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図書館の魔女(上)
鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった——。(帯より)

この一冊だけで650ページ以上の長編。こんな風に分厚いのでとりあえる上巻までの感想を書く。メフィスト賞と聞いていたのでミステリーかと思っていたら、言語と文化と少年少女のファンタジーでびっくりした。
政治的思惑と独特の文化に対する価値観について語られながら、物語が進行する。上巻だけでは結局どうなるのかまだ見えないなあ。人間として他者に対する心が少しだけ欠けた少女がどうなるのかも、秘密を抱えた少年がどのように己の生き方を見出すのかも、この巻の最後になってようやく疑問を提示されたという感じで、どう結末するのか分からない不思議な印象の上巻でした。
とにかく世界観と文化が作り込まれていてそれを頭に入れるのが難しい! 作者の高田さんは言語学をやられているということでも、なんかもう頭の作りが違う! という書き込み具合。文章も美しく表現も多様で、読んでいるとぶわーっと世界が広がっていく感覚がすごい。繰り返し読みたい一冊だなあ。文章を噛み締めて味が変わるってこんなのかもしれない。
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