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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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女に生まれてみたものの。 (ウィングス文庫)
「触れなば落ちん風情の」女になることをめざして、著者の修行は始まった。でも、なんでアイドルめざして、義太夫を? はたまた女子アナめざして紙芝居? 全国をまたにかけて、謎の修行に挑むことに!! でも、問題が一つ。会津女と長州娘。二人三脚であるべき著者と担当編集の間には、深くて大きな溝があったのです……。山口へ、そして会津へ。ふたりの旅は、今につながる歴史をもう一度見直し、新しい絆を作るものへと変化する!? 話題のエッセイ、待望の文庫化!!(裏表紙より)

編集さんである村田嬢がレギュラー(?)として登場する体験ものエッセイ。編集さんってこういう感じなの……? と若干不安になるような、押せ押せなお方です。団鬼六先生にお会いしたり、義太夫やったり、フラダンスやったり、紙芝居やったり、女……磨き……? と首を傾げるところばかりに行っていますが、その道のプロの方にお話を聞いたり実際に体験をしてみたりという内容で、とても興味深く読みました。
その中でずっしりくるのが、会津と長州、お互いの場所へ行くというもので……お恥ずかしながら、そういう確執が未だに(初刊行は2008年ですが)残っているとは知らなかったです。会津に長州の人が行ったら、「山口県の」と名前を呼ばれた瞬間に大勢の人が振り返る、それってすごく、なんというか、こわい。根深いものが見えた気がして。
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喪の女王〈8〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
さまざまな仲間たちの助けを得て、ようやく王宮からの脱出を果たしたカリエ。傷ついた体を癒す間もなく、エドやセーディラと合流するため再び旅を続ける。その頃バルアンは、神の山の噴火も意に介さずルトヴィア帝国への侵攻を決意し兵を進める。一方、帝国の崩壊を食い止めようと苦闘するドーンとグラーシカには運命の時が訪れ——。大河サバイバル・ファンタジー、感動のクライマックスへ!!(カバー折り返しより)

最終巻。流血女神と女神の花嫁、そして女神の娘の、最後のお話です。
ああああ、同人誌版買っとけばよかったああああ。
帝国の崩壊、ユリ・スカナのバンディーカ女王と子どもたちの終わり、エティカヤの流転と、盛りだくさんな内容でした。特に、ルトヴィア周りは、感慨深かったなあ……。あの皇子宮から始まった、吐いたり殴られたり蹴られたり、凄まじい試練を与えられた少女が、ここまで来ると自分の大事なものを守らなくてはと必死になるところは昔と変わらないけれど、そのための力、考え方、友人たちを得ているというのが感慨深い。
ラクリゼのシーンがもう、ぐっと迫ってきた。ようやく別れを告げることができたんだな……。
ラストは、何故そうなった! 詳しく! と思ったので、やっぱり同人誌を買っておくんだったと……後悔しています……。
最後はちょっと駆け足で、カリエとラクリゼの物語と分かっていても、その他の人々、特にユリ・スカナのネフィシカについてや、後年のバルアン、ミュカや、ガゼッタはどう就職したかというのも知りたかったのですが、しかし、とても壮大で骨太な、生きる、という物語でした。
面白かったです。ありがとうございました。
喪の女王〈7〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
女王ネフィシカのもとでの軟禁状態が続くカリエだったが、過去の恐怖を乗り越えてザカリア神殿に出かけ、信者の中に入り込みながら、ひそかに脱出の機会をうかがいはじめる。一方、崩壊の危機が続く帝国では、ユリ・スカナから戻った皇后グラーシカが、生死の境から復活した皇帝ドーンとの再会をようやく果たすが、彼の口から出たのは意外な言葉だった…! 大河サバイバル・ファンタジー!(カバー折り返しより)

さあ、カリエも動くぞ! という巻でしたが……物語が動くにしても、これは! これは……!(言葉にならない)。イーダル殿下ぁぁああああ……!
そうだよなー。バンディーカ女王の影がそれぞれの心に闇として宿ったなら、確かに例外はないんだけど。これは、きつい。だからこそ、カリエの活躍に期待する! カリエが自分の言葉を違えることなく、彼を助けにいく瞬間を。だって、グラーシカやいろんな人に「彼女はこういうひとだ」と信じてもらえるようになってるんだから。
そして私はルトヴィア皇帝夫妻にもえたよね……。グラーシカ、生真面目で優しい人だとは分かっていたけれど、もっと活き活きして、かつすごいヒロインに。「そろそろ私に惚れたか?」って、惚れましたー!!! と内心で絶叫しました。そしてドーン。ドーン!!! それだけに不安が、不安がああ。
これ本当に次で終わるのかなあ!? とどきどきしつつ、最終巻読みます。
喪の女王〈6〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
セーディラとエディアルドの消息も知れぬまま、相変わらずの軟禁状態が続くカリエ。そこに届いた、ドミトリアス暗殺未遂の報せ。事件をめぐって複雑に絡まる状況に、帰国もままならない皇后グラーシカをはじめ、第二子出産を控えたサラ、皇帝を支え続けていた弟・ミューカレウスと、それぞれの心が激しく揺れ始める。一方カリエは、自分を縛る多くの陰謀からはたして脱出できるのか——!?(カバー折り返しより)

幕に向けて準備中、と思いきや、どうやらそれぞれが位置についた様子。カリエも脱出方法を見定め始めたようだし、風が起こるぞーという予感です。
一度崩壊した方が、神の存在がはっきりくっきりと感じられるのはどうしてかなあ。人がそれぞれの心に形をさだめるからだろうか。漠然とした支配感よりも、誘惑したり、負けないと見据えたり、いるかいないかを誰かと語り合ったりする方が、なんだかくっきりとして、そこにある、という感じがする。
それで、あちこちに死亡フラグが見えるんですが……! 戦いには犠牲が必要といえども、ここまで続いている物語にいなくなってしまう人がいるかもしれないのは辛い。
伯爵様はエロスなロマンス小説家: たくみな指先は純情姫を喘がせて (ティアラ文庫)
伯爵にして売れっ子ロマンス小説家のファジルに買われたリリム。冷徹で強引な伯爵の官能的な指先は超一流! ベッドではもちろん、緊縛されて施される巧みな愛撫。長い指が自分でも知らなかった快感の泉を繊細に撫で、新たな愉悦に目覚めさせられる。彼は玩具として弄んでいる? それとも私に本当の恋を? 激しい執着愛に戸惑うなか知った伯爵の初恋の人——それが私だったの!?(裏表紙より)

狙いまくったタイトルが崩れ落ちそうになるほど面白いです(褒めてます)が、内容紹介を読んでえっと思いました。そういう話では……なかったような……。
公爵令嬢リリムは、伯爵と彼に愛される乙女の性愛小説とその作家ジュリエット・ラバーに夢中。けれど、ある日父親が言うには、遠縁のラングール伯爵のところでメイドをやれという。援助の代わりにリリムを求めているというのだ。かくして執事長見習いのエルダーと向かった先は、気難しい伯爵の壮麗な城。けれど、時間外だからと別門に通され、水をかけられ、冷たい目をした美しいメイドに追い出されようとする始末。そこへ現れた伯爵は、美しいながらも厳しくリリムを虐げるようなことばかりを口にする若者だった。
愛され系ヒロインというより、いたぶられるためにいるような可愛い女の子。何も知らなさすぎるところで泥水啜らされるような話が読みたい! と思ったんですがこれはそういうレーベルではないことをすっかり忘れていました。なので、ヒーローにサディスティックに責められ、言葉責めされ、果てはセックスメイドと呼ばれる始末。それはそれで美味しいんですが、もうちょっと反抗してくれてもよかったのよ! 屈辱、と感じて奮い立たそうとする心を折るのが楽しいと思うんですが、これはそういう(以下略)
ヒーローの言動が、ツンデレではなく、歪みきった人という感じです。ヒロインだけに甘く、他の人は厳しすぎるほど厳しいので、ちょっと後味が悪いです。これで裏では実は、みたいなことがあったら、ファジルのことが好きだったんだけどなあ。
しかし、エロかったです。言葉責めたのしい。女の子がかわいいっていいよなー。
喪の女王〈5〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
ユリ・スカナの新女王となったネフィシカに幽閉されたカリエ。さらに女王はカリエの娘セーディラとエドを手に入れようとサルベーンを追手として遣わしていた。それを知ったカリエは、なんとか宮殿を脱出しようと女王の妹であるグラーシカに取引を持ちかける。その頃、グラーシカが不在のルトヴィア帝国では、皇帝ドーンの新たな施策に不満がつのり、激動の時代が訪れようとしていた——。(カバー折り返しより)

最後の運命に向けて、刻々と迫り来るそれぞれの選択。今回はカリエは渦中から除かれて、他の人々に決断を迫るようなものが多かったかなと思います。特に、ルトヴィア側、ドーン兄上とグラーシカにも最後の時がやってきそう。……これ、どっちか死ぬのかなあ。ドーンは終わりを見据えて覚悟を持っているようですが、グラーシカはそれと認識しながら悩んでいるような感じなので、二人とも無事だといい……。でも、グラーシカは「本当は優しいのに」と評価されているから、やっぱり最後は誰かのために命をあげてしまうのだろうか。想像できてしまっていやだー!
そして、サルベーンはこれでおしまいなの……? そんなわけないよね!? ラクリゼー! 早くー!
喪の女王〈4〉―流血女神伝 (コバルト文庫)
バルアンから逃れるために修道女となり、首都ガンダルクを訪れていたカリエは、深夜、理由も告げられず呼び出される。ミゼーマ宮の図書館で待っていたのは、ユリ・スカナの偉大なる女王バンディーカだった。バルアンに引き渡されるのでは、と警戒するカリエに女王は自分の過去を語りだす。にじみ出る知性と強い意志に圧倒されるカリエだったが、やがてある違和感を覚えはじめていた——。(カバー折り返しより)

バンディーカの過去と、罪と。やっぱりかーというある人の素性でした。そして、偉大なる女王の死によって、女王の影がそれぞれの心に宿り、ネフィシカは野望に燃え、グラーシカは迷い、イーダルは密かに傷ついている……という印象でした。揺れるぞー揺れるぞーという初期微動のオンパレードで、次巻が楽しみです。
ユリ・スカナを覆い、人の心に付け入る魔が満ちているのはなんだろう。カリエはなんだか擬似的に恋してるし、イーダルはちょっと変だし。これもザカールの力なのか。
流血女神伝 喪の女王  3 (コバルト文庫)
森の中で逃亡生活を続けるカリエ。途中で同行することになった伯爵と息子フィンルの存在は、厳しい旅をなごませてくれていた。だが、それも束の間、フィンルを追ってミゼーマ宮の兵士が現れた。なんでもフィンルは王太子ネフィシカの実の息子であったという。驚くカリエだったが、その兵士らを娘のセーディラが恐るべき力を放って撃退するのを目の当たりにして、さらなる衝撃を受け——。(カバー折り返しより)

ユリ・スカナの女王バンディーカの過去と、カリエを中心にした渦が刻々と姿を現し始めた最終章三巻目。バンディーカの過去編をやってくれるとは思わなかったのでびっくり。そして面白い。女王で名君で、けれどそこには軽蔑とかどうしても覆せない、手に入らないものが存在したりとかさー! たぎるよなー!
そしてカリエは、今度は修道女。ここでも、受け入れられたり愛されたりするんじゃなくて、どうしても憎しみを向ける存在がいるとか。もえるよなー。
本格的に王宮が関わってくるようなので、次。
流血女神伝 喪の女王 2 (コバルト文庫)
カリエが産んだのは、女の子だった。ザカールの宿命に従えば、男児であったはず。これは新たな女神の思惑なのか? 戸惑いながらもカリエは我が子を守るため、再び逃亡生活に入る。一方、首都ガンダルクでは、女王バンディーカがその座を長女ネフィシカに渡そうとしていた。婚儀には妹グラーシカもルトヴィアより帰国し、国中が歓喜に沸き返る中、思いがけない謀略が着々と進行していた——。(カバー折り返しより)

まだまだ序盤ですが、回る渦の外側から取り込まれつつあるカリエ。運命が彼女を目指してやってくるというひたひた感を感じる巻でした。
カリエたちが逃亡生活を送っているところが、らしくて好き。というか、やっぱりおむつの下りとかリアルで! 大変だよなあ、洗濯物は特に……。
ユリ・スカナ王家の事情が回りだして恐い。これ、絶対大波が来るよね……血族の血で血を洗う争いになるんじゃないか。グラーシカが揺れているので頼むから裏切ったり自責の念でどうにかなったりしないでくれー! と叫ぶ。
流血女神伝 喪の女王 (1) (コバルト文庫)
大祭のザカールを襲った大地震により、囚われの身からからくも逃れたカリエは、その身を挺して助けてくれたエディアルドとともに新しい旅を始めていた。胎内には、千人目のクナムとなるであろうリウジールの子を宿し、癒しきれぬ心の傷を負って……。しかし二人の逃避行を容認できない王バルアンは、執拗なまでにその行方をさぐろうとしていく。
流血女神伝シリーズ・最終章スタート!!(カバー折り返しより)

ザカールを逃れたカリエは、ユリ・スカナのイーダル王子の屋敷に身を寄せることになる。ザカールが女神の加護を失ったため、ザカールの民をエティカヤは飲み込もうとし、ユリ・スカナでは身体の弱った女王と王太子の確執が感じられ、カリエはそれらにまた巻き込まれようとする、という序章の巻です。
出産のあっさりさがリアルだよ! えてしてそういうこともあるよね経験ないけど! と思いました。なんだろう、すべてのことが女神や運命の導きによって、仰々しく語られるのも物語なんだけれど、あくまで地に足をつけている普通の人(精神的にはありえないほど強い)カリエのそういう日常の延長上にある物語が、やっぱりとっても面白い。
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Author:月子
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