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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「ハリガン氏の電話」
田舎町に暮らすクレイグは、教会で朗読したことをきっかけに、世捨て人のようにして暮らす偏屈な大金持ちのハリガン氏に読み聞かせをするアルバイトをすることになった。指示されるまま、指定された本の内容を意味もわからずに朗読することを続け、とうとう高校生になった。ある年、ハリガン氏からもらったくじが当選し、まとまったお金を手に入れたクレイグ。その一部を使ってハリガン氏にスマートフォンをプレゼントしたが、間もなくしてハリガン氏は亡くなってしまう。寂しさを抱えるクレイグだが、しかし何故か届くはずのないメッセージにハリガン氏から返答と思われる出来事が起こるようになり……。

スティーブン・キング原作の中編小説の映像化。少年と老人の歳の差を超えた友情を描いたキングらしい作品だなあ。
亡くなった老人のスマホにメッセージを送ったら、過去に書かれたはずの遺言書にその返答と思しきものが記されていたり、いじめっこに対する愚痴を漏らしたら報復と思しき事故が発生したり。墓地の地面の下から着信音が鳴るの、いい恐怖演出だった。
紙の本に親しんだクレイグにスマホについて警鐘を鳴らすハリガン氏が示唆的だなあ。そんなハリガン氏がスマホに溺れていくのは、頑固で偏屈だった彼が弱っている描写だというのもいい演出。良い本は永遠に残るというハリガン氏の言葉も染みる、ちょい怖要素のあるいい映画でした。
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「ブラックサン」
戦後のスペインで、女子修道院であった女学校に赴任してきたナルシーサ。不思議な力を持つナルシーサだが、就任直後から不可思議な現象に見舞われるようになり、生徒たちの間で恐ろしいものの存在が噂されていると知る。果たしてここには何がいるのか。修道院で何が起こったのか?

修道女と併設する学校の女生徒たちが暮らす修道院に、何かがいる。それだけでだいぶ怖いんですが、神に仕える者の底知れなさと女の怖さがひたひたと漂っていて、また動と静で追い詰めるホラー演出もなかなか怖くて、結局「女」の話でもあるところも含めてホラー映画としてとてもよかった。
「エクリプス」という作品の前日譚にあたる続編なんですね。面白かったので「エクリプス」も見たくなったな。
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アマンダの友達のラジャーはイマジナリ。ラジャーのことはアマンダにしか見えない。けれどある日アマンダは交通事故に遭ってしまう。イマジナリは友達に忘れられたりして認識されなくなることで消滅する。消えることに怯えるラジャーは同じイマジナリである猫のジンザンに導かれ、仲間たちの集う「図書館」にたどり着く。イマジナリと友達の関係を知るラジャーだが、そんなイマジナリを「食う」怪物、ミスター・バンディングに狙われてしまい……。

いわゆるイマジナリーフレンドの物語。子ども向けのようでいて、大人に忘れてしまった子ども時代や友達のことを思い出させてくれるお話だなあと思いました。
いやもう、母親のリジーが自分のイマジナリのレイゾウコと再会したシーンで大号泣してしまって……。子どもの頃の一番の友達が、たとえ空想であっても幸せを願ってくれていること。イマジナリが子どもの頃の自分の一部なら、それが大人の自分を救うこともあるということ。アマンダの子ども時代の終わりと大人になることの苦しさを描きながら、それでも幼い夢を見ることは無駄ではないと言ってくれているようで。このシーンが本当によかった。
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高校生のユウとハル、コトナは仲の良い幼馴染み。ハルとコトナは両思いだが、ユウはそんなコトナに思いを寄せつつ、車椅子の身であることも含めてハルに劣等感を抱いていた。だがある日コトナが通り魔に襲われてしまう。コトナを助けようとするユウとハルだが、危うく事故に遭うところで、気付けば異世界「二ノ国」に転移していた。二ノ国ではユウの不自由な足は動き、しかもコトナそっくりのアーシャという王女がいる。現実世界と二ノ国の関係は? 二人はコトナとアーシャを救えるのか。

想う少女を助けたいと現実と異世界を行き来する高校生たち。この三角関係が事件につながるのは当然ですよね。直情型の友人が唆されて闇落ちとか、異世界側のヒロインが主人公の方と思い合うとか。
面白いのは二つの世界の人物が魂を共有しているという関係で主人公と親友が結果的に幼馴染を取り合いつつ、上手いこと結ばれるところ。
個人的に花屋のサキねえが好き。二ノ国だと近衛騎士というのもあって、あっちでもこっちでも助けてくれるんですよね。そういう大人が、こういう作品でアクティブに活躍するのが好きなんだよなあ。
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鬱屈した日々を送っていた花垣武道は、ある日中学時代の彼女だった橘日向と弟の直人が死亡したという報道を目にする。自身も電車のホームから突き落とされた武道だが、直後、何故か中学時代に戻っていることに気が付いた。未来を運命付けたのはきっとこのとき。タイムリープができると知った武道と直人は、日向を救う未来を求めて過去の改変を始める。

アニメ視聴済み。完成度の高い実写。役者さんがまんま登場人物に見える。
不良と抗争と恋とタイムリープという、よくこれを組み合わせたな! 面白いな! という作品。不良が初カノにずっと一途なのってロマンなんだろうなあ。「あの子を救いたい」というタイムリープと相性良すぎ。
過去改変の様子を見ていると、未来を変えるのはちょっとした勇気だったり行動だったりするんだなと思う。ここから武道の長い戦いが始まるわけだけれど、最後の日向の光溢れる一瞬以上の未来にたどり着けることを願っている。
「ドント・ムーブ」
命を絶つと決めてアイリスが飛び降りようとしたそのとき、謎の男性リチャードに声をかけられる。彼との語らいで思いとどまったアイリスだが、直後リチャードに誘拐され、筋弛緩剤を打たれて身体の自由を奪われてしまう。果たしてアイリスはリチャードから逃れることができるのか。

思いとどまったと思ったら殺人鬼に襲われて追いかけっこ。行く先々で善良な一般人や警察も殺人鬼に襲われ、最後には一騎討ちという、だいぶハラハラするスリラー。警察(助っ人)が来たと思ったら助けてもらえないし逆にやられてしまうの、こういう作品あるあるだよなあ。
死にたい→思いとどまる→命の危険に晒されて逃げる→対決する→勝利して現実に戻っていく、という心情の変化がはっきりしていて面白い。というか、命の使い方は自分で決めるし殺されるなんてまっぴらごめんだ、お前の好きにさせるか、という怒りめいたものも感じられる。わかりやすくてとてもよかった。
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その街には、まるで精神が壊れたようになる謎の奇病が流行していた。同様に何も喋らず自発的に行動しなくなった母親を持つ高校生の純は、その謎を突き止めようと調査を続け、ついに街の心理療法師に罹っていたことを突き止めた。心理療法師の窪は、植物状態の妻、火傷を負った顔を隠す次女、無事だったものの外に出られなくなった長女という家族がいた。真相を突き止めようと花に近付いた純だが……。

ホラーか? と思ったら受賞経歴はファンタジー部門なんですね。謎めいた心理療法師の企みとその家族や被害者にまつわる、後味の悪さを楽しむ作品。
都会すぎず田舎すぎないちょっと息苦しそうな街でひそかに起こっている「入れ替わり」。話は中途半端で、悪人は裁かれないし、被害者は救済されず、この世に邪悪な存在は残っていて……というもの。画面がずっと薄暗いトーンで、明るい風景がじとっと貼り付く感じがよかった。
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ホイットニーは歌手である母親の指導を受けながらゴスペルを歌っていた少女。23歳のときに音楽ブロデューサーのクライブに見出され、みるみるトップ歌手として名を馳せる。その輝かしい人生にはアシスタントで恋人だったロビン、夫となったボビー・ブラウン、家族の存在、そして数多の作品があった。

ホイットニー・ヒューストンの生涯を描いた作品。
輝かしい成功には影がつきものですが、いやなんでこういう人たちばっかりなんだ、時代なのか。どうして浪費やら夫婦関係の問題やらドラッグやらでどんどん身を削っていくんだ。掴むべくして掴んだ成功でも、周囲によってどんどん食い尽くされていくし、それに疲れてどうでもよくなったりするのかな、とため息をつくしかない。
どんな成功者も、その関係者も、お金や恋愛やその他の誘惑に勝てるというわけではないんだろうな。人として生きているってそういうことなのかもしれない。
人間の体内の細胞は約37兆個……酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、その他数多の細胞たちが同じ身体の中で毎日絶えず働いている。けれどその労働環境は人間の生活や体調に大きく左右されるもの……高校生・漆崎日胡と父親の茂の身体に起こった変化に、彼らは激しく戦っている。

公開中なので続きから。







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貧民街に暮らすアラジンは貧しいながらも清らかな心と自由を愛する若者。一方王女ジャスミンは賢く勇敢ながらも、父王の命令で結婚しなければならず、本当の気持ちを押し込める日々。そんな二人とランプの魔人ジーニーが出会ったことで、それぞれの運命が変わる。

アラジンの優しいけれどちょっと優柔不断なところと、ジャスミンの気が強くて賢いところ、子どもの頃はちょっと苦手だったけれど、いまはすごく好きだ。ジャスミンがかっこいい。劇中歌が彼女らしくてすごくいいんだよねえ。
「ホール・ニュー・ワールド」が染みる……。広い世界に向けてのびのびと歌うジャスミンと、そこまで連れ出したアラジンにぐっとくる。出会いって、世界の広さって、人を変えるんだよ。
そして最後にやっぱり泣いてしまう、三つの願いの最後。友達のために。本当に大事なものを見失わなかったアラジンがいい。実写オリジナルだろうジーニーとダリヤの未来のシーンがすごくよくって泣いてしまった。
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Author:月子
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