晩婚化しているし少子化だし……という2016年現在。この本で言えば絶賛負け犬の私ですが、わりと人生楽しいです。
結婚して出産してという女性がえらい、という風潮は、政治家の発言を見ていればまあそうなんだろうなあと思うんですが、楽な生き方をすればいいんじゃないかなと思っています。恋をしたかったら恋をすればいいし、結婚したかったら頑張ってみればいいし。子どもは授かりものなのでどうともできないけれど、生き方を縛られる環境にはいないので、自分の好きな生き方をしようとか、そんな風に考えています。でもそれもまあ、数年限りのことかなあ、と読みながら思いました。
いやあ「モテ」という文化は面白いなあ! 異性に選ばれるものが優位である、ということをもっと掘り下げてみたいと思いました。
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母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)
反発から深い理解へ
娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母...娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?
本書では、臨床ケース・事件報道・少女漫画などを素材に、ひきこもり、摂食障害患者らの性差の分析を通して、女性特有の身体感覚や母性の脅迫を精神分析的に考察し、母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに「母殺し」が困難であることを検証する。
「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、開かれた関係性に解決への希望を見出す、待望の母娘論!(カバー折り返しより)

2008年発行の本。まだ「毒親」が浸透していない頃でしょうか。母が重い、ということを考える本で、実際例よりもいろいろ引用してきて論じている感じがしました。専門書という感じ。
オタク・腐女子論は、この本から八年経ってるし、セクシャルマイノリティの考え方もまあまあ広まってきていることもあるからか、読んでいて「んー?」と思うところがいっぱいあったんですが、引用されていたよしながふみさんの対談部分がすごく興味深かった。
男の人の抑圧ポイントは「一人前になりなさい。女の人を養って家族を養っていけるちゃんと立派な」人間になることだけれども、女の人はひとりひとり辛い部分が違って抑圧ポイントが多様であり共感しあえない、ということが書いてある。女の人は「一人前になりなさい=いい母になりなさい」っていうだけじゃないのか、と改めて思ったというか。
自殺って言えなかった。
あしなが育英会で奨学金をもらっている遺児、その中でも自殺のケースである子どもたちが作った文集が元になっています。お恥ずかしながら、この本を読むまで、あしなが育英会の支援対象が自死遺児も含まれていることを知りませんでした。
自死遺児自身の作文もあれば、遺族の作文も収録されています。
親を自殺で亡くした、ということを説明できない。その状況を想像すると胸が苦しくなる。何か悪いことをしたように感じるんじゃないか。偏見の目で見られるんじゃないか。そういう、言えない気持ちを読みながら想像しました。
ハンガリー たっぷりあそび就学を見通す保育
ハンガリーの保育園と保育制度を簡単に紹介し、解説する本。
保育士問題がいろいろと話題ですが、海外の子育てってどういう感じなのかなーと思ってました。読んでみて、大人の働き方がかなりダイレクトに影響するのが保育なんだなと思いました。子どもが熱を出したら休んで迎えに行くのが当たり前、という状況が、なかなか難しいことの多い日本の社会だと思います。
子どもが自分で生活の習慣をつけるっていうのは、難しそうですがすごく興味深いです。
君の膵臓をたべたい
偶然、僕が拾った1冊の文庫本。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった——(帯より)

クラスの誰とも関わらずに日々を過ごす僕は、病院にて偶然、人気者のクラスメイト、桜良の忘れ物を手にする。桜良は膵臓に疾患があり、余命いくばくもないというのだ。秘密を知ったことで、桜良に振り回されるようになる僕は、彼女と残り僅かな日々を過ごす。そして、別れの時がきて……。
俯瞰する立場の男子高校生が、自由奔放なクラスメイトの女子と、くだらないけれど楽しい日々を過ごしたり、喧嘩をしたりなど、青春を過ごすんですが、ラストの仕掛けは、なんとなく察してはいたんですが、その瞬間がきたらあっと声を上げてしまいました。
それから、主人公の僕の仕掛けが素敵だなーと思って読んでました。少しずつ変化する呼び名がいい。
匿名者のためのスピカ
「高校生のときに恋人に監禁されたことがあるの——」
法科大学院生の笠井修吾は同級生の館林景織子に、衝撃の過去を告白される。いまでもその彼らしき人物から執拗なメールが届くと怯える景織子を修吾は守ると誓った。交際を始めた二人だったが幸せな日々は突然終わりを告げる。元彼の高橋が景織子の弟に暴行を働き、彼女を連れ去ったのだ。だが実は、景織子は自ら高橋の車に乗り込んでいた。なぜ彼女はストーカーまがいの男と行動をともにするのか? 彼女の真意とは? 東京から日本最南端の島・波照間島へ、修吾は彼らを追うが……。
著者が初めて挑む極限の恋愛サスペンス!(帯より)

なんだか、ふわふわと、夢を見ているような話だったなあ……なんて、不思議な読了感でした。
法科大学院の、ごく普通、ちょっと面白みのない、真面目が取り柄、という感じの笠井が、少し変わった同級生の景織子と親しくなり、恋人関係になるも、高校生の時に恋人に監禁されたことがあるという過去、そしてその男によって再び連れ去られた現場を目撃する。だが、連れ去りというよりも自らついていったように見えたことによって、笠井は、同じく同級生の七澤と波照間島まで追いかけていく。
なんだか、笠井含めて全員嘘つきって感じがするんですよ……。ある程度、登場人物の過去は語られるんですけど、その語り方が絶妙に中途半端というか、さほど親しくない人間が知れる程度のことしか語られないっていう気持ち悪さがすごい。読者が傍観者って感じがしました。
……ところですごくどうでもいい話なんですけど、この笠井に同行するのが、根暗そうに見えて案外付き合いがいい、家庭環境が微妙に複雑で、何でも屋の叔父さんがいるっていう七澤くんなんですけど、この七澤くんに引っ張られる感じで笠井が旅してる感じが……すごく……BLです……。
すみません! 穿った読み方をしてすみません! いや、七澤の台詞、そうだとしか思えないんですよ! 七澤くん、好きだなあ……と思って読みました。
雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)
超高校級スラッガーの益岡が最後の甲子園を前に腰を故障した。監督は益岡を代打で起用し、さらに補欠の俺を益岡専用の代走としてベンチ入りさせると言うのだ。そんな理由で数少ない選手枠を奪っていいのか? 益岡との関係もギクシャクする中、ついに地方大会が始まって…。友情、嫉妬、ライバル心、そして一体感。少年たちの熱い夏を描いた涙と感動の高校野球小説集。(裏表紙より)

あらすじ紹介されている内容の「ピンチランナー」。
強豪校のエースと戦った弱小校のピッチャーに惹かれ、取材をした新人スポーツ記者が、気持ちを新たにする「甲子園の道」。
昭和十七年、甲子園が中止され、戦況はますます悪化する中、それでもその場所を目指す少年たち「雲は湧き、光あふれて」。
三編収録。どれも、「甲子園」という夢の舞台を目指す、少年たち、あるいは大人の物語で、素晴らしく面白かった。こんなに短いのに、すごいドラマチックだった。
努力をして、必死になって、けれどそれが国とか戦争とか自分の思い通りにはならない大きな流れによって妨げられることがあるなんて、ということが読んでいて一番苦しかった。夢が消えてしまう世界はいやだ。そんな風に思いながら読みました。
「毒親」の子どもたちへ
「斎藤先生が私やあなたの話に見出しをつけてくれると、あっというまに次のページや次の章に進めます。それは人生と時間の大いなる節約なのです。」内田春菊
「毒親論」を手放し、その先へ進むために!(帯より)

毒親に関連する本はたくさん出てくるようになりましたが、これは毒親をなじるのではなく、親を毒親、毒親、と呼ぶひとたちに、「果たして本当に毒親なのか?」「自分が次の段階に進むためには?」という内容で、今まで読んできたものと正反対だったので非常に興味深く読みました。
過食症も、アルコール依存症も、うつ病も、あなたを守るための病気なので、ひとまずそれを受け入れてみて、次の段階に進んでみてはどうだろう? という内容でした。なるほどなー。そう考えると、少しだけ休んでもいいかな、という気持ちになるかも。
荒野
山野内荒野は十三歳。父と、家政婦の奈々子さんと、鎌倉の家に三人で暮らしている。恋愛小説家の父は、常に女性の気配をまとい、まるでかげろうのよう。中学生になった日、電車の中で助けてもらった少年に恋をする。

第一部、第二部は、少女が背伸びしつつ成長する物語だったのですが、書き下ろしの第三部が、かなり「女」の物語の気配を帯びていて、書くものが変わった感じがするなあ、と思いながら読みました。この作品は、甘酸っぱくて苦しい青春小説の部分が好きだったので、最後に感じが変わったのは、ちょっと残念だったかもしれない。けれど、それが荒野の成長を描いたものとして意図的に書いたものなら、うまい、なあ。視線の運び方、立ち居振る舞い、台詞、全部がちゃんと自立した大人になってるんだもの。
面白かった。
赤ちゃんはてな―赤ちゃんがわかる育ちのガイドブック (はじめて出会う育児シリーズ)
赤ちゃんの体形や、消化やよだれ、といった色んなことを優しく解説する一冊。育児百科が詳細な解説だとすると、これはすごく簡単に書いてある。こうだから心配しなくていいんだよ、みたいな。
子育て指南書ではないので、こうしたらいいよというものはほとんどありません。赤ちゃんという存在は、こういうことをして、こういう発達をして……というものなので、改めて読むと「へー」と思うところがありました。反射のこととか。
学生時代、発達心理学の授業で、赤ちゃんから幼児にかけての発達について、視聴覚で学習したのを思い出しました。ああいう実験とか、見るのすごく好きなんですよね。
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Author:月子
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