読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「ウィッチャー 狼の悪夢」
ウィッチャー、それは人為的に肉体を強化した魔法剣士たちの呼び名。使用人の息子ヴェセミルは貧しい生活から抜け出そうと、ある日現れたウィッチャーに志願して大勢の仲間が変異しきれず命を落とす中で生き残り、その立場を得た。凄腕のウィッチャーとなったヴェセミルはある日もう出会うことはないと思っていたかつての幼馴染みで、王の相談役となったイリヤナと再会する。
貧しさと勇気と無謀と、大切な幼馴染を持っていた少年がウィッチャーと呼ばれる特異体質の魔物狩りに変異し、戦うファンタジー作品。大きな物語の外伝的位置付け? のアニメ映画です。
なんといっても老化速度の遅くなったヴェセミルと年老いたイリヤナのやりとりよ!!! 生き方を違えてしまった、もう二度と取り戻せないものを相手に見ている悲哀と、それでも残る思い。「もう七十よ」「俺もだ」という会話、そうなんだよ外見が違うだけで同じ時間が流れているんだよと切なさを覚えて大変よかった。
ウィッチャー、それは人為的に肉体を強化した魔法剣士たちの呼び名。使用人の息子ヴェセミルは貧しい生活から抜け出そうと、ある日現れたウィッチャーに志願して大勢の仲間が変異しきれず命を落とす中で生き残り、その立場を得た。凄腕のウィッチャーとなったヴェセミルはある日もう出会うことはないと思っていたかつての幼馴染みで、王の相談役となったイリヤナと再会する。
貧しさと勇気と無謀と、大切な幼馴染を持っていた少年がウィッチャーと呼ばれる特異体質の魔物狩りに変異し、戦うファンタジー作品。大きな物語の外伝的位置付け? のアニメ映画です。
なんといっても老化速度の遅くなったヴェセミルと年老いたイリヤナのやりとりよ!!! 生き方を違えてしまった、もう二度と取り戻せないものを相手に見ている悲哀と、それでも残る思い。「もう七十よ」「俺もだ」という会話、そうなんだよ外見が違うだけで同じ時間が流れているんだよと切なさを覚えて大変よかった。
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アメリカ大陸先住民族の娘ポカホンタスの土地に、ある日海から見たこともない大きな船がやってきた。それは金を求めて国を旅立ったイギリス人たちで、その中に冒険家のジョン・ラトクリフの姿があった。言語も民族も思想も何もかも違う二人はやがて惹かれ合うが、新大陸を開拓する人々と先住民族たちの争いが勃発して……。
幼い頃初めて見たときは、歴史的背景などがまったくわからなかったのでストーリーも歌もほとんど覚えていない話だったんですが、いま見るとめちゃくちゃ複雑な話だな! 侵略者と侵略される側の話をするのは当時では早すぎたんではないか。
なんてことを思いながら、ポカホンタスの立場の難しさや世界情勢のことを考えました。いやあこれ、やっぱり侵略や征服の話を恋愛ごとと絡めるのは安易すぎたんではないか。
警察官になることを夢見てきたウサギのジュディは、しかし草食動物の仕事ではないと周囲の人々からその夢に難色を示されてきた。しかし警察学校を主席で卒業し、ついに夢を叶える。だが初めてのウサギの警察官であるために、他の肉食動物警察官のように難事件ではなく、駐車違反の取り締まりに回されるなどの扱いを受ける。だがその仕事の最中にキツネの詐欺師ニックと出会ったことで、ズートピアを揺るがす大事件に遭遇する。
肉食動物と草食動物、ステレオタイプ的な考え方のせいでそれに当てはまらない考えや性格の持ち主たちが生きづらさを感じている、という世界観にさすがの設定だなあと唸らされる。これを見た子どもが大人になったときに自分のことだとかこの世界のことなんだと気付いて、少し生きやすい世界が作られることを願わずにはいられない。
公開当時やたらめったらジュディとニックがいい! という話を聞きましたが、確かにいいなあ! ジョークを言い合いながら大事なときは息ぴったりなバディ感。
個人的に故郷の友達が昔のことを謝ってくれるのにぐっときました。そういうのを謝る描写が貴重な気がして。
宇宙飛行士になると幼い日に誓った南波兄弟。弟の日々人が一足早くその場所に立つ、その少し前のこと。人の良さと要領の悪さで何かと損をする兄の六太は、自動車会社に勤めつつも上司に熱意が伝わらず片田舎に左遷されてしまう。一方、日々人はNASAでの訓練で実力不足を感じ、さらには憧れの人を不慮の事故で失ってしまう。
アニメ映画なんてあったんかい、と思ったので見ていました。兄と弟の性格差を感じつつ、六太には六太の、日々人には日々人のよさがあるなあと再確認した一本でした。この頃から六太には周りを巻き込む力があったんだなあとしみじみ。
じんわりときたのが、南波家のあり方がこの兄弟を作ったんだとわかったところ。「ちゃんとお別れをする」としっかり教えてくれた両親がすごい。
調べてみたらそろそろクライマックスなのか。最初から最後まで見届けたい熱が高まったので作品の完結を楽しみにしています。
「スレンダーマン 奴を見たら、終わり」
スレンダーマンを見た者は、ある者は連れ去られ、ある者は残されるが生涯続く苦しみが待ち受けるという都市伝説の存在。女子高生のハリーは、同級生たちがスレンダーマンを呼び出そうとしていると友人のケイティに教えられ、巻き込まれる形で呼び出し方の動画を見る。不気味な動画を見ても何も起こらなかったが、しばらくしてケイティが行方不明になり……。
面白半分に流行り物に手を出すのではないという教訓じみたものを感じる作品。なんでみんなお気軽に試したり、友人を巻き込んだりするんや……?
スレンダーマンそのものは手を出さなければ無害っぽい。呼ばれたら静かに怪異としての役目を果たす感じ。それだけに登場人物の子どもたちの浅はかさに生温い笑みが浮かぶ……。
スレンダーマンを見た者は、ある者は連れ去られ、ある者は残されるが生涯続く苦しみが待ち受けるという都市伝説の存在。女子高生のハリーは、同級生たちがスレンダーマンを呼び出そうとしていると友人のケイティに教えられ、巻き込まれる形で呼び出し方の動画を見る。不気味な動画を見ても何も起こらなかったが、しばらくしてケイティが行方不明になり……。
面白半分に流行り物に手を出すのではないという教訓じみたものを感じる作品。なんでみんなお気軽に試したり、友人を巻き込んだりするんや……?
スレンダーマンそのものは手を出さなければ無害っぽい。呼ばれたら静かに怪異としての役目を果たす感じ。それだけに登場人物の子どもたちの浅はかさに生温い笑みが浮かぶ……。
東京の女子高生の奏音は、ある日同級生から自分とそっくりの少女が映っている心霊動画を見せられる。牛の首のマスクを被せられ廃墟に閉じ込められると姿を消した彼女に不思議と惹かれるものを感じた奏音は、動画が撮影された富山県へ向かう。するとそこには出張中の父がおり、姿を消した彼女こそ双子の姉妹であることを知る。だがこの村には忌まわしい風習があって……。
双子と因習をテーマにしたホラー。チープな部分はあるんですが、双子を忌む風習とか、土地神の存在、それを利用したある種の悲劇など、普遍的なホラー要素がいい。やっぱりそうだよな! とか、なんでそういうことするんだよ! と第三者として憤りを感じられるのがこういうホラーの面白みかなと。
しかしとにかく主役の方が美しくてね……さすがです。ホラーには美しさ、いい組み合わせだと思います。
夏休みの自由研究でみんなで海のことを調べることになったのび太たち。だがのび太は『宝島』を読みふけり、財宝探しの海の旅に思いを馳せていた。偶然宝島を探し当てたのび太はドラえもんの助けを借りて海に漕ぎだすが、時空の異変によって17世期のカリブ海に飛ばされてしまう。海賊たちの戦いに巻き込まれてのび太はドラえもんたちとはぐれ、ドラえもんは四次元ポケットを失い絶体絶命のピンチだが……。
ポケットを失くす、無人島サバイバル、とだいぶハードな今作。けれど海賊船、言葉が通じない相手との協力作業などわくわくする要素がしっかり詰まっているのがドラえもんらしい。
これまでのゲストキャラクターっていかにもゲストという存在感で、メイン以外はがっつりスポットライトが当たっていない感じだったように思うんですが、この作品は海賊たちや敵側にもより魅力があって面白かったな。いつもとバランスが違う感じがありました。
「アドバンテージ 母がくれたもの」
その時代、急速な発展を遂げた世界は貧富の差が激しくなり、テロ行為や少子化、自殺、未成年者の売春などの問題を抱え、誰もが生きることに喘いでいた。美容系バイオ企業でモデルだったグウェンは美しさの盛りを過ぎて職を失ったが、一人娘のジュールズは才能に溢れた優秀な娘だった。娘を能力にふさわしい学校に進学させるためにはお金がいる……困窮したグウェンは自らの身を差し出す実験体となることを決意するが……。
生きるためには有利なものがいる。才能よりも美しさよりもお金が必要とされるディストピアな未来。幼くも賢い娘のため、何もかも差し出すことにした母親の物語。
消費される若さ、美しさ、人間のちょっとした描写が息苦しい。この世界がどこかで終わる予感を感じながら、人があがいて生きる日常の延長という作品の苦しさがしんどくもあり魅力でもあると思います。
ジュールズの年齢に見合わぬ聡明さと、子どもらしい部分が、きつい……。愛という感情は、この世界では無限には存在しないものなんだろうなあ……。愛を誰もが当然に享受できない時代。愛らしい愛、無償の愛が生まれない世界を感じる。とても興味深くて好きな作品でした。
その時代、急速な発展を遂げた世界は貧富の差が激しくなり、テロ行為や少子化、自殺、未成年者の売春などの問題を抱え、誰もが生きることに喘いでいた。美容系バイオ企業でモデルだったグウェンは美しさの盛りを過ぎて職を失ったが、一人娘のジュールズは才能に溢れた優秀な娘だった。娘を能力にふさわしい学校に進学させるためにはお金がいる……困窮したグウェンは自らの身を差し出す実験体となることを決意するが……。
生きるためには有利なものがいる。才能よりも美しさよりもお金が必要とされるディストピアな未来。幼くも賢い娘のため、何もかも差し出すことにした母親の物語。
消費される若さ、美しさ、人間のちょっとした描写が息苦しい。この世界がどこかで終わる予感を感じながら、人があがいて生きる日常の延長という作品の苦しさがしんどくもあり魅力でもあると思います。
ジュールズの年齢に見合わぬ聡明さと、子どもらしい部分が、きつい……。愛という感情は、この世界では無限には存在しないものなんだろうなあ……。愛を誰もが当然に享受できない時代。愛らしい愛、無償の愛が生まれない世界を感じる。とても興味深くて好きな作品でした。
牧場を持っていると嘘をついたのび太は、証拠を見せろとジャイアンたちに迫られ、ドラえもんに泣きつく。ドラえもんが持っていた福引のはずれ券が小惑星がもらえるものだと知ったのび太は一縷の望みをかけて牧場を作ることのできる星を探すが、どれもこれも小さなクズ星ばかり。危うく嘘がばれるところでたどり着いた星は、なんと自然豊かな場所だった。のび太たちはこの星でひみつ道具の「生命のねじ」でおもちゃたちに命を与え、「ねじ巻き都市」を作ることにするが……。
どこかの星に作ったおもちゃたちの都市。のび太たち人間と、熊虎のような悪い大人という異分子が入り込みながら、星の行末が決まる……という、製作者の思いがそこここに散りばめられているような作品だなあと思いました。映画ドラえもんシリーズは大人が子どもに伝えるもの、世相を反映させた話が多いけれど、これは教育というより思いのバトンを繋ぐ話だったな。
熊虎のコピーの一人が気弱で心優しい、っていうのがなんともいいなあ。どんな凶悪な人間でもひとかけらの良心、道を踏み外さなければ善良であっただろう欠片があるんだという願いが感じられるように思いました。
ミステリートレインの切符を手に入れたと自慢するスネ夫に意地悪されたのび太は、しかしそれどころではなかった。ドラえもんが三日も不在にしているのだ。戻ってきたドラえもんは二十二世紀の銀河ミステリートレインの切符を手に入れており、のび太は大喜び。結局いつもの五人で銀河ミステリートレインの旅を楽しむことになるが、たどり着いた星にはある生命体がいて……。
ミステリートレインがテーマ。この頃流行っていたんだろうなあ。過疎地にテーマパークを誘致したと思わせる内容も時世を感じる。
今回で笑ってしまったのが「のび太は大長編になるとかっこいいことをいう」という台詞があるところ。藤子・F・不二雄先生、わかってやっている……笑
しかししっかりのび太は射撃の腕前を見せてくれるので、わかってるなあ。大長編だからかっこいいのび太、とてもいいですね。大事なところでちゃんとやってくれる感じ。