読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

幽閉され、一途に機織をして生きてきた少女がある時、縁を結び縁を切る神=十番様を所有する神在の一族、十織家の当主・終也に見初められ、真緒の名をもらい、運命は動き出す。「迎えに来ました——僕と結婚してくださいますか?」虐げられ続けた日々から救い出された真緒は、十織家でも機織りの才を生かし過ごすうちに、終也の背負ったある秘密を知ることになり……?
街一番の機織り上手を、領主の花嫁とする——(裏表紙より)
神々とその血を引く者たちがいまなお生きる、過渡期の和風世界を舞台にしたファンタジー。「街一番の機織り上手を花嫁とする」のがとてもシンデレラ。
機織りの腕だけを求められて叔母や祖父母から幽閉され、外を知らない真緒なので、はっきりとした年齢もわからず、言動もとても幼い。けれど聡明で、自分の考えを率直に口に出すこともできる性格のおかげで、物語はさくさくと進む。普通ならものすごく重くなりそうな終也の正体も、真緒だからこうなったんだろうなあと思わせるものでよかったな。
そして真緒に美しいものだけを見せたいと考え行動する終也の、彼の本質が垣間見えるところにぞくぞくしました。なんだかんだ言ってもやっぱり先祖返りだし神様の一部なんだな……とその恐ろしさにぞくぞくにやにやしてしまった。
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