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雪燃花 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 阿燐は雍台国の第一王女。しかし若くして即位した兄・双王、愛らしく無邪気な妹・可籃とは違って、実は王室の血筋ではない。中原の小国雍台はたびたび反乱や侵略に悩まされていた。そして異境の趨几国郎颱王に王女を一人差し出すことになった。側室として。「五年たったらお前を必ず迎えに行く」——秘かに想いを寄せる兄王の言葉だけを信じて自ら志願して趨几国へ向かう阿燐の運命は!?
 17歳で衝撃デビューした新鋭の待望第二弾。(裏表紙より)

中華風ファンタジー。政略結婚ものですが、恋愛ものではなくて一人の王女の情念を描いた作品。国の結末がはっきりしなかったのが物足りなかったけれど、女の物語としてみるならすごい話だ。暗殺を命じるところは、これぞ中華! という感じがする(偏見)
阿燐は結局最後まで救われることがはなかったんだと思うと、複雑な気持ちになる。郎颱が繰り返し言った、「幸福になろうとしない」という言葉がすごく重い。
でも好きだな、この話。
森崎朝香さんの『雄飛の花嫁』が似ているという話を聞いたけれど、設定は似ていても、書いている話は全然違うなあ、と思う。
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