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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「母の秘密」
母親の葬儀に集まった四姉妹は、母が残したビデオレターで自分たちが異父姉妹だと知ってしまう。それぞれに事情を抱える姉妹は遺産の分配のため、母の指示に従って父親を訪ねることになるが……。

上昇志向が強くばりばりと働く長女サラ。結婚して裕福な生活をしているも離婚の危機にある次女クラウディア。同性愛者だがひた隠しにする三女ソフィア。自由奔放で言動が幼い四女ルシア。個性的な姉妹たちが、決して完璧でない父親を見つけ出し、亡くなった母に導かれてまた生きていく。
父親たちも、売れない画家、聖職者、清掃員、性別が適合しない人とそれぞれの生き方があって、生きる上で彼女ら彼らのうちの誰かと同じ壁に突き当たっている人がいるんじゃないかな、と思わせる。
亡くなったお母さんがまた美人でねえ……。若い頃もさぞ華やかな人だったろう、たくさんの人を魅了しただろうと思わせる。そんな人に亡くなった後も言葉をもらえて、娘たちはきっとどこかほっとしたし、心を決めたし、母親の死を受け入れたんだろうな。
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「アリの結婚」
医学部の入試を控えているアリ。人々の慕われる牧師の父を持つ彼は、料理店の娘で同じ医学部を目指すダイアンに思いを寄せるようになる。だがアリは不合格。一方ダイアンは優秀な成績で合格し、メルボルン大学の学生になった。しかし家族への思いからアリは点数を偽って大学に通うことして……。

イラク人とイスラム教徒が登場する作品。男尊女卑を描くんだろうなあと思いきや、そういう悲愴な差別感は強くなく、ありのままの、その土地、そこで生きる人々の、どこかであり得そうな恋と嘘と家族を描くコメディ作品でとても興味深く面白く見ました。
外国人の私から見れば、寺院に参拝するのに男女しっかり分けられているのにあまりいい思いをしなかったり、ダイアンが優秀なのに許されないことが多いのがもどかしかったりするんですが、その国で生きている人たちの文化があるというありのまま感を見たような気がしたというか。そして男性は男性で、自由に生きるには色々と難しいものがあるのもわかりました。この作品が現実ではないとはわかっているけれど。
嘘から始まって、嘘が破綻したことで大騒ぎというストーリーが、国や文化が違えばこうなるんだなと思えて楽しかった。
「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」
第一次世界大戦下のイタリアで暮らし息子のカルロを失って二十年経ったゼペットじいさんは、ある日息子の墓に植えた木を切り倒して木製の子どもを作った。ゼペットの嘆きを知る木の精霊はその人形に命とピノッキオという名を与える。ゼペットは木の精霊に抗議するが、ピノッキオの成長を手助けすれば一つだけ願いを叶えると聞き、彼を育てることにした。

みんなのよく知る「ピノキオ」を、ここまで世界観を厚くして、都合のいいことばかりにはせずに教訓に満ちた深い話にできるのかという、巨匠の手腕が垣間見える作品。
失わなくていい息子の命を失ったゼペットの嘆き。何も知らないまま人々が心に抱く疑問をそのまま口にしたり受け入れたりするピノッキオ。戦争が絡むことでより人の心の痛みを感じられて、命か……と考えさせられるところがたくさんあった。
そして人形劇の美しい画面が素晴らしい。アニメーションにはない美しさや陰影が最高すぎる。めちゃくちゃよかった。
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「劇場版美少女戦士セーラームーンEtarnal 前編」
デス・バスターズとの戦いが終わり、ちびうさが三十世紀の未来へ帰る日。皆既日食の見ていたうさぎたちは、欠けた太陽の向こうからサーカス団の船がやってくるのを目撃する。そのデッドムーンサーカス団は十番街に住み着き、人々を襲い始めた。その戦いは地球とその聖地エリュシオン、そして聖石ゴールデン・クリスタルの在処につながるもので……。

デッドムーン編の前編。四戦士の目覚めまで。
エリオス、わるいおとこ!笑 キスシーンの破壊力高すぎなんだわ。そりゃちびうさも涙が引っ込む。
アニメで見るとエリオスに啓示を与えたのがはっきりとレディ・セレニティ、というか成長したちびうさだとわかるビジュアルとカラーリング。ここはぼやっと誤魔化してほしかったかもなんてわがままを言ってみる。



「劇場版美少女戦士セーラームーンEtarnal 後編」
力を失っていた四戦士たちが再び変身する一方、転生したほたるを育てるため共同生活を送っていたはるか、みちる、せつなはありえない速度で成長して戦士として目覚めた彼女に導かれ、デッドムーンサーカス団との戦いに合流する。ついに女王ネヘレニアと対峙するセーラー戦士たち。この戦いの始まりは前世から続く因縁でもあった。

外部太陽系戦士たちが合流するところから。
私、原作のこの四人の儚くも短い幸せな日々の描写が好きでねえ……。武内先生の絵もあいまって、切なくて。
しかしアニメの悲しみはそういう線の描写ができないというところにある。情緒が、情緒が足りない。
そして一番好きな「戴冠式」のシーンも、漫画の描写の光と影がアニメでは上手く表現しきれていなくてすごく悔しかった。あそこは! もっと! たっぷり時間をかけて不思議っぽく描いてよ!!(うるさいファン)
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学校に馴染めないでいるぼっちの萌衣が高校の避難訓練をサボっていると、訓練に協力していた消防署の隊員である蛯原と出会う。その後再会したことをきっかけに距離を縮める二人。けれどお互いに思い合いながら距離を縮められないでいるのは、蛯原のある悲しい過去に理由があって……。

消防士と女子高生の恋愛もの。原作は未読。
避難訓練をサボるのはちょっと……教師自身もへらへらしているのは……と思ってしまう始まり方。最後の事故現場に居合わせる展開につながるのだとしても、恋愛のエッセンスに人命が関わってくる要素を持ってくるのはどうなのかな……と思うところが多いように感じられる。
こういう、有事の際は命を張る必要があって、自分の恋愛や大事な人たちよりも仕事を優先しなければならない人たちがいる、という現実を描いた作品はとても貴重なだけにすごく惜しい。
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心霊コントの動画の反響を受けて仕事を受けた芸人の辻川は、曰く付きの高校でロケをしていた。いるはずのない女子生徒たち。かつて行われたある儀式。いったいこの学校で何が起こったのか。

今回は学校と秘密のクラブがテーマ。事故物件は学校。学校は事故物件なのかちょっとわかりませんが(少なくとも事件自己は多発している)というかこれ、学怖ですね?
いるはずのない生徒の存在や、かつてこの学校に在籍していてある秘密を抱えてこの場所に戻ってきた人、当時行われたある儀式。
ホラー作品としては学校が舞台なのは定番かと思いますが、それだけ舞台としては面白いんですよね。何が起こってもおかしくないというか。
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怪談を得意とする芸人の桃井は、ある番組で西洋の都市伝説スレンダーマンについて語ったところ、番組のプロデューサーから日本にも「八尺様」という同様の都市伝説があるという話を聞く。そのとき桃井は奇妙に背の高い女性の姿を見るが、直後にプロデューサーは失踪してしまい……。

ホラー作品の常連「八尺様」をテーマにしたホラー映画作品。今回事故物件に当たるのはスタジオですね。
いつも通りオムニバスで、実話を元にしているそうですが、脚色だよなあと感じるツッコミどころが多い。
実際の芸人さんを起用しているので演技に幅があって、見ていてすごく邪魔になるのも見辛い原因かも。
いまのところ最初の作品がいかにも「事故物件」で好きかもしれない。
「スマホを落としただけなのに」
落としたスマホを探していたイ・ナミのもとに、それを拾ったという女性から連絡が入る。だが実際はウ・ジュニョンという男に拾われ、スパイウェアをインストールされていた。スマホがナミの元へ戻ってからずっと監視を続けるジュニョン。住居、趣味、交友関係、恋愛などすべてを把握しながらナミに近付いた、その目的は……。

邦画の韓国リメイク作品。元になった方は見ていないし原作も読んでいませんが、韓国の若者らしさが出ている印象で、サスペンス要素も含めて非常にどきどきしました。
スマホを監視されるとこういうことになるんだというリアルさがただただ怖い。「そんなことあるはずない」という思い込みで周りの意見や忠告を聞き流してしまうところも。
けれど結局スマホ、というかインターネットの存在で、SNSやアプリを使えば人間の行動ってある程度監視できるんだよな……と思えるような作品でとても面白かった。元になった作品とはまったく違うようなので、そちらも見てみたい。
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亡くなった祖母の品を整理をしていた孫の大輔は、祖母が大事にしていた夏目漱石全集の第八巻を発見した。書店の値札を頼りに、その「ビブリア古書堂」を訪れると、店主の篠川栞子は本を愛するゆえの観察眼で、大輔の祖母にまつわる道ならぬ恋を見破った。これがきっかけでビブリア古書堂でアルバイトを始める大輔だが、古書界隈では太宰治の稀覯本を軒並み買い取る人物と、その荒っぽい手段が話題になっていること、栞子がその標的となっていることを知る。

ライト文芸ミステリのしっとりとした印象と話の重さ、邦画になるとどうしてこうねっとりと陰鬱なのか。ドラマの方はキャストはともかく雰囲気はあっていたような気がする。
しかし「道ならぬ恋」の描写はいかにも邦画! って感じの画面でどきどきしたなあ。
栞子や大輔側の現代での描写はもうちょっとしっとりとした恋のどきどき感を感じたかったかもしれない。すれ違いのひやひや感の印象が強すぎて。
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ネオ・ヴェネツィアの秋。お「オレンジぷらねっと」のウンディーネのアーニャは、尊敬する先輩であるアリスと、彼女の指導係でもあったアテナが、長くすれ違っていることを気にかけていた。ウンディーネ仲間のアイやあずさと協力するが……灯里や藍華、アリシアや晃たちも登場する劇場版。

三人組(三社?)の一人ずつに焦点が当たるいつも通りの方式なので、今回はオレンジぷらねっと編。新世代組の一人のアーニャと、先輩になったアリス、歌姫となったアテナがメイン。
新世代の話は、全然変わったいないように見えてだいぶ大人びている灯里がなんかいいなあと思うんですよね。声や表情の感じが、アリシアを思わせる落ち着き振り。でも「えー」って言う声や表情がいつも通りでほっとするしくすっとしちゃいます。
プリマになったらそれはそれで悩みがあるというのを後輩たちの目で追う話ですが、アリスが頑ななところを残しつつ自覚的になって、いっぱい悩んでいるところ、がんばれーがんばれーって応援しながら見ていました。
「ARIA」はこうやってずっと続いてくれたらなあという作品を作ってくれるので、こうして続きが見られるのはすごく嬉しい。
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Author:月子
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