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神去なあなあ日常
高校卒業後の進路を親に勝手に決められた勇気は、新幹線や電車を乗り継ぎ、辿り着いたのは山奥深い神去村。就職させられた職とは林業だった。「なあなあ」という独特の言葉を使う、おっとりした人々。神様の領域である山に触れていく日々が始まった。

面白かった! こういう人知を超えた「なにか」に好かれる話はものすごく好き! 愛されるとも表現するだろうけれども、愛されるよりも「好かれる」がぴったりくると思う。
林業の現場に放り込まれた勇気は、先輩となるヨキや五十歳くらいの巌さん、矍鑠たる老人三郎さん、山の持ち主である清一さんなど、山と木の職人たちに教えられて成長していく。この成長ぶりが、とてもいい。清々しい。最初逃げるところからもう(心が)捕まった! という感じ。
神去村での日々が、現実とあちらとの境目に近くて、神隠しがあったり、神様が霧として降りてきたり、ちらっと目に映ったりするんですが、それがとても自然に人間の生活に溶け込んでいて、読んでいて感じられる空気がとても綺麗。
かと思うと、祭りはすごかった。興奮した。
すごく楽しい本だった!
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