読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

海賊王トルハーンと天才指揮官ギアスの激しい戦闘に巻き込まれたカリエ。狙撃手として敵の提督を銃で撃ったものの、自らも肩に銃弾を受け、海に落ちてしまう。傷の痛みと水の冷たさで意識が遠のく中、なんと敵の旗艦に救助されるという強運に恵まれるカリエだったが、呼吸は止まりかけ、体はぴくりとも動かない瀕死の状態に。それを知ったトルハーンとバルアンはある決断を迫られるが!?(カバー折り返しより)
海賊生活は終わり、カリエはルトヴィアへ。平和なルトヴィアでの生活だったが、王宮に巣食う魔物がカリエを覆い始めて。
6巻からちょっと一息ついてる感じですが、大人たちが不穏な空気を抱きつつ動いているので怖いよーでも面白いよーという。カリエは選択できないと考えているけれども、多分選択せざるを得ない状況に追い込まれるのだろうな。
バルアンはどうしてるんだよおい。そしてエドのことを思い出さないカリエちょっと!笑
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クアヒナの港から海路でリトアへ向かったバルアンとカリエの船は、海賊船に襲われた。船倉に放り込まれ、ひどい船酔いで気を失ったカリエが目を覚ましたのは、最初の船とは別の大きな船の中だった。そして現れたのは、ラクリゼとエティカヤの大海賊・トルハーン! ラクリゼは、トルハーンと接触し、彼のもとにバルアンたちを送り届けるように命じられていたという。いったい何のために——!?(カバー折り返しより)
国から離れ、自由な海の上でしばしの時を過ごすカリエたち。しかしエティカヤではマヤライ・ラガが決まり、ルトヴィアはトルハーンたちを捕らえるために動きだし……という巻。エドが不在だということに読み終わってから気付く……。
カリエが、みんなで力を合わせて危機を乗り越えることが初めてで……というようなことを考えているところで可哀想になる。主人公の宿命とはいえ、カリエにはすごい運命が降り掛かるよなあ。捻くれないところがカリエらしくてたくましくて好きだ。
ザカリア女神の影がちらちらとしながらも、カリエがえらいことになって引いたので、続き続き! となっています。

終戦直後の東京。華族の娘、咲智子は父親からある文書が入った〈箱〉を託される。それを狙う敵から彼女の窮地を救ったのは、堀田勘一という青年だった。古本屋「東京バンドワゴン」を営む堀田家で、咲智子はひと癖もふた癖もある仲間たちと出会い、敵に連れ去られた両親の行方と〈箱〉の謎を探るため奮闘する。いつも皆を温かく見守るおばあちゃん・サチの娘時代を描く人気シリーズ感動の番外編!!(裏表紙より)
東京バンドワゴンシリーズ番外編。本編の語り手、堀田家のおばあちゃん・サチが十八歳の時のお話。今回はミステリーというよりも、家族小説っぽい雰囲気が強かったです。たくさんの出自、民族、素性を持った人々が、家という場所に集って力を合わせるというお話で、全編を通してとても優しく、じんわりとしました。
今回、勘一さんがちょうかっこよかったー!! がらっぱちな江戸っ子なくせに、キングズイングリッシュを使いこなせるとかどやねん! 男前ー! できればもっと寄り添ってくれてよかったのよ! お嬢さんをくださいのシーンがほしかったよ!
面白かったです!

ドミトリアスの戴冠式で、亡国・ギウタ最後の皇女と同じ、カザリナの名で、バルアン王子の正妃として披露されたカリエ。晩餐会にも出席したカリエは、同席したヨギナ総督・シャイハンに、その素性を追及されてしまう。その場は乗り切ったが、会の後、別室に現れたサルベーンによる、聞き覚えのない言語での語りかけに、カリエは一瞬、真っ白になる。そして、彼女の口から出た答えとは……!?(カバー折り返しより)
晩餐会の後カリエの素性が問いただされ、更にラクリゼの登場によって後宮が大混乱に陥り、カリエには運命の影がちらつき……という第5巻。カリエが突然神がかったようになった巻だったなと思いました。彼女には大いなる運命があるようだ。カリエは本当に段々と綺麗になってきたなあ。男性っぽさも女性っぽさも身につけるのがカリエというキャラクターなのかな。
砂の覇王編にも去っていく者があり……。これから何が起こるのか、早く読みたい。

女の身でありながら、小姓としてバルアンに仕えることになったカリエ。彼女は、ドミトリアス皇子の戴冠式とグラーシカ王女との婚礼に出席するため、タイアークへ向かうバルアンに同行することにもなる。その出発を数日後に控えたある朝、恒例の散歩の途中で、カリエはエディアルドとしばらくぶりに再会する。その時、彼の不審な態度に訝りつつも、カリエの身体に思いがけない変調が……!?(カバー折り返しより)
砂の覇王4巻。エティカヤにやってきて一年が経った。カリエは小姓としての仕事をこなせるようになり、外歩きも慣れるようになったが……。カリエの月のもの話に嫌な予感しかしない、けどぎりぎりで回避できるって信じてる!
ドーン兄上とグラーシカの結婚式と戴冠式が行われ、そこにカリエが引っ張り出されて……という引き。
『天気晴朗〜』を読んでいるので、ランゾットとトルハーンがここで出るのかーというかあれは過去話だったのかーと今更ながら認識する。

捨て子だった忍は、男の遊廓・花降楼の楼主に拾われ、色子として働くようになるが、おとなしい顔立ちと性格のため、客がつかず、いつも肩身の狭い思いをしていた。そんなある日、名家の御曹司で花街の憧れの的・蘇武貴晃とふとしたことから知り合い、一夜をともにしてしまう。二度と逢うこともないと諦める忍だが、彼はその後も忍の許へ通うようになった。贅沢な贈り物をされ、濃密な愛撫に溶かされるうち、次第に彼に惹かれていくが……!? 綺蝶&蜻蛉の番外編を収めた花降楼シリーズ第三弾!(裏表紙より)
『婀娜めく華、手折られる罪』が第四弾で、これは第三弾。男の遊郭・花降楼の少年たちと客のお話で、『婀娜めく華〜』でも椿に地味だなんだの言われていた忍と、蘇武グループの若様の恋物語です。
この、忍が、かわいそうで儚くて! 派手で華麗な少年たちの中で地味で大人しい娼妓なのですが、いつもお腹をすかせていて、なのにお客のために頑張ろう、自分はお客を喜ばせるものなんだから。明日も頑張ろう、そうして買われたお金で総菜のお魚やお漬け物を買おう……と考えている、本当に可哀想な少年で、思わずぶわっとしてしまいました。ひたむきで、一生懸命で、でも報われない……。どうしてこれが女の子じゃないんだ……!(苦悩)いやかわいいけど。かわいいけど……!(苦悩)
ヒーロー役の蘇武は爽やかな若様のように思えたのですが、あんまり裏が分からない人だったのが残念かなあと思いました。遊び人にしてはしっかりしているし、特に派手なことをするわけでもなく。この人もある意味地味だなと思ったり。
しかし、忍が本当に可哀想で一生懸命でそしてかわいらしいので、とても楽しみました。

バイオ企業を率いる父によって、成長型の人工臓器を埋め込まれた葉那子には、臓器スペアとして4体のクローンが用意されていた。やがて無事に成長した彼女は、亡き父の想いをもとめ“姉妹”との面会を果たすが……クローン姉妹の複雑な心模様をつづる表題作、『永遠の森 博物館惑星』の後日譚「お代は見てのお帰り」など、先端科学が生みだす心の揺れを描いた9篇。“やさしさ”と“せつなさ”の名手による珠玉の作品集(裏表紙より)
再読。
『永遠の森 博物館惑星』の後日譚を含む、SF短編集。菅さんの短編は本当に素敵だ。うっとりする。ちょっとバッドエンドなところもあるお話も多いのも好きな理由のひとつ。
ロボット、試験官ベビーなどが普通に存在する世界の人々のお話で、主人公は女性が多くて、男女間の恋愛ばかりではなく、人の心が描き出されている……という風に感じました。表題作の「五人姉妹」は五人のクローン姉妹のお話で、会話や語り手の目線から浮かび上がってくるものが、切なく痛くて優しい感じ。
一番好きなのはやっぱり表題作かなー! これを再読して思い出したのですが、食パンを真ん中から食べるという行為にどうしてこんな親しみを覚えるんだろうと感じていた理由が、この「五人姉妹」にあると気付いて、うわーっと叫びました。初読時は中学生とか高校生だったと思うんですが……よっぽど印象的だったのだな。

“しきしまの やまとのくには ことだまの たすくるくにぞ まさきくありこそ”
はるかな昔、人は喜びや悲しみの思いを美しいリズムにのせて、口ずさんだ…それが和歌。
思いのこもった和歌を、神としてまつるヨロズバ神社で、静枝は不思議な少年と出会う。
少年の名前は、マコマ。
千年も前の世界から来たという。
「ほっとけない。」
静枝は、マコマのもとに通い始める…。
千年の時をこえた、不思議な恋の物語。(裏表紙より)
小学五年生の少女が、神社で平安時代の少年と出会う。万葉集の知識のある少年は、静枝の日常の中にある小さな謎を、歌をもって解決する……という、ちいさなちいさなミステリー集。連作短編です。
静枝の悩みがリアルだなあ。恋ってなに、好きな人がいて当たり前とかいらいらする、お母さんもお姉ちゃんも私の話を聞いてくれない……うーん、身に覚えがありすぎる。
和歌を使った事件解決は面白いな! と思いました。児童向けなのでかなり柔らかい話が多いですが、連作短編というところがいい空気だ。
静枝が、絶対に逃げ出すことのできない問題というものに向き合おうとするところが、とてもいい。逃げて、いやだと内心で叫ぶけれど、最後には向き合わなくちゃと前を向くそのしなやかさ。
続きがあるみたいなので読みたいなあ!

サジェ——妾妃ギュイハムに毒を盛ったという理由で再び投獄されたカリエ。処刑を前に王子バルアンに直訴する機会を得たのだが、バルアンは、カリエの話などろくに聞かず、それどころか、エディアルドとの密通の疑いを調べるために、カリエを抱こうとする!! 鳥肌をたてるほど抵抗するカリエ。冤罪を証明し、処刑を免れるためには、カリエはバルアンを受け入れるしかないのだが……!?(カバー折り返しより)
砂の覇王第3巻。再び投獄されたカリエは、バルアンに直訴の機会を得る。一方、ルトヴィアのドミトリアスは即位を控え、皇后・皇妃問題に答えを出す。
この、会議のシーンが! 鳥肌もので、すごい好きなんですけど!
会議のすさまじい腹の探り合いはもちろん、改革派の王子の知性と、深く恨みを抱いた傀儡となっていた皇帝の姿が見えた瞬間、宮廷という恐ろしいものの影を見たように思えて、ぞくっとしてしまった。

奴隷として砂漠の国エティカヤに連れてこられたカリエ。ひととおりの教育を受けた後、バルアン王子への献上品として、後宮にあがることになる。そこでは、王子の「妃妾」になるために多くの女たちが激しい火花を散らしており、カリエもライバルのサジェに負けたくない一心で「妃妾」の座をめざすのだが…。一方、同じ奴隷としてカリエと離れ離れになったエディアルドの安否は!?(カバー折り返しより)
面白いよう、面白いよう! カリエに降り掛かる様々なこと。しかしカリエは一人きりで泣き、負けるもんかと歯を食いしばる。その瞳の中に宿った光は、いつも誰かを惹き付ける。異国の後宮という不慣れな場所であっても、カリエがカリエらしくていいな! 敬語を使っているところに、なんだかもぞもぞしてしまうくらい。
ギュイハムの暗殺未遂が起こったところで、引き。続き、続き!