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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「もう終わりにしよう。」
「もう終わりにしよう」と恋人のジェイクとの関係を終わりにしようと考えながら、ルーシーは彼の運転する車で彼の故郷へと向かっていた。とりとめのないやりとりを続け、ついに彼の実家へ到着するも、少しずつ何もかもが現実味を失っていき……。

あまりにとりとめがなさすぎて、いったいこれは何を描いているのか、滔々と並べ立てられている言葉の本質は何なのかを考える必要があって、最後には考察サイトを色々頼ってしまいましたが、結論としては原作を読んでみたいということ。
恋人、家族、すれ違っただけの店の店員。登場する人物の言動が意味不明で、どちらがおかしいのかわからなくなってくるんですが、結局これは一人の人間の頭の中の出来事なんだと思うとああそういうことかと納得がいく。つまり彼の頭の中では絶えず思考が巡っていて、それを意味ある形にすることができず、行き止まりにたどり着いて、自らを終わらせる、という話なんだろうな。輝かしい瞬間が現実になっていたら、と想像して終わるところが悲しい。
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「デッドリー・イリュージョン」
ベストセラー作家として成功し、優しい夫と子どもたちに囲まれて暮らすメアリーは、ある日新作の執筆を依頼された。家族で過ごす時間を優先したいメアリーだが、夫に貯蓄について相談され、仕方なく依頼を引き受ける。そのためには子どもたちのベビーシッターが必要と、面接したなかから読書好きで清純な印象のグレースを雇うことにした。しかしそれから現実との境界が曖昧になり始め……。

円満な家庭に外から何かがやってくることによって日常が壊れていく系の作品。
清純で読書好き、いかにも初心なベビーシッターの少女グレースが、見ていて「いやこれもう絶対何か腹に一物抱えている系じゃん」という怪しさ。だいたいは夫を寝取るんだよなあと思っていたら、グレースはメアリーに近付くようになり、メアリーもグレースに心を傾けていく。
終盤にはメアリーの友人であるエレインが殺される事件が発生し、グレースの正体が判明して……その後がはっきりせず視聴者に委ねるものになっています。グレース(というか真犯人)が凶行に及んだ理由はわかるけれど、エレインの殺害ははっきりしないまま。メアリーがグレースになすりつけた印象になっているけれど、何故友人を殺したのかはわからなくて想像するしかない。
個人的にはエレインの「ミューズにしなさい」が理由なのかもしれないと思います。メアリーはグレースがやってきたおかげで思い悩んでいた執筆活動を乗り越えた、現実にしろ妄想にしろグレースがインスピレーションになったことはきっと間違いないので、それを取り除こうとするエレインをメアリーが邪魔に思ったんじゃないかなあ。ベストセラーを出した後は官能シーンのある作品を書いている? みたいな話があったと思うので、彼女がいなくなると作品が完成しない、生活が破綻する、という作家としての周りの顧みなさが爆発したんじゃないか、と。
なので最後に出て行ったのは私はグレースだと思います。因果応報的に、グレースにやり返されたんじゃないかなあ。
B003RS7QV8
夏休みを迎えたのび太たちはキャンプの行き先を海に行きながら山に登れる、海底にしようと決めた。ドラえもんのひみつ道具で海底キャンプを楽しむ中、一行は海底国家ムー連邦の海底人のエルと出会う。拘束されるも、話を聞いてみるとなんでもムー連邦と敵対していた海底国家アトランティスに眠る大量破壊兵器が放たれようとしているという。

今回は海底の世界の話。バミューダトライアングル、ムー大陸、アトランティス大陸とみんながわくわくする謎が散らばっている作品。
だんだんキャラクターの考え方や行動が少しずつ現代寄りになってきたかな? という感じがします。
自分たちとは違う世界だったり国だったりの人々と交流するドラえもんたちですが、やはり無機物、システムとの交流と切ない別れはよいものだ……。しかし自爆はショックだから止めてほしい……。
「ゾン100 ~ゾンビになるまでにしたい100のこと」
ブラック企業に勤めて毎日死んでいるように生きていた天道輝。ある朝目覚めると世界はゾンビに溢れ、いつ死ぬともわからなぬ状況。「もう会社に行かなくていい!」と歓喜した輝はこれまでできなかったことを達成する「ゾンビになるまあでにしたい100のこと」リストを作成し、仲直りした親友たちとともにやりたいことをやり尽くすことにする。

アニメも放送中のゾン100ですが、これは実写映画。ちゃんとアニメの今後の展開に配慮して、序盤部分だけを上手に使ってオチをつけているので上手いなあと思いました。
物語は水族館に行くところまで。水族館が遠方にあるという設定になっていて、途中で閑はあっさり仲間にになって三人とも打ち解けており、上司の小杉は水族館で安住の地めいた自分の帝国を築いており、また従属させられそうになる、という「死んだように生きるならやりたいことを」をテーマとして突きつける内容になっています。
アニメのスタイリッシュは演出は、実写ではノリのいい音楽を流しながらアクションをする展開になっていて、この作品を好きな人に映像は映像として面白がってもらおうと努力しているように思えて好印象でした。オリジナリティでまとめようとして無茶苦茶になるならこのくらいの塩梅が好きだな!
B07N42M45J
ある日恋人がスマホを落としてしまった麻美。拾った人物がいて、無事にスマホが戻ってくるものの、それから麻美の周りで奇妙な出来事が起き始める。その頃、世間では若い女性が被害者となる連続殺人事件が発覚していた。

先に韓国リメイク版を見てしまいましたが、映画としてはこちらが先ですね。こうして見ると韓国版は上手にリメイクしてあるなあと思いました。こちらはこちらで、ちゃんとあっと驚く結末になっていて面白い。
スマホを落としたことで個人情報を手繰り寄せられ、なりすましやコラ画像などの被害に遭っていく麻美。ストーカーが少しずつ悪化して追い詰められていく展開が、すごくいや。デジタルタトゥーが残ったりなりすましされて人間関係が壊れると人生がめちゃくちゃになるってわかる。
その状況で、麻美が実は……というのが上手かったなあ。できちゃうんだよな、人との接点が薄いと。すべての出来事がそうやって「個人情報」というテーマに紐づけられていて面白かった。
B00DBJVGDW
すべての事件を完璧なDNA鑑定で解決することを目指す日本。プラチナデータと呼ばれる国民のDNAデータを用いた捜査システムの開発者である神楽龍平は、ある日システムのプログラマーであった兄弟を殺害した容疑者と鑑定されてしまう。冤罪で追われることになった神楽だが、このシステムには「モーグル」なる真のプログラムがあると知る。

じりじり追い詰められていくようなストーリーの多い東野圭吾作品ですが、これは思いがけずライトでおしゃれな画面だな。「秘密」に画面の印象が似ている。
それはともかく。
遺伝子情報が重んじられるようになった現代日本。犯罪者を取り逃すことのないシステムに信頼を置く開発者の神楽と、そんなシステムにずっと疑問を抱いて信用しきれずにいる警部補の浅間。人のすべての情報が詰まっているというDNAに、本当にすべてを解き明かすことができるのか? というテーマ。
冒頭から「このシステムがあると揉み消せるものももみ消せなくなるのでは……?」と疑いを抱きましたが、そういうことですね。えらい人たちやその関係者が罪を犯さないなんてことはないんですよね。なのでこれを見て「フィクションでもそうなるんかい!」と奇妙な怒りを感じてしまい……はい……。
真犯人の無茶苦茶な主張とか、原作はどうなっているんだろうと気になったのでそのうち読みたい。
B00REYHWI8
幼い姉弟という二人の子どもを育てる母親は、不仲だった夫と別れ、シングルマザーとして生きていかねばならなくなった。幼子を抱えた生活は苦しく、やがて水商売を始めるが、次第に子どもたちを省みることができなくなり……。

児童虐待と、シングルマザーと、貧困を描いた映像作品。ただ日常を切り取っただけの淡々とした映像ですが、人が生きること、日々一部分を強調されて報道される児童虐待や育児放棄の苦しさがただただそのままそこにあって、きつい。この国のどこかで起きていることを遠くから見せられているだけの気がしてきて、ただ食いつなぐ子どもが何を思っているのか、無残な状況でも帰宅した母親にまとわりつく無邪気さに、息を飲むしかできなくて、本当に辛かった。
しかしラストシーン。部屋を片付け、子どもたちを片付けたのは、多分いま妊娠していて姉弟のことを思い出したから帰ってきたんだよね……とか、結局自分で流産を選ぶのか、とか、ここが一番考えるところが多くてきつかった。
B003RS7QUO
ある日白い犬を助けたのび太とドラえもん。春休みをきっかけにジャイアン、スネ夫、しずかちゃんも交えて未開の地を探検することにしたのび太たちは、ペコと名付けた犬が興味を示したジャングルの奥地へ向かうことに。そこには実は犬の王国バウワンコ王国があり、ペコはその国クンタック王子だった。平和な国を取り戻すため、ペコはのび太たちに助けを求めて……。

やっぱりドラえもんはすごいんだぜ、という最後の戦いよ。この発想、ドラえもんだからだよなあ。すごいわあ。
長編の面白いところは、冒険のわくわく感、自分たちで工夫していく面白み、普段なら出会うことのない大きな敵との戦い、友達とのすれ違いに手酷い失敗、それらを解決するために勇気を振り絞る展開だと思います。失敗をなんとかしようと努力する展開は、結構見ていてきついものがあるけれど、この心のもやもやに立ち向かうのがいいんだよ!
というわけで、ジャイアンが立ち上がるところ、すごくよかったなあ。
B0BS1MVP9L
女子高生の自殺事件の報道記事を読んでいた教師の清佳は、その母のコメントを読んで自らの生い立ちを回想した。母ルミ子と祖母の関係、そして自分と母の関係。そこにあったものは、果たして母性なのか?

母ルミ子と娘清佳の視点で同じ出来事を見るシーンが凄まじく恐ろしい作品。そんな怖さなのに案外さくっと終わってしまい、原作が読みたくなりました。だって省かれたシーンとかもうちょっと詳しくってところ、絶対怖いに決まってるから……。
母の愛を望む二人、これが母娘なのが悲劇の原因で、最後まですれ違い続けていた証拠になるのが、最も大事なシーン。祖母の死の真相を知った清佳にルミ子は、愛を告げたのか首を絞めたのか? こうなると自殺も、本気で死ぬつもりだったのか怪しく見えてしまい……。怖い。
B09T9QLFJ2
同性愛者で恋人がいることを隠して生きている高校生・安藤純はある日クラスメートの三浦紗枝が書店でBL漫画を買っているところを目撃する。BL好きが知られて偏見の目で見られることを恐れる紗枝の懇願を受け入れて秘密を共有する二人。やがて紗枝は純に告白し、二人は付き合うようになるが……。

同性愛者と、BLの周りを描いた作品。偏見とアウティングって、同性愛にもBLにも絡むよなあと思いながら見てました。
BL好きの女子ではないところにしっかり焦点が当たっていて、同性愛者の不倫が物悲しく感じられたり、子どもがほしいと思ったり、そんな人を好きになったヘテロの葛藤だったり、どこかで起こっているであろうことをすごく上手くまとめてあるなあと思いました。
作中では学校でもLGBT教育が始まっていた感じ? でしたが全然行き届いてないみたいでしたね。2023年現在の教育現場ではどうなっているのかなあ。
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Author:月子
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