読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。“氷の淑女”と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!? 驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。爽やかな青春創作ストーリー!(裏表紙より)
とってもすっごく丁寧な投稿作指南書……という感じがしました。青のアドバイスはちゃんとこの作品そのものに反映されていて、とてもとても分かりやすい。あとがきにありましたが、下読み原稿を読んでいる青が発する言葉は、きっと野村さんの気持ちも反映されているんだろうなあ。わが身には痛い部分もあったりも……。
少年向けラノベの主人公の少年、というのに昔からちょっと苦手意識があったのですが、青はとても好きです。優しいし、突飛じゃないし、説得力がある(青自身も登場人物の描き方についてアドバイスしていますが)というか、違和感がないような気がしました。
ラストの余韻もすごくよかった。こっちまでにっこりしてしまった。
……しかし、この本、それなりに混んでいる電車の中で読んでいたのですが、極太フォントのページが突然現れて「うわっ」とつい周囲を気にしてしまいました……笑 隣に立っててたり、後ろに立っていたら、そんな気持ちがなくともページが読めるわけで。多分仕事帰りのおじさまたちは「このおねーちゃんなんか変わった本読んでるぞ」と思ったような気がします……。
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